「中華再造善本」プロジェクトとは、
2002年5月、中国文化部、財政部は「継絶存真、伝本存真、伝本揚学」をスローガンに大規模な古籍複製出版を決定した。『中国古籍善本書目』を受け継ぐ国家事業である。7月には、中華再造善本工程工作会議が北京で開催され、既に仕上がっている様本(見本)も発表された。
中国には2,750万冊の古籍があり、うち、250万冊・45,000種が善本といわれる。『再造善本』は、「唐宋編」から金・元・明・清・少数民族の五編で構成、前四編で1,300余種、宋元版は750余種にのぼる。「四部叢刊」の全477種を遥かに上回る。そればかりではない。全部に提要(解説)を附し、紙質・装訂に至るまで原本に近づけようとする。まさに善本を再造するのでる。政府の意図は、国内の各図書館に善本の分身を配し、悠久なる書物文化の伝承と普及を計ることにある。
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