■解剖される『史記』　柴田昇（愛知江南短期大学）
藤田勝久著　『史記戦国列伝の研究』　A5判　314頁　汲古書院　7,350円

■中国３０年代文学研究の新しい地平　絹川浩敏（立命館大学）
小谷一郎著　『１９３０年代中国人日本留学生文学・芸術活動史』　A5判　292頁　汲古書院　7,350円

■歴史的文脈からみた現代中国の「潜規則」　園田茂人（東京大学）
加藤隆則著　『中国社会の見えない掟　潜規則とは何か』　新書判　285頁　講談社　798円

■「計画出産」の闇を見つめて──内側から見た「一人っ子政策」　小浜正子（日本大学文理学部）
莫言著　『蛙』上海文芸出版社　2009年　1,984円
莫言著／吉田富夫訳　『蛙鳴』　A5判　480頁　中央公論社　2,940円

■東アジアにおける海と交流の諸相　榎本渉（国際日本文化研究センター）
鐘江宏之・鶴間和幸編著　『東アジア海をめぐる交流の歴史的展開』　A5判　328頁　東方書店　4,200円

■金聖嘆研究に吹き込んだ新風──陸林教授と彼の『金聖嘆全集』　張小鋼（金城学院大学）
金聖嘆著／陸林輯校整理　『金聖嘆全集』（全六冊）　鳳凰出版社　2008年　15,960円

■六朝文学研究への新たなアプローチ　陳翀（九州大学大学院人文科学院・専門研究員）
孫明君著　『両晋士族文学研究』　中華書局　2010年　4,116円

■劉暁波に関する四書　朝浩之（編集者）
劉暁波著／横澤泰夫・及川淳子・劉燕子・蒋海波訳／子安宣邦序／劉燕子編　『天安門事件から「08憲章」へ　民主化のための闘いと希望』　四六判　320頁　藤原書店　3,780円
劉暁波著／廖天琪・劉霞編／丸川哲史・鈴木将久・及川淳子訳　『最後の審判を生き延びて　劉暁波文集』　四六判　430頁　岩波書店　3,360円
矢吹晋・加藤哲郎・及川淳子著　『劉暁波と中国民主化のゆくえ』　四六判　360頁　花伝社　2,310円
劉暁波ほか著　『「私には敵はいない」の思想　中国民主化闘争二十余年』　四六判　400頁　藤原書店　3,780円

■時を超える舞台への探求心　有澤晶子（東洋大学）
濱一衛著訳／中里見敬整理　『濱一衛著訳集　中国の戯劇・京劇選』　A5判　362頁　花書院　4,900円

■戦前日本領事館の活動に関する包括的研究　本野英一（早稲田大学）
曹大臣著　『近代日本在華領事制度　以華中地区為中心』　社会科学文献出版社　2009年　4,336円

〔小特集・中国語圏の村上春樹〕
■文学翻訳、文化翻訳とは何か　松崎寛子（東京大学大学博士課程／ハーバード・イェンチン研究所訪問研究員）
張明敏著　『村上春樹文学在台湾的翻訳与文化』　聯合文学出版社　2009年　3,591円

■「ポストモダン文学」としての村上春樹文学　王姿雯（東京大学中国語中国文学専門分野博士課程）
楊炳菁著　『後現代語境中的村上春樹』　中央編訳出版社　2009年　2,793円

〔書評〕
■宋代研究の新たな道標　鄧子勉（江蘇教育学院）・内山精也（早稲田大学）
李裕民著　『宋人生卒行年考』　中華書局　2010年　3,528円

■曹雪芹の生涯とその時代を描く「大伝」　谷口規矩雄（大阪大学名誉教授）
周汝昌著／小山澄夫訳　『曹雪芹小伝』　四六判　628頁　汲古書院　6,300円

■秦簡のまた一つの大きな発見　工藤元男（早稲田大学）
朱漢民・陳末長主編　『嶽麓書院蔵秦簡（壹）』　上海辞書出版社　2010年　44,100円

■中国文法学界の悲願が成就　杉村博文（大阪大学）
張斌主編　『現代漢語描写語法』　商務印書館　2010年　11,907円

■電子化時代の歴史研究──その課題　毛里和子（早稲田大学名誉教授）
高田幸男・大澤肇編著　『新史料から見る中国現代史──口述・電子化・地方文献』　A5判　368頁　東方書店　3,990円

■掙扎のポレミスト　白井啓介（文教大学）
代田智明著　『現代中国とモダニティ──蝙蝠のポレミーク』　A5判　334頁　三重大学出版社　2,940円

■明らかにされたノモンハン航空戦の真実　穴沢咊光（福島県文化事業団専門委員）
Ｄ．ネディアルコフ著／源田孝監訳・解説　『ノモンハン航空戦全史』　A5判　250頁　芙蓉書房出版　2,625円

