中国・本の情報館~東方書店~
サイト内検索
カートを見る
ログイン ヘルプ お問い合わせ
トップページ 輸入書 国内書 輸入雑誌  
本を探す 検索 ≫詳細検索
東方書店楽天市場店「東方書店plus」
楽天市場店 東方書店plus
 
各種SNS
X東方書店東方書店
X東京店東京店
X楽天市場店楽天市場店
Instagram東方書店東方書店
Facebook東京店東京店
 
Knowledge Worker
個人向け電子書籍販売
 
BOOK TOWN じんぼう
神保町の書店在庫を横断検索
 
日本ビジネス中国語学会
 
北京便り
上海便り
ネット用語から読み解く中国
 
bei_title  
 

 

2005年4月  「抗日デモ」は起こったけれど…

     
     
bj200504_01

「愛国無罪」(愛国であれば罪はない)、「勿忘国耻」(国辱を忘れるな)、「抵制日貨」(日本製品ボイコット)……。およそ100年前にあたる1919年5月4日に北京の学生が決起して、全国展開された反日・愛国運動の「五・四運動」が、21世紀の現代によみがえったのだろうか――。

4月2日の四川省成都に端を発した「抗日游行」(日本抗議デモ)は、その後、3日の広州、9日北京、16日上海、17日瀋陽などと、週末ごとに中国各地に広まっていった。17日には町村外相が訪中し、中国の李肇星外相と会談、冷え込んだ両国関係を改善するために厳しい意見を交わしたというが、まずは激化した「抗日デモ」をどう適切に収めていくのか、今後の情勢をなおも見まもる必要があるだろう。

 

 
     

最近の日中関係は、よく「政冷経熱」(政治は冷却化しているが、経済はホットだ)と喩えられていた。外務省の報告によれば、昨年の日中貿易総額は18兆円を突破して、6年連続で過去最高額を更新。日本にとって中国は最大の貿易相手国に、中国にとっても日本は第2の貿易相手国という重要なパートナーになっていた。
また、こうした良好な経済関係から、日本から中国への渡航者数は昨年、のべ330万人と過去最高を記録。前年(2003年)に新型肺炎SARSで落ち込んだ渡航者数が、ビジネス客や観光客の急増で大きく盛りかえしたところだった。

bj200504_10今回のデモ騒動で、いちばん懸念されるのは、こうした「政冷経熱」が「政冷経冷」へと発展すること、さらには両国民の間に寒々とした"しらけムード"が漂うことだ。1972年の日中国交正常化に代表されるように、いつの時代も政治をリードしてきたのは個人と個人のつながり、民間どうしの信頼関係ではなかったか? その"縁の下の力持ち"ともいうべき民間どうしのつながりが弱まれば、両国関係を支える地盤がゆるむ。そうなれば、ほかに誰が救いの手を差しのべるというのだろう。国民感情の冷却化こそ、なによりも憂慮すべきことであろう。
ここはお互い、自己主張をするばかりの態度を改め、一歩さがって相手の立場を考える必要があるのではないか? お互いに相手を理解する努力が求められているのではないか? もちろん一介の民間人である私が、こうした偉そうなことをいう立場にも義務もないのだが、民間人だからこそ、声を上げなければならないときもあるだろう。

最近は日本の友人たちから、心配メールや激励電話がひっきりなしで、ありがたく頂戴しているところだが、じっさいに北京に住んでいる者からすると「中国13億の総デモ」のような極端な激しさは、感じられない。ごく一部の若者たちによる"度のすぎた"騒動であり、それについては多くの中国人たちが眉をひそめて見ていることも事実である。
日本のメディアではあまり触れられていないようだが、中国の一般の人たちが今回のデモ騒ぎをどのように受けとめているのか――(ちなみに、中国大陸部では「抗日デモ」についてほとんど報道されていないが、若者たちならインターネットや携帯メールで、シルバー世代なら口コミや香港系・鳳凰テレビのニュースなどで、その情報をつかんでいる)。
北京市民の声や、ネットの書き込みなどから、それを検証してみたい。

