中国・本の情報館~東方書店~
サイト内検索
カートを見る
ログイン ヘルプ お問い合わせ
トップページ 輸入書 国内書 輸入雑誌  
本を探す 検索 ≫詳細検索


東方書店楽天市場店「東方書店plus」
楽天市場店 東方書店plus
東方書店公式Instagram
東方書店公式Instagram
東方書店公式X(旧Twitter)
東方書店公式X(旧Twitter)
神保町店舗のX(旧Twitter)
神保町店舗のX(旧Twitter)
神保町店舗のfacebook
神保町店舗のfacebook
Knowledge Worker
個人向け電子書籍販売
BOOK TOWN じんぼう
神保町の書店在庫を横断検索
日本ビジネス中国語学会
 
北京便り
上海便り
ネット用語から読み解く中国
 
bei_title  
 
 
 
   
2011年05月

 震災の影響、
 日本漫画が売れ行き伸ばす

   
   

ネット書店で販売される日本の漫画3月11日に発生した東日本大震災とそれに伴う原発事故の影響を受け、中国では消費者たちが食塩や日本製の化粧品、デジタル製品などを一時的に買い占めるという現象が起きた。
食塩の買い占めは「海水から作られる塩が(放射性物質の放出で)汚染される」「(塩に含まれる)ヨウ素が放射性物質に効く」などといった風評が原因。その他のものも「工場の稼動停止で入手できなくなる」といった不安が広がったためだった。

これと時を同じくして売れ行きを伸ばしたのが、意外なことに日本の漫画本(中国語版)。震災直後にネット上で、中国ファンの手による「漫画家の安否確認リスト」が出回ったことも後押しした。
あるオンライン書店ではこのほど、1セット18巻のコミック(計120元、1元は約13円)を1週間で約20セットも売り上げたという。前の週に比べれば2倍となる売れ行きで、日本漫画の根強い人気を改めて見せつける形となった。

   
 

■「漫画家の安否確認リスト」出回る

ネットに出回った「漫画家安否確認リスト」(クリックで全表示)「すでに安全が確認された漫画家」――『ONE PIECE(ワンピース)』の作者、尾田栄一郎さん、『涼宮ハルヒの憂鬱』のツガノガクさん、『スラムダンク』の井上雄彦さん、『花より男子』の神尾葉子さん……。

「無事の消息はあるが実証できず」――『NARUTO-ナルト-』の岸本斉史さん、『名探偵コナン』の青山剛昌さん、『けいおん!』のかきふらいさん……。

「1日以上安否の確認できず、(3月14日)現在不明」――『犬夜叉』の高橋留美子さん、『鋼の錬金術師』の荒川弘さん、『ドラゴンボール』の鳥山明さん……。

これは震災直後の3月14日ごろから、インターネットの掲示板や「微博」(マイクロブログ、中国版ツイッター)などを通じて中国で出回った「日本の漫画家の安否確認リスト」だ。中国ファンらが漫画家のブログやツイッターなどを通じてそれぞれの安否を確認、それを独自にリスト化したもの。有名な漫画家たちの名前が100人ほど挙げられている。
中には「死亡説」まで飛び出したケースもあった。
「ハローキティ」の生みの親であるデザイナーの清水侑子さんは、どういうわけか「震災で亡くなった」というデマを飛ばされたが、同18日には「本人が英文声明で無事を伝えた」という情報が流れ、根拠のない死亡説は否定された。

ユーザーがのべ1億人余りを数える人気マイクロブログサイト「新浪微博」では、このリストが2日のうちに約2万回転載された。中国でも東日本大震災とそれに伴う大津波のようすが連日報道されたため、心配した中国ファンらが親切心から転載を続けたようだ。
しかしそのパニックめいた騒ぎも震災1週間後にはどうやら収まり、掲示板には「東京も(地震で)揺れたが、基本的には問題ない。(東京に多くが住む)漫画家が(3.11の)地震で亡くなることは普通ではありえないので、もっと冷静になろうよ」といった事態の収束をはかるコメントが増えていった。
 

