1)『高效能人士的七个習慣』(効果の高い人の7つの習慣)
スティーブン・R.コヴィー著(米) 中国青年出版社 2003年1月第2版
世界で1億冊を売り上げたという超級ベストセラー。日本では『7つの習慣―成功には原則があった!』(キングベアー出版)というタイトルで翻訳出版されている。「積極的に」「相互依存」「ウィン・ウィンの発想」など、“真の成功”と“すばらしい人生”を手にするための7つの習慣を紹介する。
2)『王蒙自述:我的人生哲学』(私の人生哲学)
王蒙 著 人民文学出版社 2003年1月初版
現代作家の第一人者、王蒙の自叙伝的エッセイである。1934年北京に生まれ、14歳で入党(地下党員)した王蒙は、若くして長編小説を書き始めるが、右派のレッテルを貼られて63年から16年間、新疆ウイグル自治区イリの農村で働く。79年に名誉回復し、北京で作家活動を再開。86~89年には中国文化部部長(大臣)を務め、現在は中国作家協会副主席の任にある。
「人生で最も重要なのは“何をしないか”を知ること」「最も良い人間関係は(関係を)忘れること」「逆境は人生の試練と挑戦である」など、その波乱の人生からつむぎ出された珠玉の人生哲学が、あますところなく語られている。
3)『国学常識』
曹伯韓 著 生活・読書・新知三聯書店 2002年12月初版
本書によれば、「国学」とは清代末期に生まれたことばで、中国が西洋の学問を“輸入”する前のあらゆる中国の学問を指している。著名な言語学者の曹伯韓(1897~1959年)が、平易な文章で中国の文字言語、哲学、歴史、文学、科学、芸術などを評論。一般読者のための「国学入門書」だという。
4)『執行:如何完成任務的学問』(執行:いかに任務を完成するかの学問)
ラリー・ボシディ/ラム・チャラン著(米) 機械工業出版社 2003年2月第3刷
世界的にも著名なCEOラリー・ボシディとコンサルタントのラム・チャランが、経営における「実行」の重要性を説き明かす。ビジネスの核となる「人材、戦略、業務」の3つの要素を結びつけ、機能させる「実行力」こそが、リーダーの役割だと説く。多くの経営者たちに読んでもらいたい(!)書である。
日本語版は『経営は「実行」―明日から結果を出す鉄則』(日本経済新聞社)。
5)『登上健康快車』(健康急行に乗る)
洪昭光など著 北京出版社 2003年3月第16刷
中国の健康ブームの“火付け役”ともいえる本書は、昨年8月の初版発売から半年ほどで16刷を数え、計105万冊が印刷された。
6)『笨賊一箩筐』(たくさんのマヌケな泥棒)
蕭言中 画(台湾) 中国青年出版社 2003年1月初版
「手品師に“カネを出せ”といったらウサギが出てきた」「ニワトリの着ぐるみを着た仲間に“ねえ、俺たちこれから銀行強盗に行くんだよ!仮装パーティーじゃないんだよ、いい?”」
ドジでマヌケな泥棒たちのおかしな世界が、独特の一コママンガで繰り広げられる。軽めのタッチは、ちょっと一息入れたいときにピッタリ。ポケットに収まるミニサイズ本で、シリーズで刊行されている。
7)『我愛你,妈妈』(愛してるママ、原題『Dear Mom』)
ブラッドリー・トレバー・グリーヴ著(米) 曹愛菊 訳 中信出版社・遼寧教育出版社 2002年8月第2刷
シドニー在住カメラマンの動物写真集。中国では『The Blue Day Book』に続く第2弾。ホッキョクグマやチンパンジー、ライオン、カバなど動物の親子と赤ちゃんたちの愛らしい写真に、ユーモアあふれる「お母さんへの感謝のことば」が添えられている。
8)『金字塔原理』(ピラミッド原理)
バーバラ・ミント著(米) 民主与建設出版社 2002年12月初版
マッキンゼーをはじめ、世界の主要コンサルティング会社でライティングを教えているバーバラ・ミント。独自の「ピラミッド原理」を用いて、相手をすっかり納得させる高度な文書作成テクニックを伝授する。とりわけ欧米式のビジネス・レポートを作成する際の「必読の書」であるという。日本では、ダイヤモンド社から『考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則』が出ている。
9)『誰説大象不能跳舞?』(象が踊れないなんて誰がいった?)
ルイス・V・ガースナー著(米) 中信出版社 2003年3月第2刷
1990年代初め、瀕死の状態にあった巨象IBMを救ったCEOガースナーの苦闘の記録。大胆な企業改革や戦略の転換により、奇跡の復活をはたした巨大企業の内幕を明かす。日本では『巨象も踊る』(日本経済新聞社)が翻訳出版されている。
10)『挪威的森林』(ノルウェイの森)
村上春樹 著(日)/林少華 訳 上海訳文出版社 2003年1月第14刷
中国で、初版の発売から2年を経たいまでもロングセラーを更新中。すでに62万部印刷されている。その都会派小説のオシャレな世界が、中国の“小資”(プチブル・小金持ち)たちの憧れの的となっている。
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