(※注 このレポートは従来同様、個人的な取材と体験、見解に基づいてまとめたものであり、いっさいの機関・団体・法人等に関わるものではありません)

bj200504_024月10日午前――。北京でデモのあった翌日、日本大使館へと足を運んだ。前日は地方へと出かけていたため、その"空白の1日"に何が起こったのか、じっさいに確かめてみようと思ったのだ(大使館から注意喚起メールが届いていたので「不要不急の外出」は自己責任です)。北京の中心部、各国の大使館が集まる静かなエリアに、くだんの大使館はある。

恐る恐る近づいてみると、大使館前の通り・日壇路の一区画にはテープが張られて、通行止めに。テープの前後には、ざっと数えても100人以上はいそうな警官隊が仁王立ちになって、厳重な警戒にあたっているところだった。
中国国旗を手にした数人の若者たちがいたが、やがて警官に追い立てられて姿を消した。遠巻きに眺める記者クルーや、やじ馬たちも数十人いて、その中に入ってぼんやりと眺めていると、近所に住むという中国人のおばさんが突然話しかけてきた。周囲には、女性の姿がほとんどなかったからかもしれない。「私は日本人ですよ」と断ると一瞬ひるんだようすだったが、それでも目撃したデモのことを話したかったのであろう。

かいつまんでいえば、おばさんの話はこうだった。
「中国では法律上(申請・許可されれば)、デモの自由が認められているので、それは問題にはならないよ。日本は歴史認識の誤りを認めなければならず、若者たちの言い分も理解できる。問題は、若者たちが投石するなどの騒動を起こしたこと。それはまずい」

bj200504_042008年北京オリンピックの開催は、大丈夫なのかと聞いてみると「まったく問題にはならないよ。なぜって今日と同じように、中国は国の威信をかけて警備に当たる。完全に治安を維持するに決まっているのだから…」とおばさん。若者たちの主張に理解をよせつつも、ゆきすぎた行為は悪かったという。目撃者だけに、話にも説得力があった。そして、じつはこれこそが市民のすなおな感覚なのではないだろうか……。
もし、若者たちが暴徒化せずに理性的なデモを行っていれば、日本でもこのような大きな騒ぎにならなかったと思うのだ。「反中・嫌中」活動は、日本でも右翼グループが行っているのだし、昨年は大阪総領事館に右翼の車がつっこむという事件もあった。宣伝カーやデモ活動にしたって、日本でもしょっちゅう行われているだろう。そういう意味では、他国の非ばかり責められないのではないか? くりかえすようだが、破壊的・暴力的な行為だけはあってはならなかったし、残念なことだった。

香港系の鳳凰テレビやネットを通じて、国内のデモ騒動を知ったという元大学教師(65)は、その原因や目的について次のように分析している。
「今回のデモは、日本の"入常"(国連安保理常任理事国入り)反対と、新しい歴史教科書への抗議からはじまりました。その目的は、若者たちが日本政府に対して"制造声勢"(声をあげる)、自分たちの主張を知らしめたかったからなのです。ただし騒動は許されないこと。それは政府も認めていますし、本当の知識人ならこうした活動に参加しません。"抗日"を起こしているのは、全体からみれば、わずか一部の中国人であることを知ってほしい」

bj200504_05日本の"入常"について、中国人はどうして強い拒否反応をおこすのだろうか?
「同じく"入常"をめざすドイツは、第2次大戦の過ちについて欧州各国に公式的な謝罪をしましたが、かたや日本はどうでしょうか? かつて田中角栄さん、村山富市さんなどの日本の政治家が、中国側に深い反省の意を示したことがありました。しかし、日本は政権が変わるとその路線もコロリと変わる。かつての反省などどこ吹く風のように、小泉首相はA級戦犯を祀(まつ)る靖国神社への参拝をくりかえす。これでは日本は責任を負わない国だということになり、そんな国に世界平和を任せるわけにいかない、と中国人は考えるのです」

