1.『白鹿原』
陳忠実・著 人民文学出版社 1993年6月初版
2.『你若安好 便是晴天:林徽因伝』(あなたが無事なら晴天に:林徽因伝)
白落梅・著 中国華僑出版社 2011年9月初版
3.『檀香刑』
莫言・著 作家出版社 2012年10月版
2012年ノーベル文学賞を受賞した莫言氏の代表作の1つ。01年発表の長編小説。
清代末期の山東省を舞台に、鉄道建設を計画するドイツ人技師に妻を陵辱されそうになった男が、技師を殺害したことから始まる、血で血を洗う報復劇……。
愛と憎しみ、人間の残虐性を描き、処刑場面の細密な描写では「残酷すぎる」と論争になった。03年第1回鼎鈞文学賞受賞作品。
日本では『白檀の刑』(中公文庫、上下巻)として翻訳出版されている。
4.『釣魚島是中国的固有領土』
中国国務院新聞弁公室 人民出版社 2012年9月初版
日本政府の沖縄県・尖閣諸島(中国名:釣魚島)国有化をめぐり、日中の対立が深まる中、中国政府が「釣魚島」領有権の正当性をアピールする出版物を相次いで刊行している。この宣伝パンフレットも、そのうちの1つ。先に出版された宣伝パンフ『釣魚島――中国固有の領土』(海洋出版社)と内容はほぼ変わらない(「北京便り」2012年10月号)。
白書は、日本政府の尖閣国有化に対して「中国の主権を侵犯し、(これまでの)中日関係にそむいた」と強く非難。その上で「中国は日本が歴史と国際法を尊重し、中国の領土主権を侵害する行為をやめるよう強く要求する。中国には主権と領土を守る自信と能力がある」と主張している。
国営新華社通信(電子版)は、白書全文の中日対訳版を配信。次いで日本語版も外文出版社から出版された。
http://jp.xinhuanet.com/2012-09/26/c_131873412.htm
5.『自控力』(自制力)
ケリー・マクゴニガル著(米)/王岑卉・訳 印刷工業出版社 2012年8月初版
サブタイトルに「スタンフォード大学で最も人気の心理学講座」とある。著者は、健康心理学を専門とする同大学の心理学者。
「私たちが自分の注意力や感情、食欲、行動力をコントロールすることは、その健康や人間関係、経済、事業の成敗に大きく影響する」として、自制心の大切さを説く。これまで抽象概念だった「意志の力」を、最新の科学的成果により解明。
「受講者の97%に影響を与えた“驚きの授業”」といわれ、すでに世界15カ国で刊行された。日本では『スタンフォードの自分を変える教室』として今年10月、大和書房から翻訳出版されている。
6.『百年孤独』(百年の孤独)
G.ガルシア=マルケス著(コロンビア)/范曄・訳 南海出版公司 2011年6月初版
7.『論中国』(中国を論じる、原題『On China』)
ヘンリー・A.キッシンジャー著(米)/胡利平など訳 中信出版社 2012年9月初版
1972年、「ニクソン・ショック」といわれた米中和解の立役者であるキッシンジャー氏。
毛沢東、周恩来、鄧小平、習近平など中国首脳との40年にわたる対話を記録するとともに、アヘン戦争以降の歴史や中国文化、米中関係について考察した、中国語版で約650ページにわたる重厚な「中国論」。
日本では『キッシンジャー回想録 中国』(上下巻)として今年3月、岩波書店から翻訳出版されている。
8.『霍乱時期的愛情』(コレラの時代の愛)
G.ガルシア=マルケス著(コロンビア)/楊玲・訳 南海出版公司 2012年8月初版
マルケス氏のノーベル文学賞受賞(1982年)後、初の小説とされる。85年発表。
コロンビアで内戦が疫病のように拡大した時代を背景に、夫を不慮の事故で亡くしたばかりの72歳の女と、彼女を待ち続けた76歳の男の真実の愛の物語。
日本では『コレラの時代の愛』として、新潮社から翻訳出版されている。
9.『紅高粱』(赤い高粱)
莫言・著 花城出版社 2011年8月版
1986年発表の中編小説。第4回全国中編小説賞を受賞、張芸謀監督の映画「紅いコーリャン」の原作としても知られる。
1920年代末~30年代、抗日戦争期の中国山東省高密県を舞台に、貧しくも懸命に生きる人々の愛と欲望、死闘を描く。
日本では『赤い高粱』(岩波現代文庫)として翻訳出版されている。
10.『因為痛,所以叫青春』(痛いから青春という)
キム・ナンド著(韓)/金勇・訳 広西科学技術出版社 2012年2月初版
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