中国・本の情報館~東方書店~
サイト内検索
カートを見る
ログイン ヘルプ お問い合わせ
トップページ 輸入書 国内書 輸入雑誌  
本を探す 検索 ≫詳細検索
東方書店楽天市場店「東方書店plus」
楽天市場店 東方書店plus
 
各種SNS
X東方書店東方書店
X東京店東京店
X楽天市場店楽天市場店
Instagram東方書店東方書店
Facebook東京店東京店
 
Knowledge Worker
個人向け電子書籍販売
 
BOOK TOWN じんぼう
神保町の書店在庫を横断検索
 
日本ビジネス中国語学会
 
北京便り
上海便り
ネット用語から読み解く中国
 
bei_title  
 
 
 
   
2009年12月   今年のベスト10冊は?
   
   

人気翻訳書『暮光之城』シリーズの4冊セット--北京の書店にて日本で先ごろ発表になった今年の「年間ベストセラー」総合で、堂々の第1位に輝いたのは村上春樹の『1Q84』(1、2巻、新潮社)だったそうだ(トーハン調べ)。
では、中国ではどうなのだろう。
「卓越亜馬遜網」(卓越アマゾンネット)、「当当網」(当当ネット)など中国オンラインショップ大手がこのほど発表した「2009年必見の10冊」によると、みごと1位の座を獲得したのは『朱鎔基答記者問』(朱鎔基が記者の質問に答える、人民出版社)。中国の経済開放を推進した朱鎔基前首相の「国内初公開」となる発言が話題を呼んだ1冊であり、引退して7年になる現在も衰えることのない同氏の人気を裏付けるものであろう。
今年、必見の10冊に選ばれたのは――。 

   
 

【2009年必見の10冊】 (卓越網、当当網などの総合)

1.  『朱鎔基答記者問』、《朱鎔基答記者問》編集組・編、人民出版社
2.  『不抱怨的世界』(A Complaint Free World)、ウィル・ボウエン著(米)、陝西師範大学出版社
3.  『毎天懂一点色彩心理学』(マンガでわかる色のおもしろ心理学)、原田玲仁・著(日)、陝西師範大学出版社
4.  『好媽媽勝過好老師』(よい母はよい教師に勝る)、尹建莉・著、作家出版社
5.  『巴黎没有摩天輪』(パリには観覧車がない)、浅白色・著、北京燕山出版社
6.  『歴史是個什麼玩意兒1』(歴史って何だろう1)、袁騰飛・著、上海錦綉文章出版社
7.  『曽有一个人,愛我如生命』(命のように私を愛した人がいた)、舒儀・著、中国画報出版社
8.  『三杯茶』(Three Cups of Tea)、グレッグ・モーテンソン他著(米)、南海出版社(吉林文史出版社刊も)
9.  『明朝那些事儿(大結局)』(明朝それらのこと 完結編)、当年明月・著、中国海関出版社
10. 『貨幣戦争2 金権天下』、宋鴻兵・編著、中華工商連合出版社

年間第1位 『朱鎔基答記者問』

年間第2位 『不抱怨的世界』

年間第3位 『毎天懂一点色彩心理学』

年間第4位 『好媽媽勝過好老師』

年間第5位 『巴黎没有摩天輪』
年間第6位 『歴史是個什麼玩意兒1』

年間第7位 『曽有一个人,愛我如生命』

年間第8位 『三杯茶』

年間第9位 『明朝那些事儿(大結局)』

年間第10位 『貨幣戦争2 金権天下』
『朱鎔基答記者問』は、8月の発売と今年後半の登場ながら順調に売り上げを伸ばし、第1位に。「中国のゴルバチョフ」と称され、その決断力と指導力が高く評価された朱鎔基前首相の在任中(1998年3月~2002年11月)の記者会見や海外講演での発言60本をまとめている。
経済のマクロコントロール強化や世界貿易機関(WTO)への加盟など、当時の中国政府による政治・経済政策が明らかにされるほか、役人の汚職取り締まりを断行した朱鎔基氏の厳しいスタンスが浮き彫りに。
「私はこれまで大衆を脅したことはない。ただ賄賂をむさぼる悪役人を脅しただけだ」(2002年、記者会見で)
「前方が戦場であれ深淵であれ、勇敢に突き進み、国のために力を尽くし、死ぬまでやりぬく」(1999年3月19日、首相就任時のあいさつ)
大衆は今もなお朱鎔基氏のような正義漢を求めているのか? 本書は11月中旬までに発行部数100万冊を超え、香港・台湾向けの繁体字版や英語版の出版プランも進められているという。

ここ数年、急速に経済発展した中国では、外国のベストセラーへの関心も高まっている。ベストテンのうち第2位の『不抱怨的世界』、3位の『毎天懂一点色彩心理学』、8位の『三杯茶』はいずれも外国ベストセラーの翻訳作品だ。
『毎天懂一点色彩心理学』は、今月の北京のベストテンにも名を連ねた『毎天憧一点好玩心理学』(マンガでわかる心理学)のシリーズ本。原書は、日本のソフトバンククリエイティブから2006年12月に出版されている。食欲を高めたり、眠りにつきやすくなったりする色彩の心理的効果をマンガでわかりやすく解説している。
 『三杯茶』は、原書が『Three Cups of Tea』(3杯のお茶、米)で、日本ではPHP研究所から09年3月に『ここに学校をつくろう!』として翻訳出版されている。世界第2の高山、K2で遭難しかけたアメリカ人男性が、助け出されたパキスタンの村に学校をつくろうと決意。家や職を失いながら、文化も信仰も民族習慣も超えて、村の長老との約束を果たし、パキスタンに60以上もの学校をつくり上げるという感動のノンフィクションだ。

