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2003年04月  
   
   

中国へ進出するキャラクター(本)

 中国を中心に感染が広がる新型肺炎の重症急性呼吸器症候群(SARS)。広東省や北京での感染者、死者増加をよそに、「非典(SARSの中国で略称)かい? 大丈夫、大丈夫」といたって暢気な空気が流れていた上海ですが、世界健康保健機関(WHO)が21日から上海入りして以降、様子が一変。マスク姿の人が日に日に増えるようになりました。
  WHOが25日、視察の範囲のなかでは上海市当局の発表は正しいと調査結果を記者会見したことが、逆に、当局が隠蔽しているのではないかという不信感をあおったのか、マスク着用者は増加の一途をたどっています。また。市当局がWTO視察を機に、本格的に取り組んでいる予防の広報活動が市民に浸透している結果とも言えるでしょう。

 

   

 写真は、WHOの上海入りの翌日22日に、街角で売られていたマスクを写したものです。中国らしいというか、こちらもコピーだらけ。スヌーピー、ディック・ブルーナ、たれぱんだ、ミッキーマウス…と、本家本元では作られていないようなキャラクターマスクが勢ぞろいしていました。

 このなかで日本発のキャラクターは、「たれぱんだ」。コピー品があるのも人気がある証拠、ほほー、「たれぱんだ」も評判が良いのだ、と思っていたら、書籍のほうでも『趴趴熊的四季(たれごよみ)』がベストテンで9位にランクインしていました。なごみ系キャラとして人気が出た「たれぱんだ」は各種商品化に伴い、『たれぱんだ』『たれごよみ』『たれゆくままに』と小学館から3部作が出ていましたが、中国でも今年2月、遼寧画報出版社から3冊そろって翻訳出版されました。

 冒頭で、コピー品のマスクの話をしてしまいましたが、日本の版権業界の関係者によれば、香港で「たれぱんだ」の版権管理をしているRM Enterpriseというエージェントが中国企業との合弁で、北京に現地エージェントを設立。そのRM Yentongが2001年から、中国大陸でもアパレル、生活用品、文具・紙製品などのアイテムを中心にライセンス業務を始めています。
今回の書籍出版も、キャラクターの認知とライセンス商品の販売をスムーズに展開していくことを念頭に置いたメディア戦略だと思われます。

 ブランドやキャラクターのライセンスビジネスは、中国大陸ではまだ始まったばかりで、版権業者(ライセンサー)も版権の許諾を受けて商品展開するメーカー(ライセンシー)も、皆手探りの状態です。海外のライセンサーが中国市場の潜在力に注目してきたことは確かですが、中国の企業がライセンスビジネスに未経験であることや中国の特殊な商習慣・環境などがネックとなり、直接中国の企業と契約するのではなく、「たれぱんだ」のように、香港などの版権エージェンシーが関わる形で展開されています。

 かねてより、危惧されてきた海賊版問題は、海外のライセンサーにとって今も懸念される大きな問題です。しかし、WTOへの加盟、上海や北京などの大都市で消費力が圧倒的に高まっていることが、中国でのライセンスビジネス参入を踏み切らせました。大都市の富裕層は本物志向も高いと考えられ、たとえ海賊版が出たとしても、今後考えられるビジネス規模のほうが魅力的に映っているようです。

 「中国本土へ未進出だった日本のライセンサーでも、ここ1、2年で本格的に進出することを考えています。ハローキティのショップ展開も今年1月から始まりましたし、今後、ほとんどメジャーなキャラクターは中国本土に進出するんじゃないでしょうか」と、前出の版権業界に詳しい関係者は話しています。

 となれば、出版物を持つキャラクターについては、翻訳出版も当然考視野に入ります。

 「構造不況に陥っている日本の出版業界は、活路を求めています。今まで大手出版社を支えてきた漫画もかつての勢いがないなかで、グローバル戦略、特に巨大マーケットとして中国にどんどん進出するでしょう。ファッション誌などが相次いで中国進出し、成功しているように見えることもありますね」(同)