たしかに、国連のアナン事務総長が3月下旬に「アジアに予定されている二議席のうち一議席は日本へ行くだろう」と日本の常任理事国入りを支持するかのような発言をしたときから、中国国内ではネットを通じて反日気運が高まった。まるで溜まりに溜まったマグマが大噴火を起こすように、デモ騒動が各地へ飛び火していった。そして、そこには必ずといっていいほど歴史問題が絡んでいる。
「"入常"反対、歴史教科書、釣魚島(尖閣諸島)の領有権、日本製品のボイコットなど一連の問題は、いずれも歴史認識の問題から起こっています。両国はまさに"頂牛"(牛が角をつき合わせるような正面衝突)の状態です。ここはやはり、中国政府が表明しているとおり"歴史を鑑として、未来へ向かうこと"が解決の糸口になる。そういう意味でも、困難を乗り越えて国交正常化をなしとげた田中角栄、大平正芳などの日本の政治家は偉かった。
じつは、中国の繁栄の影には、日本との経済協力があったことを多くの中国人は知っている。冷え込んだ関係を、長くつづける意味はどこにもありません。双方の政治家たちが知恵を出しあい、よりよい方向へと導いてくれることを信じています。中国人の多くが、本当は日本との"双赢"(ウィン・ウィン)の関係を望んでいるのです」

"頂牛"とは言いえて妙だが、たしかに自分の主張ばかりをゴリ押ししても、何もはじまらないだろう。中国側がデモの破壊行為に対して、謝罪や補償をしていないことに日本の反発も高まっているが、ここは中国側にも日本が受けた大きなショックとダメージを理解してもらいたいものだ。そして、お互いに相手の立場を尊重すること。まずはそこから再スタートを切ることが、求められているのではないか……。

ところで、北京の「抗日デモ」サイトへの書き込みを見ていると、相変わらず激しい"抗日"用語が並んでいるが、最近では「中日友好」を強調する当局の呼びかけに応じるかのように、自制をうながす書き込みも見られるようになってきた。

bj200504_07史実の検証は、今後の進展が期待される日中韓3国の専門家による「歴史共同研究」にゆだねるとしても、これを読んで驚くことは、日本の歴史教育との極端なへだたりである。
中国の子どもたちは、黄帝、堯、舜、禹などの古代伝説上の帝王からはじまる4000~5000年の歴史を学ばなければならない。悠久の歴史をほこるだけに、それは子どもたちにとって、もっとも「煩わしい」科目の一つとなっている。それでも、近現代史の教育をピンポイントで行っているのが中国だ。日本のマスコミに「政治的な歴史教育」と指摘される面もあるが、近現代史教育を重視している点が、入試対策や時間切れのためにカットされがちな日本のそれとの大きな違いだ。少なくとも国際社会の一員としては、自国の範疇だけでなく、他国の歴史教育や史観についても理解しておく必要があるのではないか?
しかも、連綿といまにつづく60年あまり前の生々しい記憶である。グローバル化社会においては、そうした理解がますます必要になるだろう。「昔のことなので、戦後世代なので、教わらなかったので、知らない」では、近現代史を重視するアジアの国々からそっぽを向かれるに決まっている。

ちなみに、中国の中学・高校の歴史教科書(新版)が一般書店に出まわるのは、新年度の9月前後。いまは年度末にあたるので、書店に行っても売り切れになっていることが多い。
中国の歴史教科書を、日本語で読みたいという方は、明石書店から『入門中国の歴史』(中国中学校歴史教科書、人民教育出版社)、『中国の歴史』(中国高等学校歴史教科書、同)がそれぞれ翻訳出版されているので、ご参考にしてください。