■『ドラゴンボール』1週間で120セット

セット販売される日本の人気漫画(幽☆遊☆白書)ネット上で「漫画家の安否確認リスト」が広まったのを受けて、注文が殺到したのが日本の漫画本だった。
中国最大手のネットショッピングサイト「淘宝網」(タオバオ)に出店している某オンライン書店では、リストが流通して以降、『美少女戦士セーラームーン』(武内直子著)のコミック1セット18巻を1週間で約20セットも売り上げた。これは前週比の2倍で、従来の2カ月分にあたる売り上げになったという。

セット販売される日本の人気漫画(NARUTO)また、淘宝網のオンライン書店の集計では『ドラゴンボール』(1セット42巻、252元)が1週間で120セット、冨樫義博さんの作品『幽☆遊☆白書』(1セット19巻、129元)が98セット、同『HUNTER×HUNTER』(1セット27巻、514.5元)が45セット、それぞれ販売されており、いずれも「安否確認リスト」が出回ってからの急激な売上増。
北京の地元紙によれば「3月16日ごろから、漫画本の問い合わせや注文が殺到した。とくに16日は在庫があればすぐに売れる状態で、その日だけで『ドラゴンボール』を15セット売り上げたオンライン書店もあった」という。
 

■コレクション好きが多いおたくたち

日本のコミック(中国語版)を取り扱う北京の個人商店をこのほど訪ねると、平日だが下校時刻だったのだろう、中高生くらいの少年少女が7、8人は寄り集まっていた。
繁華街にある大型ショッピングセンターのテナントの1つで、その小さな店舗スペースを取り囲んだ本棚には『ONE PIECE』や『名探偵コナン』『犬夜叉』『スラムダンク』『涼宮ハルヒの憂鬱』『NANA(ナナ)』……などの日本のコミックがぎっしり。

中には『ドラゴンボール』のように日中両国の出版社(中国少年児童出版社-集英社)が版権契約を結んだ正規版も一部あるが、その多くが香港、台湾で正規出版された繁体字版の“輸入もの”だ(一部は香港・台湾版の海賊版)。

専門店に並ぶ輸入中文訳コミック(の海賊版?)見たところ、品切れになった様子はなかったが、ある“おたく風”のメガネをかけた少年が、目当ての品について女主人に尋ねると「必要なら早めに予約してちょうだい。最近注文が殺到しているんだけど、(商品が)いつ届くかは確約できない状態なのよ」という返事だった。
やはりここへ来て、日本の漫画は“垂涎の的”になっているようである。

北京のIT企業に勤める会社員男性、王さん(25)は、自他共に認める「アニメおたく」で、日本の漫画やアニメに詳しい。中国の漫画ファンには有名な清華大学の漫画・アニメサークル「次世代文化と娯楽協会」に学生時代から参加して、社会人となった今でも先輩格として積極的にかかわっている。
そんな王さんに「漫画家の安否確認リスト」がこのほど出回ったわけを尋ねてみた。
すると、「中国の80後(バーリンホウ、1980年代生まれ)、90後(ジュウリンホウ、90年代生まれ)の若者は、小さいころから日本の漫画やアニメを見て育った。もし、震災で漫画家が亡くなったとすれば、自分たちにとっても大きな喪失になるでしょう。そこで皆がボランティアでリストを作り、安否情報を交換しあった。中には日本の声優さん、女優さんの安否確認リストまでありましたよ」という。

リストの影響で漫画本が売れたわけについては、こう分析する。
「日本のおたくと同じように、中国のおたくもコレクション好きが多い。漫画作品を買ってコレクションにすることが無上の喜びであり、作品が全巻そろっていることがステータスなんです。震災の影響で漫画本が手に入らなくなることを恐れ、好きな作品をここぞとばかりに買い集めたんでしょう。(死亡リストは個人的には信じなかったが)買い占める心理はよく理解できる。ちなみに、中国の若者に人気の日本漫画トップ3は、『ONE PIECE』『NARUTO-ナルト-』『BLEACH(ブリーチ)』です」

さらに最近の注目漫画の傾向と、中国における日本漫画のゆくえについては――。
「中国ではこのところ、日本の最新アニメをインターネットなどで(一部違法ダウンロードで)視聴すると、その原作を読みたいと漫画本にさかのぼる傾向がある。最近では冨樫義博さんの『レベルE』(テレビ東京系で2011年1月から放送スタート)がアニメ化されたので、原作漫画の人気が急上昇しています」

