1位
『中国式離婚』
王海鴒著 北京出版社
ごく普通の中国人家庭の離婚を描いた小説。中国人の婚姻をさまざまな角度から洞察しており、現代中国の離婚事情を知る一冊となりそう。ドラマ作品は上海では視聴率が伸び悩んだが、書籍は好調。
2位
『数字城堡』
ダン・ブラウン著 朱振武/趙永健/信艶訳 人民文学出版社
世界的なベストセラーとなった『ダ・ヴィンチ・コード』の前作にあたる作品。国家の安全と個人のプライバシーはどのようにバランスをとるべきなのかを問いかける話題の作品。数ヶ月ぶりにランクイン。
3位
『借我一生』
余秋雨著 作家出版社
上海を代表する作家、余秋雨の自叙伝。初出が掲載された『収獲』の編集者によれば、「余秋雨氏はこの作品を小説でもなく、回想録でもなく、自伝でもない。小説に近い書き方で自身の記憶を叙述したものと語っている」とのこと。真実性には疑問があるなどと一部評論家からは声が上がっていることも話題に。
4位
『清醒記』
安妮宝貝著 天津人民出版社
2000年にデビュー以来、出す本、出す本がベストセラーになる人気作家 安妮宝貝の新作エッセイ集。いつもと同様、今回も写真と文字のコラボレーションで、スタイリッシュな本に仕上がっている。
5位
『与安東尼奥尼一起的時光』
[独]ヴィム・ウェンダース著 李宏宇訳 広西師範大学出版社
巨匠ミケランジェロ・アントニオーニ監督の新作映画「愛のめぐりあい」に共同監督として参加したヴィム・ウェンダースが綴るアントニオーニの世界。撮影現場でのウェンダースの手による写真も掲載。日本では、『「愛のめぐりあい」撮影日誌 アントニオーニとの時間』としてキネマ旬報社から出版されている。
6位
『帯着鮭魚去旅行』
[伊]ウンベルト・エーコ著 殳俏、馬淑艶訳 広西師範大学出版社
1980年に発表した小説『薔薇の名前』が世界的なベストセラーとなった、哲学者であり、記号論学者、歴史学者でもあるウンベルト・エーコ。歴史、政治、経済、文学などテーマが多岐にわたる随筆集。
7位
『玉蘭花開』
[韓]金河仁 荀寿瀟訳 天津人民出版社
日本でも『菊の香り』で知られる韓国の人気作家、金河仁の新作。
8位
『高効能人士的七個習慣』
[米]スティーブン・R・コヴィー著 顧淑馨 常青訳 中国青年出版社
『ニューヨーク・タイムズ』にベストセラーとして260週連続登場したビジネス書。初版は90年だが、今も売れ続けており全世界で1,500万部、日本でも『7つの習慣――成功には原則があった!』(キングベアー社、96年刊)として翻訳出版され100万部を突破したと言われる。
9位
『長安乱』
韓寒著 中国青年出版社
中国80年代の旗手と言われる人気作家、韓寒の最新作。モータースポーツに忙しい彼が合間を縫って一年近くかけて執筆した作品は初の武侠小説。韓寒独特のユーモアは健在。初版30万部との情報も。
10位
『姹紫嫣紅《牡丹亭》 四百年青春之夢』
白先勇企画 広西師範大学出版社
中国のシェークスピアとも呼ばれる明代の湯顯祖が著した昆劇「牡丹亭」。1598年に誕生してから現在までを全記録したのが本書。中国大陸、台湾、香港の著名な学者が「牡丹亭」の創作にまつわる背景や魅力などについて論じているだけでなく、青春版の脚本や過去の上演写真など資料価値の高いものも収録されている。
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