「你们在表现你们的反日情绪的同时,也向世界充分展示了你们的落后,游行可以,但是破坏商场和殴打日本留学生充分破坏了中国人的形象,5.1来中国的日本旅行团已经被取消了很多,这次游行和暴动将会给中国的经济带来一定的影响。我只是想说希望大家冷静,稍微文明一点」
(君たちは反日感情を表すとともに、世界に向けて君たちの後れも示した。デモもいいけど、マーケットを壊したり、日本人留学生を殴ったりしたことで、中国人のイメージが大きく損なわれた。メーデーにやってくる日本の旅行団はすでに多くがキャンセルされた。今度のデモと暴動は、中国経済に一定の影響を与えるだろう。みんなが冷静に、もう少し文明的〈理性的〉になってくれることを願っている)
もしかすると、日本などの外国にいる中国人が「投稿者」なのかもしれないが、この書き込みの内容は、デモの参加者たちに中国の根本利益を考えて、冷静に対処することを呼びかけている。

また、デモ隊の中には「抗日・反日」という確固たるポリシーを持つわけでもないのに、沿道からつられて参加した親子連れやカップルの姿も認められている。現に、破壊行為をしたとして身柄拘束された22人(北京7人、成都15人)のほとんどは、学生ではなく出稼ぎ農民や失業者だったと伝えられる。こうなると「抗日」の名のもとに、日ごろの不満やストレスを発散させたい人たちも加わっていたと考えられなくはないだろうか。

前述の「抗日デモ」サイトには、富裕層などに対して不満をぶつける書き込みもある。
「富翁想要什么就能拿到什么,而农村的孩子即使多么聪明优秀也不会上学,只好成为富翁的奴隶。……
真的为人民服务的话,他们应该豁出所有财产拯救扶贫。可是,他们实际生活恰恰相反,每天坐高档轿车,抽外国的香烟,去美容,穿名牌衣服,买日本的最先进家电。别忘了看清在遮羞布下面隐藏的东西!」
(金持ちは、ほしいものは何でも手に入るけど、農村の子どもは、どんなに優秀であっても学校に上がれない。金持ちの奴隷になるしかないんだ。……
本当に人民に奉仕するというなら、すべての財産を貧困救済のために投げ出すべきだ。でも、その生活はまさに相反していて、毎日、高級セダンに乗り、外国のタバコを吸い、美容サロンへ行き、ブランド服を着て、日本の先進的な家電を買う。恥部を覆う布に隠されたものを、ハッキリと見ることを忘れないで!)
広がる経済格差、激しい受験競争など、現代人のプレッシャーはますます大きくなっている。「抗日デモ」は、日本人にはひどく辛いできごとであるが、両国の関係改善のためにも、その複合的ともいえる原因をこれからも注視していく必要があるだろう。

bj200504_11先日、北京市内のとある食堂に入ると、たまたま合席になった中年男性が、私を見るなり連れの女性にこうささやいた。「この人、きっと日本人だ。中国語が外国人なまりだもの、すぐにわかるよ」。一瞬ぎくっとした。上海では日本人留学生の殴打事件があったばかりである。すると――。
「そうですね~♪ コンニチワ!」。なんと、その男性が日本語で話しだしたではないか! 驚いてよくよく話を聞いてみると、日本が好きで日本語を独学したのだそうだ。話がはずんで、最近の日中関係についても水を向けると「あれは政治家どうしの話。私たちは老百姓(庶民)だから関係がないよ。やっぱり仲良くすることが一番だよ!」とその男性。
異郷にいる私を気遣ってくれたのかもしれないが、こんなご時世だけに、5元(約65円)のラーメンがよけいに、お腹の底まで沁みわたるような気がした。