■新たなる研究領域拡大をめざす意欲作　佐藤晴彦（神戸市外国語大学）
内田慶市著　『文化交渉学と言語接触──中国言語学における周縁からのアプローチ』　A4判　358頁　関西大学出版部　4,200円

■越境し進化する台湾文化表象論　伊藤徳也（東京大学）
前野みち子・星野幸代・垂水千恵・黄英哲編　『台湾文化表象の現在──響き合う日本と台湾』　A5判　296頁　あるむ　3,150円

■初めて明らかにされた中国南方方言話劇の実体　瀬戸宏（摂南大学）
間ふさ子著　『中国南方話劇運動研究（1889-1949）』　A5判　310頁　九州大学出版会　6,510円

■漫画という新興文芸形式の上海における発展の軌跡　大野公賀（東京大学東洋文化研究所）
上海図書館編　『老上海漫画図誌』　上海科学技術文献出版社　2010年　4,998円

■中国近現代史で“民主主義”を疑う　水羽信男（広島大学）
石塚迅・中村元哉・山本真編著　『憲政と近現代中国　国家、社会、個人』　A5判　190頁　現代人文社発行／大学図書発売　2,625円

■またまた雷峰塔の倒壊を論ず──そんな気持ちになったら、ぜひこの本を！　武田雅哉（北海道大学）
瀧本弘之編著　『中国歴史名勝図典』　A5判　456頁　遊子館　6,090円

■文芸誌の側面から農村と都市を繋ぐ試み　西澤治彦（武蔵大学）
財団法人東洋文庫東アジア資料研究班　田仲一成・小南一郎・斯波義信編著
『中国近世文芸論』──農村祭祀から都市芸能へ
　 A5判　336頁　4,830円　東方書店　

■誰でも白居易が好きになる本　市川桃子（明海大学）
下定雅弘著
『白楽天』（ビギナーズ・クラシックス中国の古典）
　 文庫判　256頁　820円　角川グループパブリッシング

■東アジア全体をふまえた訓読研究　藤本幸夫（麗澤大学）
金文京著　『漢文と東アジア──訓読の文化圏』　新書判　256頁　岩波書店　840円

■儒教・儒学史の視点から見る漢六朝の政治と社会　石井仁（駒澤大学）
渡邉義浩著　『儒教と中国──「二千年の製糖思想」の起源』　四六判　264頁　講談社　1,680円

■“南洋性”と“中国性”とが混淆する家訓の町の物語　藤井省三（東京大学）
李永平著／池上貞子・及川茜訳　『吉陵鎮ものがたり（台湾熱帯文学１）』　四六判　308頁　人文書院　2,940円

■敦煌文献とは何か　岩本篤志（新潟大学）
栄新江著　『辦偽与存真　敦煌学論集』　上海古籍出版社　2010年　7,203円

■問題を抱える新説が目立つ　成家徹郎（大東文化大学）
小沢賢二著　『中国天文学史研究』　A5判　368頁　汲古書院　9,450円

■ジェンダー・トラブルの観点から『紅楼夢』を読む　福嶋亮大（批評家・中国文学者）
合山究著　『『紅楼夢』　性同一障碍者のユートピア小説』　A5判　290頁　汲古書院　7,350円

■教科書の体裁をとった文法書　矢放昭文（京都産業大学）
張淑儀・上神忠彦編著　『身につく広東語講座』　A5判　304頁（CD2枚付）　東方書店　3,150円

■明らかになった共産党の「客家」トラウマ　清水美和（東京新聞・中日新聞論説主幹）
矢吹晋・藤野彰著　『客家と中国革命──「多元的国家」への視座』　四六判　416頁　東方書店　2,520円

■掘りかえし耕しなほす時──六朝文学研究の展開の契機として読む　大上正美（青山学院大学）
林田愼之助著　『六朝文学　覚書』　A5判　318頁　創文社　3,360円

■新しい中国史像を求めて　夫馬進（京都大学）
相田洋著　『橋と異人──境界の中国中世史』　四六判　398頁　研文出版　3,150円

■敗戦から日中復交までの中国論を集大成 　丹藤佳紀（早稲田大学）
馬場公彦著『戦後日本人の中国像』
A5判　724頁　新曜社　7,140円

■少数言語復興の観点からみた客観的考察　中川仁（明海大学）
パトリック・ハインリヒ、松尾慎編著『東アジアにおける言語復興』
A5判　280頁　三元社　3,150円