「中国の漫画・アニメファンといっても好みは人それぞれ。僕は『攻殻機動隊』のような硬派のSFや戦争物が好きですが、恋愛物や日常物が好きな人もいる。中国では(国産作品の保護のため)外国作品の上映(出版)規制がなされていますが、若者の間では依然として日本の漫画・アニメの影響は大きい。中国ファンたちは、これからもいろんなジャンルのすばらしい作品が出てくることを期待していますよ!」

震災後、思わぬ形で中国ファンを引きつけた日本漫画。一時的な買い占めムードは収まるにせよ、日本の漫画・アニメブームはまだまだ長く続きそうだ。

 
   
   
bestsellere
総合
 

★『新京報』図書ベスト
(北京図書大廈、王府井書店、中関村図書大廈、三聯書店など、市内主要書店やネット書店のデータから統計)
2011年4月15日~4月21日

     
第1位:『中国震撼』

第3位:『做你自己』

第4位:『蒋介石自述:1887‐1975(上)』
                                         第5位:『侯衛東官場筆記6』

第6位:『原来的世界』

第7位:『華爾街2:金融的力量』
                                         
 

1.『中国震撼』
張維為・著 上海人民出版社 2011年1月初


サブタイトルは「一個“文明型国家”的崛起」(文明型国家の勃興)。
著者は現在、スイス・ジュネーブのウェブスター大学の教授であり、復旦大学教授。1980年代には鄧小平氏をはじめ中国国家幹部の英語通訳として、約100カ国・地域を訪れている。
本書は国際関係の研究者である著者が、その豊かな学識と経験をもとに“文明型国家”として中国をいかに発展させるかを説く。
インドや東欧などの発展モデルとその欠陥を検証しつつ、「中国の勃興とは5000年の偉大な文明の復興」であり、「このような“文明型国家”は、他の文明のあらゆる長所を吸収し、その上で世界文明に対してオリジナリティーに富んだ貢献をすることができる」と強調。
“中国スタンダード”を文明上でも進めようという見解のようだ。 


2.『劉心武 続紅楼夢』
劉心武・著 江蘇人民出版社 2011年3月初


3.『做你自己』(原題『Life Is What You Make It』)
ピーター・バフェット著(米)、趙亜男・訳 新世界出版社 2011年3月初版


アメリカの著名投資家ウォーレン・バフェット氏の息子で、ミュージシャンのピーター・バフェット氏が2010年に出版した『人生は自分で作るもの:実現への道の探し方』の中国語版。
富裕層の親たちに子どもをいかに正しく育てるかについて、自身の成長体験を踏まえながら説き明かす。
裕福な親のもとで3人兄弟の末っ子として生まれたピーター氏だが、バフェット氏の教えのおかげで甘やかされずに質素に暮らし、人として「普通の幸せ」を得ることができたという。
大切なのは富や名誉ではなく、価値観と大好きなものに情熱を傾けることだとピーター氏は説く。一方で、19歳の時に家族から9万ドル相当の株を譲渡されたことも明かしている。 


4.『蒋介石自述:1887‐1975(上)
師永剛、張凡・編著 華文出版社 2011年4月初版


中国国民党の初代総裁、国民政府主席、中華民国初代総統の蒋介石(1887-1975)。その自叙言論集。蒋介石が自らの経歴や政治軍事活動のみならず、孔子・孟子、教育について語り、詩や論文、修身道徳、信仰や青春について説く。
「比較的、客観的で公正な蒋介石の自叙伝」であり、「意識や政治面での誤読やミスリードは基本的になく、台湾に逃れてからの角度で始まっており、真実の蒋介石を解読できる」と内容紹介に。
国共内戦の敗北後の思いや未公開日記など、内容の約半分は大陸では初公開。蒋氏後継者との正式契約を経て、大陸での出版にこぎつけたという。重要演説の全内容や秘蔵写真、書道作品100点も収録されている。 


