龍の横顔⑤-2 『離騒図』を巡って
瀧本 弘之 『離騒』の挿絵では陳洪綬による版画作品の知名度が高い。もっとも、陳氏は「九歌図」を描いたが枚数は少なく、しかも挿絵だけでテキストの補注のようなものはない。一方、蕭雲従の「著作」は画家のものとし… 続きを読む »
瀧本 弘之 『離騒』の挿絵では陳洪綬による版画作品の知名度が高い。もっとも、陳氏は「九歌図」を描いたが枚数は少なく、しかも挿絵だけでテキストの補注のようなものはない。一方、蕭雲従の「著作」は画家のものとし… 続きを読む »
──神への犠牲となる源泉を展望して 松宮 貴之 前稿では、殷周期の「工」を担う階層には、巫祝としての指導的なものと苦役に服する奴隷的なもののふたつがあったことを、青銅器の制作過程を中心に詳しく検討した。ここでは、その流… 続きを読む »
──第19回大阪アジアン映画祭と両岸三地の近作から 吉川 龍生 東京の秋を映画祭シーズンとするなら、大阪の3月は大阪アジアン映画祭の時期である。大阪アジアン映画祭で上映された作品は、その後に日本の劇場で一般公開されるこ… 続きを読む »
瀧本 弘之 二十年以上も前になるが、『中国歴史人物大図典』(遊子館 2004)という本を作っていたとき、龍が沢山出てくる版本を利用したことを思い出した。明末清初の蕭雲従(1596~1673、字は尺木)とい… 続きを読む »
大恵 和実 はじめに 劉慈欣『三体』の勢いがとまらない。早川書房が刊行した『三体』シリーズの単行本が累計87万部に達しただけでなく、ドラマもテンセントビデオとNetflixの2バージョン作成されて評判もいい。さらにこの… 続きを読む »
瀧本 弘之 大学時代に仙人に憧れていたことがある。奥秩父の甲武信岳に通じる沢筋に級友らと三人で分け入って、道もない沢で野営した。両岸の岩は迫り、見上げたところ二百メートル以上はあったか。ところどころ可憐な… 続きを読む »
塚越 義幸 去る11月11日に今田述氏の名著『漢俳 五・七・五の中国国民詩』(東方書店)の出版記念会が、漢詩結社葛飾吟社主催で、新橋の中国料理店「新橋亭」で行われた。その折、円卓の席の右隣に岡山大学名誉教… 続きを読む »
瀧本 弘之 龍のことを調べるとき、大方の人が世話になる書物に『吉祥図案解題』というものがある。龍は吉祥(動)物の筆頭に数えられるべきものなので、吉祥物を調べようとして、その関係の書物を調べていくと、しぜん… 続きを読む »
瀧本 弘之 前回、龍の図像として中国のものを取り上げたが、今回は日本のものを中心に取り上げてみたい。 私が龍で思い出すのは、タコである。 ……と言っても食べる章(た)魚(こ)ではなく、飛ばす凧(風筝)… 続きを読む »
松宮 貴之 中国思想史に於いて、儒学がその中心潮流として、君臨してきた時代は長い。但し、戦国期に於いて儒墨と並称され、後に姿を消した墨家の淵源となる思想の意義をここでは検討したい。 墨子は、従来「工人集団」から生じた… 続きを読む »