1.『百年孤独』(百年の孤独)
G.ガルシア=マルケス著(コロンビア)、范曄・訳 南海出版公司 2011年6月初版
2.『笑猫日記:小白的選択』(笑う猫の日記:シャオバイの選択)
楊紅桜・著 明天出版社 2011年6月初版
中国の人気児童小説『淘気包馬小跳』(わんぱく少年・馬小跳)の作者が描く、7~10歳の子ども向け絵本シリーズ。本作品はシリーズ第14巻となる。
馬小跳のいとこ・杜真子が飼っているのは笑うことができる猫。その「笑猫」と仲間のネズミ「老老鼠」、ペキニーズの「地包天」、プードルの「小白」らが繰り広げる不思議で楽しい冒険物語だ。
都会の高級コテージで、素敵な飼い主を探し求めていた小白だが、毎晩夢の中に現れる不思議な美女は誰なのか? 小白が夢に見る、一蓮托生の飼い主は現れるのか?
3.『走向輝煌(挿図本)』(輝きに向かう、挿絵本)
金一南・著 中華書局 2011年6月初版
北京テレビのレクチャー番組「中華文明大講堂」のシリーズ講座「走向輝煌」をもとに、大幅に加筆整理して出版。
国防大学教授(同大戦略研究所所長)で中国人民解放軍の金一南・少将軍銜が、中国共産党と解放軍の歴史、中華人民共和国の建国までの道のりを、当時の国際社会と照合させつつ解説。
「戦略的意識を持って、歴史を論じた一大絵巻」と本書推薦の言葉にある。
金氏の著書には、他にベストセラーの『苦難輝煌』(苦難輝く、華芸出版社)などがある。
4.『侯衛東官場筆記7』(侯衛東の官界メモ7)
小橋老樹・著 鳳凰出版社 2011年6月初版
村から鎮(町)、県、市、そして省の政府へ。主人公の公務員・侯衛東の10年にわたる栄転ドラマを描くとともに、ベールに覆われた官界の実情と秘密に迫る。
5.『我的愛如此麻辣』(私の愛はこんなに辛い)
張小嫻・著 北京十月文芸出版社 2011年5月
張小嫻は、中国版ツイッターの1つ「新浪微博」のフォロワーが200万人を超える香港の人気恋愛小説家。その3年ぶりとなる、ファン待望の最新恋愛小説だ。
香港で伝統的なレストラン「麻辣火鍋店」を経営していた父が急逝し、ヒロインの夏如星は悲しむ間もなく、2人の姉妹が台湾、成都にそれぞれ暮らすことを知る。火鍋店の経営維持と思わぬ現実に直面した彼女は、幼なじみで現在はアフリカに住む友人・浩山に手紙を書いてあれこれ相談するうちに、ほのかな恋心を抱くようになり……。
家族への情、幼なじみとの恋愛、火鍋店の経営、さらにドラマチックな異変も起こり、夏如星は「愛」とは何かを理解していく。
6.『卑鄙的聖人:曹操』(卑劣な聖人:曹操)
王暁磊・著 江蘇文芸出版社 2011年6月初版
中国の公務員向け偉人伝「公務員読史」シリーズの1冊。シリーズでは歴代帝王や将相たちの数奇な運命、伝奇的な生涯を、躍動感ある小説仕立てにして読ませる。偉人たちの深思熟慮と執政に学び、公務員の“修身治国”に役立てようとするもの。
本書では、中国後漢末の武将・曹操(魏の武帝)による呂伯奢の家族の殺害、呂布軍との攻防など数々のエピソードを挟みつつ、悪役として知られる曹操の詩人としての一面や、孤独でやさしく、デリケートな心の世界を描いている。
7.『力量』(ザ・パワー)
ロンダ・バーン著(豪) 王莉莉・訳 湖南文芸出版社 2011年5月初版
世界的ベストセラー『ザ・シークレット』の姉妹編だ。
宇宙で最強の力「ザ・パワー」。素晴らしい人間関係や仕事、健康、十分なお金を手にすることのできる「宇宙最強のパワー」を引き寄せるためのノウハウを伝授する。
8.『人生不設限』(原題『Life without limits』、限界のない人生)
ニック・ブイチチ著(豪) 彭蕙仙・訳、天津社会科学院出版社 2011年6月初版
腕と足がない「先天性四肢欠損症」の障害を持つ青年、ニック・ブイチチ氏は、10歳までに3度自殺を考えたものの、持ち前の明るさと不屈の精神で大学ではダブル学位を取得。水泳やサッカーなどのスポーツをこなし、現在は講演者として全世界34カ国で1500回以上もの講演を行っている。人々に愛と希望、勇気、信じることの大切さを説いているという。
本書には、そんな彼の信念が詰まっている。
「望まない変化が突然起こった時は、慎重かつ迅速に次のステップを踏むこと。変化がプレッシャーを軽減するのに気づくでしょう」
「失敗するのも命のプレゼントの1つ。だから、それらもとことん利用するのです」
「神が誤りを創ることはありえない。彼は奇跡を創造し、私はひとつで、あなたもそうです」
「最も哀れな人生は、手足を失うことではなく、希望や目標がないこと」
「本当に運命を変えるのは、チャンスではなく態度です」
……など、元気と勇気がわいてくるような言葉が満載。日本では今年5月、三笠書房から『それでも僕の人生は「希望」でいっぱい』として翻訳出版されている。
9.『懺悔無門(修訂版)』
王春元・著 人民文学出版社 2011年4月初版
2006年に長江文芸出版社から出版された同名タイトル本の改訂版。中国系アメリカ人で、「中国紅十字(赤十字)慈善家」などの称号を持つ富豪慈善家・李春平氏の自伝的小説だ。
1991年に中国に帰国してからSARSの際の「天使基金」や北京市児童福利院、中国紅十字基金会などに対し、現金にして計5000万元以上を寄付。2007年には2000万元を投資して「李春平慈善基金管理委員会」などを設立した。
そうした惜しげもない寄付・献金には称賛の声が上がる一方、なぜ巨万の富に恵まれたのか? 亡くなった元妻が米ハリウッド女優であり、その遺産によるのでは? 彼女はいったい誰なのか?(本書でも未公開だが)実はオードリー・ヘプバーンではないか? といった疑問や憶測を呼んでいる。
ベールに包まれた慈善活動の秘密にせまる、ロングセラー。
10.『大家都有病』(みな病あり)
朱徳庸・著 現代出版社 2011年5月初版
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