5.『侯衛東官場筆記6』(侯衛東の官界メモ6)
小橋老樹・著 鳳凰出版社 2011年4月初版


村から鎮(町)、県、市、そして省の政府へ。主人公の公務員・侯衛東の10年にわたる栄転ドラマを描くとともに、ベールに覆われた官界の実情と秘密に迫る。 


6.『原来的世界』
繆熱・著 京華出版社 2011年3月初


中国のある寒村を舞台にした幻想ミステリー小説。
静かな臥牛村の祠堂で批判闘争大会が開かれていた。そこに現れた大蛇と、大蛇を追ううちに発見された神秘的な大木の洞、洞の出現で再発見された臥牛村の青銅文明、封鎖されていた神秘の扉を開けるカギ……。
誰がこのカギを扱うのか? 過ぎ去った文明は復活するのか? 人々の懐疑心と争いのムードが強まり、さまざまな人間模様が織りなされていく。そうした中で、謎に包まれた臥牛村の過去がしだいに暴かれていくのだった……。 


7.『華爾街2:金融的力量』(ウォール街2:金融の力)
ドキュメンタリー「華爾街」製作チーム・著 中国商業出版社 2011年3月初版


中国中央テレビ(CCTV)の同名タイトルのドキュメンタリーを書籍化した。
世界の金融地区のシンボルであり、米国の金融史と切っても切り離せない「ウォール街」。本書は「中国人が初めて、世界金融の心臓部を深く探った」というルポの第2弾で、前作に引き続き内外の経済学者、政府高官、企業トップら(33人)へのインタビューをまとめる。
「中国人にウォール街を全面的に紹介し、資本市場の盛衰と経済起伏の法則、資本市場での実践者の経験、金融情勢と一国の勃興の関係を理解してもらいたい」というのが本シリーズの趣旨。本作では、金融危機終息のゆくえや、アメリカの「負債消費」が経済を本当に発展させるのか? などについて分析する。 


8.『星光璀璨』(STARRY SKY)
匪我思存・著 新世界出版社 2011年3月初


「恋愛小説の旗手」などといわれる中国の若手女性作家、匪我思存が3年にわたり完成させた新作小説。
スターたちが星のようにきらめく芸能界には陰謀やワナがはびこり、またそこは名誉と利益がうずまく場だった。彼らの恋愛には「男女関係の噂はあってもいいが、恋心を抱いてはならない」という秘密があった。本心を明かせないまま、つらい恋を抱いた大スターとマネージャー、新世代のアイドルと黒幕の資本家……。
恋と裏切り、艶聞とトップニュース、競争と感情のもつれ、恩と仇……。光と影が交差する芸能界を舞台に、当代きっての恋愛小説家が描く社会派ラブストーリー。 


9.『自愈瑜伽』(自分で治すヨガ)
李庚姫・著(韓)、関啓鋭・訳 金城出版社 2011年1月初版


パソコンを前に長時間イス座ることで起こる肩こり、目の疲れ、首の痛み、腰痛など……。こうした現代病も、簡単なフォームで覚えられる古典的ヨガで予防治療できる!というのがこの本。
古典的ヨガの基本フォームをやさしく教えるテキストで、疾病ごとの予防治療に効果的なヨガをそれぞれ解説。「一生ものの家庭書であり、毎日練習して健康に!」とある。
韓国のベストセラーの中国語版。 


10.『将愛』
夏達、姚非拉など著 長江出版社 2011年3月初版


大ヒット中国映画『杜拉拉昇職記』(Go Lala Go!)の主演・監督の徐静蕾がヒロインをつとめた最新ラブストーリー映画『将愛情進行到底』(略称・将愛)。
それをもとに人気の女性漫画家・夏達が漫画化した表題作をはじめ、5人の中国人漫画家(夏達、姚非拉、猪楽桃、于彦舒、姜暁晨)のイラスト・漫画作品をまとめた“コンプレーション版”。
五者五様のタッチと物語で、現代中国のラブロマンスが描かれる。 


 
     

 

 

文・写真 小林さゆり
日本の各種メディアに中国の文化、社会、生活などについて執筆中。
著書に『物語北京』(五洲伝播出版社)
訳書に『これが日本人だ!』(バジリコ)

 

  Blog: http://pekin-media.jugem.jp/
   
  b_u_yajirusi
 
 
     
   
中国・本の情報館~東方書店 東方書店トップページへ
会社案内 - ご注文の方法 - ユーザ規約 - 個人情報について - 著作権について