投稿者「東方」のアーカイブ

あだなからみる明終末期の陝西流賊(十六)

歴史上、伝承上の人名をつけたあだな・その1 佐藤 文俊 ■民衆はどのようにして、歴史・伝承上の人物を知るのか  文盲に近い民衆に関するこの問題については、『東方』479号(第三回「あだなの具体的な考察の前に」)等でも触れ… 続きを読む »

中国古版画散策 第九十二回

西廂記ヒロインの肖像と陳洪綬   瀧本 弘之  前回までは『西廂記』の挿絵について紹介したが、今回は西廂記ヒロイン・鶯鶯の肖像について紹介しよう。図2は「双文小像」と題されているが、一般には西廂記の「崔鶯鶯」とされている… 続きを読む »

龍の横顔④ 龍と仙人――三人の唐代詩人たち

瀧本 弘之    大学時代に仙人に憧れていたことがある。奥秩父の甲武信岳に通じる沢筋に級友らと三人で分け入って、道もない沢で野営した。両岸の岩は迫り、見上げたところ二百メートル以上はあったか。ところどころ可憐な… 続きを読む »

『一九七八~一九七九年 北京瞥見』評 岩佐昌暲

一九七八~一九七九年 北京瞥見 田中瑩一 著出版社:好文出版出版年:2023年8月価格 1,870円 45年前の中国滞在記──いま出版する意味    著者の田中瑩一島根大学名誉教授(国語教育学、口承文芸表現研究)は197… 続きを読む »

石川忠久先生の思い出―埼玉県漢詩連盟創立十五年を振り返って―

塚越 義幸    去る11月11日に今田述氏の名著『漢俳 五・七・五の中国国民詩』(東方書店)の出版記念会が、漢詩結社葛飾吟社主催で、新橋の中国料理店「新橋亭」で行われた。その折、円卓の席の右隣に岡山大学名誉教… 続きを読む »

龍の横顔③ 知られざる篤学の研究・実践者──野崎誠近

瀧本 弘之    龍のことを調べるとき、大方の人が世話になる書物に『吉祥図案解題』というものがある。龍は吉祥(動)物の筆頭に数えられるべきものなので、吉祥物を調べようとして、その関係の書物を調べていくと、しぜん… 続きを読む »

中国古版画散策 第九十一回

『西廂記』の挿絵(下)-3 時代と地域で多様に変貌する挿絵 瀧本 弘之  前回は、「草橋驚夢」までを、主として内閣文庫の熊龍峰本を中心に説明してきた。張君瑞と崔鶯鶯は結婚を許されるが、その条件として君瑞の科挙合格が命じら… 続きを読む »