あたり前だけど、中国にもいろいろな人がいる。13億の人口があり、大多数を占める漢民族と55の少数民族がいて、生活や文化、言葉が違い、経済レベルもさまざまである。デモ騒動の原因は謙虚に見つめなければならないけれど、デモに参加していない冷静な中国人のほうが、じつは多い。日本人は、そうしたさまざまな考え方をもつ中国人と、つきあっていかなければならない。
中国語にもあるとおりだが「遠交近攻」ではなく「遠親不如近隣」(遠くの親戚より近くの他人)となるためにも、隣人である中国のこと、中国人のこと、アジアの国々のことを、もっと理解しなければ……と自省をこめて考えている昨今である。

(2005年4月18日記)

 
   
     
     
bestsellere  

社会科学類
北京図書大廈(西単)(北京市西城区西長安街17号)http://www.bjbb.com/
2005年3月1日~3月31日

     
169470

162191

bj200504_12

bj200504_13

bj200504_14
 

1.『他改変了中国―江沢民伝』(彼が中国を変えた―江沢民伝)
ロバート・ローレンス・クーン著(米)/于海江ら訳 世紀出版集団 上海訳文出版社 2005年2月第3刷 3442冊


先の全国人民代表大会(全人代=国会)で、最後の指導者ポストであった国家中央軍事委員会主席を辞任して、注目された江沢民前国家主席。それに先だち、満を持して出版されたのがこの本。米国人ビジネスマンで中国研究家でもある著者が、江沢民氏の足跡――とくに中国の最高権力者であった江氏10年の功績をふりかえる。
『毎日新聞』のサイトによると、本書については有名な中国人作家と著者の間で、著作権論争が起きているという。また「江氏が少なくとも2年は"院政"を敷くことで、新指導部が合意していた」という秘密決議が明らかにされるなど、その内容も大きな話題となっている。


2.『細節決定成敗』(ディテールが成敗を決める)
汪中求著 新華出版社 2005年3月北京第20刷 2507冊


3.『致加西亜的信』(原題『A Message to Garcia』、邦題『ガルシアへの手紙』)
エルバート・ハバード著(米) 趙立光など訳 ハルビン出版社 2004年11月第5刷 1463冊


有史以来の世界的ベストセラー『聖書』や『毛沢東語録』などに続く第6位の本書は、古典的な人生の指南書だ。中国では、3年ほど前にもベストセラーに。「困難に立ち向かい、勇気をもって課題に挑むこと」「自信を持つこと」「自分を信じること」の大切さを説いている。同じ作品が『把信送給加西亜』というタイトルで、企業管理出版社からも翻訳出版されている。


4.『郵差弗雷徳』(郵便配達員フレッド、原題『The Fred Factor』)
マーク・サンボーン著(米)/周玉軍訳 接力出版社 2005年1月第14刷 1212冊


著者マーク・サンボーンが引っ越し先で出会った郵便配達員フレッドは、善良で温かく、勤勉な男だった。飾り気がなくポジティブな彼は、いつも周りの人たちをハッピーな気持ちにさせてくれる……。
実話をもとに、人としての生き方、働き方、幸せな人生の送り方について静かに見つめる。原書は全米で大ベストセラー。
中国では『北京青年報』『文摘報』『読者』などの新聞・雑誌で取り上げられたり、聯想集団(グループ)、中国郵政などの企業・機関の必読書になったりしたことから、急速に売り上げを伸ばしている。日本では今年3月、『フレッドが教えてくれた仕事でいちばん大切なこと』(ソフトバンクパブリッシング)というタイトルで翻訳出版されている。


5.『找准自己的位置』(原題『Find Self a Right Position』)
エルバート・ハバード著(米)/杜風訳 金城出版社 2004年2月第2刷 1203冊


ベスト3に返り咲いた『ガルシアへの手紙』の作者で、アメリカの有名作家であったエルバート・ハバード(1856~1915)の名著の一つ。「あなたの特長はどこに?」「目標をすえる」「選択の権利は誰にでも」「自分のポストを上げる」「最高のポストが最適」など、勤勉で忠実、積極的な志をもって、自分にふさわしいポストをつかむことの重要性を、やさしい言葉で語りかける。


