1.『他改変了中国―江沢民伝』(彼が中国を変えた―江沢民伝)
ロバート・ローレンス・クーン著(米)/于海江ら訳 世紀出版集団 上海訳文出版社 2005年2月第3刷 3442冊
先の全国人民代表大会(全人代=国会)で、最後の指導者ポストであった国家中央軍事委員会主席を辞任して、注目された江沢民前国家主席。それに先だち、満を持して出版されたのがこの本。米国人ビジネスマンで中国研究家でもある著者が、江沢民氏の足跡――とくに中国の最高権力者であった江氏10年の功績をふりかえる。
『毎日新聞』のサイトによると、本書については有名な中国人作家と著者の間で、著作権論争が起きているという。また「江氏が少なくとも2年は"院政"を敷くことで、新指導部が合意していた」という秘密決議が明らかにされるなど、その内容も大きな話題となっている。
2.『細節決定成敗』(ディテールが成敗を決める)
汪中求著 新華出版社 2005年3月北京第20刷 2507冊
3.『致加西亜的信』(原題『A Message to Garcia』、邦題『ガルシアへの手紙』)
エルバート・ハバード著(米) 趙立光など訳 ハルビン出版社 2004年11月第5刷 1463冊
有史以来の世界的ベストセラー『聖書』や『毛沢東語録』などに続く第6位の本書は、古典的な人生の指南書だ。中国では、3年ほど前にもベストセラーに。「困難に立ち向かい、勇気をもって課題に挑むこと」「自信を持つこと」「自分を信じること」の大切さを説いている。同じ作品が『把信送給加西亜』というタイトルで、企業管理出版社からも翻訳出版されている。
4.『郵差弗雷徳』(郵便配達員フレッド、原題『The Fred Factor』)
マーク・サンボーン著(米)/周玉軍訳 接力出版社 2005年1月第14刷 1212冊
著者マーク・サンボーンが引っ越し先で出会った郵便配達員フレッドは、善良で温かく、勤勉な男だった。飾り気がなくポジティブな彼は、いつも周りの人たちをハッピーな気持ちにさせてくれる……。
実話をもとに、人としての生き方、働き方、幸せな人生の送り方について静かに見つめる。原書は全米で大ベストセラー。
中国では『北京青年報』『文摘報』『読者』などの新聞・雑誌で取り上げられたり、聯想集団(グループ)、中国郵政などの企業・機関の必読書になったりしたことから、急速に売り上げを伸ばしている。日本では今年3月、『フレッドが教えてくれた仕事でいちばん大切なこと』(ソフトバンクパブリッシング)というタイトルで翻訳出版されている。
5.『找准自己的位置』(原題『Find Self a Right Position』)
エルバート・ハバード著(米)/杜風訳 金城出版社 2004年2月第2刷 1203冊
ベスト3に返り咲いた『ガルシアへの手紙』の作者で、アメリカの有名作家であったエルバート・ハバード(1856~1915)の名著の一つ。「あなたの特長はどこに?」「目標をすえる」「選択の権利は誰にでも」「自分のポストを上げる」「最高のポストが最適」など、勤勉で忠実、積極的な志をもって、自分にふさわしいポストをつかむことの重要性を、やさしい言葉で語りかける。
6.『中国式管理』
曽仕強著 中国社会科学出版社 2005年3月第2版 1026冊
7.『他改変了中国―江沢民伝』
ロバート・ローレンス・クーン著(米) 于海江ら訳 世紀出版集団/上海訳文出版社 2005年2月第2刷 1025冊
ベスト1に輝いた『江沢民伝』のハードカバー版。前者より文字を大きくしているため、ページ数も約1.2倍の670ページと、厚みを増している。
8.『狼道―生活中的狼性法則』(狼道―生活中のオオカミ性の法則)
羅宇編 中国紡績出版社 2005年3月第9刷 903冊
中国では最近、『狼図騰』(オオカミのトーテム)、『狼的誘惑』(オオカミの誘惑)など本のタイトルに"狼"をつけたものが多く、しかも人気を集めている。中国がWTO(世界貿易機関)に加盟した4年ほど前にも、よく「狼来了!」(オオカミが来た)と、親しみと恐れをもって喩えられていたが、あるいはそのころから"狼"が隠れた流行語になっていたのかもしれない。
編者によれば「狼道」の文化とは、①嗅覚にすぐれ、チャンスをつかむのに長けている ②進取の精神と攻撃性をそなえ、簡単にはあきらめない ③団体精神にすぐれている。つまり「勇敢にたたかい、目標を達成する」野性的な文化であるという。この「狼道」をもって、企業管理や個人のライフスタイルに新しい刺激を与えてほしいと編者は語る。
9.『你的形象価値百万』(あなたのイメージは100ドルの価値)
イングリッド・ジャン著(加) 中国青年出版社 2005年2月第2刷 890冊
10.『正説清朝十二帝:図文本』
閻崇年著 中華書局 2005年2月第11刷 846冊
著者は、北京社会科学院満学(満州学)研究所の研究員で、北京満学会会長。『ヌルハチ伝』『清朝通史』など、清朝に関する著書も多い。
本書では、太祖ヌルハチから最後の皇帝・溥儀まで、約270年間にわたる清代の皇帝12人の生涯を、豊富な写真とともにふりかえる。中国中央テレビ(CCTV)の教育番組「百家講壇」のシリーズで放送された内容に、大幅加筆したという。テレビの人気も手伝って、コンスタントに売れている。
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