 『たれぱんだ』の今後の動向によっては、日本のキャラクターの中国進出にも拍車がかかっていくのかも知れません。

 
 
 須藤みか/上海在住フリーランスライター
日刊ゲンダイでの連載をまとめた
『上海発!新・中国的流儀70』
(講談社+α文庫)発売中!
ウェブでは、以下に連載中。
http://blog.5012.jp/nikkeiwoman/essay3/
http://blog.excite.co.jp/g-shanghai/
   
   
  『新聞晨報』3月29日付け=上海季風書園、北京風入松書店、国林風書店、広州学爾優書店調べ
     
   

1位
『七朶水仙花』
金河仁著 荀寿瀟訳 南海出版社


韓国のベストセラー作家、キム・ハイン(金河仁)による『菊花香』(南海出版社、邦訳『菊花の香り この世でいちばん愛された人』PHP研究所)に続く、永遠の純粋で激しい愛を描いたラブストーリー。


2位
『沙僧日記』
林長治著 湖南文藝出版社


大爆笑小説としてネット上で人気が出て、出版化が待たれていた作品。西遊記の沙悟浄の目から描かれる日記形式をとっている。


3位
『変化 1990-2002年中国実録』
凌志軍著 中国社会科学出版社


中国の保守派批判で反響を呼び、ベストセラーとなった『交鋒』の著者の1人である、「人民日報」主任記者の凌志軍の新作。


4位
『再見了可魯―― 一只狗的一生』
石黒謙吾著、秋元良平撮影、猿渡静子訳 南海出版公司


盲導犬になったラブラドルレトリーバー「クイール」の一生をモノクロームの優しい写真と文章で綴った一冊。文藝春秋から01年に『盲導犬クイールの一生』として出版され、ベストセラーになった。韓国、台湾などに続く翻訳出版となる。


5位
『影響決策的国情報告』
胡鞍鋼編著 清華大学出版社


中国社会科学院―清華大学国情研究センターによる1998年から2002年の国情報告で、『中国国情研究報告』のなかで内部発表されたものを収録している。本書によれば、その報告の多くが中央政府の幹部たちに高く評価されており、中国の政策立案に影響を与えている。


6位
『天上的門 ――巴喬自伝』
[伊]ロベルト・バッジョ著 劉月樵、劉儒庭訳  訳林出版社


ファンタジスタ――夢のような芸術的名手と賞賛されるイタリア出身のサッカー選手、ロベルト・バッジョが自らを語ったファン待望の一冊。邦訳は、潮出版社から『ロベルト・バッジョ自伝――天の扉』として出版されている。


7位
『経済学的飄一代』
何帆ほか著 中国青年出版社


「博士珈琲」シリーズ第一弾。「博士珈琲」とは、中国社会科学院世界経済政治研究所、北京師範大学、国家情報センターなどに所属する若手経済学者8人で構成されるグループ。本書は、彼らによる経済評論および随筆集。


8位
『成就一生好習慣』
楊氷著 天津社会科学院


子供に良い習慣をつけさせるための教育書。本書によれば、親を決して失望させない、系統的に書かれた書である。


9位
『趴趴熊的四季』
末政ひかる著 周鑫、冷玉鑫訳  遼寧画報出版社


1998年から99年にかけて大ヒットし、今もロングセラーとなったいる日本のキャラクター「たれぱんだ」。その書籍シリーズの第2弾で、『たれごよみ』(小学館)の中国語版。


10位
『十誡』
クシシュトフ・キェシロフスキほか著 陳希米訳 南海出版社


『トリコロール 青の愛/白の愛/赤の愛』や『ふたりのベロニカ』で知られるポーランドの映画監督クシシュトフ・キェシロフスキが「モーゼの十誡」を題材に『デカローグ(十誡)』というタイトルで10本の短篇を制作。本書は、それをノベライズしたもの。

 

 

 

 

 
     

  

 

 

   
   
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