6.『中国式管理』
曽仕強著 中国社会科学出版社 2005年3月第2版 1026冊


7.『他改変了中国―江沢民伝』
ロバート・ローレンス・クーン著(米) 于海江ら訳 世紀出版集団/上海訳文出版社 2005年2月第2刷 1025冊

ベスト1に輝いた『江沢民伝』のハードカバー版。前者より文字を大きくしているため、ページ数も約1.2倍の670ページと、厚みを増している。


8.『狼道―生活中的狼性法則』(狼道―生活中のオオカミ性の法則)
羅宇編 中国紡績出版社 2005年3月第9刷 903冊


中国では最近、『狼図騰』(オオカミのトーテム)、『狼的誘惑』(オオカミの誘惑)など本のタイトルに"狼"をつけたものが多く、しかも人気を集めている。中国がWTO(世界貿易機関)に加盟した4年ほど前にも、よく「狼来了!」(オオカミが来た)と、親しみと恐れをもって喩えられていたが、あるいはそのころから"狼"が隠れた流行語になっていたのかもしれない。
編者によれば「狼道」の文化とは、①嗅覚にすぐれ、チャンスをつかむのに長けている ②進取の精神と攻撃性をそなえ、簡単にはあきらめない ③団体精神にすぐれている。つまり「勇敢にたたかい、目標を達成する」野性的な文化であるという。この「狼道」をもって、企業管理や個人のライフスタイルに新しい刺激を与えてほしいと編者は語る。


9.『你的形象価値百万』(あなたのイメージは100ドルの価値)
イングリッド・ジャン著(加) 中国青年出版社 2005年2月第2刷 890冊


10.『正説清朝十二帝:図文本』
閻崇年著 中華書局 2005年2月第11刷 846冊


著者は、北京社会科学院満学(満州学)研究所の研究員で、北京満学会会長。『ヌルハチ伝』『清朝通史』など、清朝に関する著書も多い。
本書では、太祖ヌルハチから最後の皇帝・溥儀まで、約270年間にわたる清代の皇帝12人の生涯を、豊富な写真とともにふりかえる。中国中央テレビ(CCTV)の教育番組「百家講壇」のシリーズで放送された内容に、大幅加筆したという。テレビの人気も手伝って、コンスタントに売れている。

 

 
   
     

bj200504_09週末になると、デモ関連のニュースが気になる最近の中国ですが、北京では5店目となるイトーヨーカ堂の「華堂商場」西直門店が4月14日、正式にオープンしました。ご近所なので、さっそくショッピングに出かけてみると――。
地上5階、地下2階の7階建て。ブランドの化粧品や衣料などをそろえたファッションフロアから、家電、文具、スポーツ、オーディオ機器のフロアまで、さすがはデパート、ほとんど何でもそろっています。地下1階の食品売り場には、味噌やしょうゆ、寿司パックに清酒など、日本人には嬉しいコーナーも! 育児室から美容サロン、そして450台収容可能の駐車場(B2、地上)まで、顧客サービスも至れり尽くせりで、訪れたこの週末も大勢の市民でにぎわっていました。
開店記念のチラシには「お客様の立場にたって、感謝の気持ちでお迎えします。感動、感激の商品とサービスを……」という武原道也店長と李晶副店長のまじめなとりくみを示したあいさつ文と、ニッコリほほ笑む2人の写真も。
厳戒態勢が敷かれていましたが、まずは予定通りのオープンに拍手!! ここからも日本ファンが増えていくことを期待して、私もひそかに応援したいと思いました(清酒が目当てか?)

 

 

 

写真・文 小林さゆり
日本のメディアに中国の文化、社会、生活などについて執筆中

 

   http://china-media.jugem.jp/
 
     
  b_u_yajirusi  
 
   
中国・本の情報館~東方書店 東方書店トップページへ
会社案内 - ご注文の方法 - ユーザ規約 - 個人情報について - 著作権について