「清岡卓行展 大連、パリ『円まろき広場』」
日本の租借地だった中国・大連で生まれ育った詩人、作家の清岡卓行(きよおか・たかゆき 1922-2006)。1959年に詩集『氷つた焰』でデビューし、10年後に取り組んだ小説「アカシヤの大連」で芥川賞を受賞、以降は評論や随筆と併せて多彩な作品を生み出します。
その創作の大きな源となったのが、失われたふるさと、大連への思いです。東大在学時の帰省中に迎えた敗戦と3年間の残留、引き揚げ、そして無ー文からの生活再建……清岡はしだいに「大連と自分は結びついているという運命感」を深く意識するようになります。一方、64歳で初めて果たしたパリ訪問をきっかけに、両大戦間のこの街に花開いた芸術家たちの姿を描いた大作『マロニエの花が言った』(1999年)を上梓します。
本展では夫人の岩阪恵子氏(作家)から受贈した原稿をはじめとする資料を中心に、清岡がこよなく愛した二つの都市――「宿命の土地」大連と憧れの地パリとのかかわりを通して、その生涯と作品をたどります。
【会期】
2025年5月24日(土)~7月27日(日)
休館日:月曜日(7月21日は開館)
【開館時間】
午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)
【会場】
神奈川近代文学館第2・3展示室
【観覧料】
一般500円(350円)、65歳以上・20歳未満及び学生250円(200円)、高校生100円(100円)、中学生以下は無料
*( )内は20名以上の団体料金
【主催】
県立神奈川近代文学館、公益財団法人神奈川文学振興会
【後援】
日本現代詩人会、NHK横浜放送局、FMヨコハマ、神奈川新聞社、tvk(テレビ神奈川)
【協賛】
講談社、思潮社、東急電鉄、横浜高速鉄道、神奈川近代文学館を支援(サポート)する会
【広報協力】
KAAT 神奈川芸術劇場
オフィシャルホームページ:https://www.kanabun.or.jp/exhibition/22162/
「中島敦の手紙展 おとうちゃんからの贈り物」
「山月記」などの名作を遺した中島敦(1909~1942)は、作家を志しながら横浜高等女学校の教師をしていましたが、1941年(昭和16)に女学校を辞めて、南洋庁勤務のため当時日本の統治下にあった旧南洋群島のパラオ(現・パラオ共和国)へ向かいました。滞在中には当時8歳の長男・桓(たけし)と1歳の次男・格(のぼる)にあてて、身の回りの出来事や珍しい南洋の風物についてやさしく語りかけるように手紙を書き送ります。「おとうちゃん」の愛情あふれる手紙は、幼い子どもたちにとってかけがえのない贈り物となりました。本展ではこの時期の家族とのかかわりにスポットを当て、わが子へあてた手紙全81通を中心に展観します。
【会期】
2025年8月2日(土)~9月23日(火・祝)
休館日:月曜日(8月11日、9月15日は開館)
【開館時間】
午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)
【会場】
神奈川近代文学館第2展示室
【観覧料】
一般500円(350円)、65歳以上・20歳未満及び学生250円(200円)、高校生100円(100円)、中学生以下は無料
*( )内は20名以上の団体料金
【主催】
県立神奈川近代文学館、公益財団法人神奈川文学振興会
【後援】
駐日パラオ共和国大使館、中島敦の会、神奈川県教育委員会、横浜市教育委員会、NHK横浜放送局、FMヨコハマ、神奈川新聞社、tvk(テレビ神奈川)
【協賛】
筑摩書房、相模鉄道、東急電鉄、横浜高速鉄道、神奈川近代文学館を支援(サポート)する会
【広報協力】
KAAT 神奈川芸術劇場
オフィシャルホームページ:https://www.kanabun.or.jp/exhibition/22412/
常設展
常設展「神奈川の風光と文学」
https://www.kanabun.or.jp/exhibition/220/
常設展「文学の森へ 神奈川と作家たち」 第3部 太宰治、三島由紀夫から現代まで
2025年8月2日(土)~9月23日(火・祝)
現在活躍中の作家たちが現代の神奈川を舞台に描いた作品を紹介するコーナー併設。
太宰治、坂口安吾、島尾敏雄、大岡昇平、安部公房、三島由紀夫、澁澤龍彦、山本周五郎、開高健、庄野潤三、石原慎太郎、五木寛之、村上龍、島田雅彦、柳美里
https://www.kanabun.or.jp/exhibition/331/