ところで、中国で出版される輸入翻訳版だが、その割合は「今年上半期のベストセラーのうち過半数を占めた」というデータがある(『生活報』―広州図書館、2009年9月23日付)。
http://www.gzlib.gov.cn/special_topic/detail.do?id=320623

それによると今年、注目された翻訳書としては『暮光之城』(トワイライト・シリーズ、米)、『我与狗狗的十個約定』(犬と私の10の約束、日)、『朗読者』(独)、『大教堂』(大聖堂、米)など幅広いカテゴリーの作品が挙げられたほか、子ども向けではロングセラーの『窗辺的小豆豆』(窓ぎわのトットちゃん、日)、『哈利•波特』(ハリー・ポッター・シリーズ、英)などが、今でも根強い人気だとか。
 ベストセラーのうち翻訳書が過半数に上るというのは、かなりの割合ではないか? いずれにしても「外国の流行に遅れまい」「優良コンテンツを(1からつくるよりも)手早く取り入れたい」とする中国の“翻訳版だのみ”の傾向は、今後もしばらく続きそうだ。

ベストテンではこのほか、『歴史是個什麼玩意兒1』『明朝那些事儿(大結局)』など歴史関連書も依然として支持があつい。前者は、インターネットを使った高校生向け歴史授業の映像をまとめた読み物。後者は、激動する清代末期の歴史と人を小説仕立てにして現代によみがえらせた7冊シリーズの完結編。足掛け4年の大作であり、歴史書ブームの先がけにもなったものだ。

選外ではあるが今年、歴史関連書では山岡荘八の小説『徳川家康』の中国語版(南海出版社)が、大陸部で売り上げ計200万部を超えたことも特筆すべき出来事だった。ヒットのわけは、苦難をのりこえ成功を収めたその生涯が「金融危機に打ち勝つ参考になる」とされたほか、人気ゲームソフトの影響があった。日本の戦国ゲームにはまり、その歴史小説にも関心を広げたのは、中国の20~30代の若者たちだ。
2010年代に現れるベストセラーは、こうした「80後」(1980年代生まれ)、「90後」(90年代生まれ)のトレンドが鍵となることは間違いがないだろう。

 
   
   
bestsellere
総合
 

★『新京報』図書ベスト
(北京図書大廈、王府井書店、中関村図書大廈、三聯書店など、市内主要書店やネット書店のデータから統計)
2009年12月11日~12月17日

     
第1位:『蝸居』

第2位:『易経的奥秘』

第3位:『融資:奔向納斯達克』

第5位:『毛沢東箴言』

第9位:『寛心』

第10位:『毎天憧一点好玩心理学』
 

1.『蝸居』(カタツムリの家)
六六・著 長江文芸出版社 2009年11月第2刷


現在、中国各地のテレビ局で放送され、物議を醸している同名ドラマの原作小説。上海と思しき架空の都市を舞台に、カタツムリの殻のような陋屋に住みながら、生活を切り詰めてマイホームを購入する夫婦の悲喜こもごもを描く。
開発業者のワイロで私腹を肥やす市長秘書や、その愛人になって主人公の姉夫婦を金銭的に助ける妹など、過激な内容が議論を呼んでいる。テレビドラマにいたっては、放映が突然打ち切られたケースも出ており、中国当局か開発業者の介入があったのだろうと憶測を呼んでいる。
とはいえ小説のほうは2007年12月の初版発売から今も「発禁」になっておらず、ドラマ打ち切りの騒動と相まってロングセラーとなっている。 


2.『易経的奥秘』(易経の奥義)
曽仕強・著 陝西師範大学出版社 2009年11月初版


台湾交通大学と台湾師範大学の教授の著者が、中国中央テレビ(CCTV)の人気レクチャー番組「百家講壇」の講座をまとめた。
中国古代の占いの経典『易経』とは何かにはじまり、陰陽、太極、八卦の基本、易経を暮らしにどう生かすか、吉凶をいかに乗り越えるかなどをわかりやすく解説する。
それによると『易経』にある六十四卦のうち、ただ1つ「謙卦」のみに「凶」がない。そのため「謙卦」の啓示(謙遜すること)に従えば、人生は不敗の地に立てる。厳粛で慎ましい態度をとり、段取りをよくして物事を進めれば間違いはない、と著者は語る。 


3.『融資:奔向納斯達克』(融資:ナスダックへと急ぐ)
劉建華、アンディ・ファン(米)共著 2009年9月初版 石油工業出版社


「中国本土企業、真実の融資実例」とコピーにある。ナスダックに上場していない未上場企業のためにあるアメリカの新興企業向け株式市場、OTCブリティンボード(OTCBB)。このOTCBBに株式を公開し、大規模な資金調達をして、ナスダック上場に成功した中国企業の実例を紹介する。
OTCBBからナスダックに上場した企業として紹介されたのは14社で、リニアモーター製造の「泰富電気」、金融、不動産、教育など多角経営グループの「天獅国際」、不動産の「中華地産」など。OTCBBは国内では中小企業の上場システムとして注目を集めており、2005年以降、店頭登録する中国企業が増えているという。
OTCBBへの登録はナスダックに比べて厳しい資格制限がなく、企業の成功を渇望するなら、自社株を利用するのは価値があることだと本書。OTCBBでの失敗例も挙げながら、上場の準備や手順、融資の方法などについて、詳細にレクチャーする。


4.『朱鎔基答記者問』(朱鎔基が記者の質問に答える)
《朱鎔基答記者問》編集組・編 人民出版社 2009年8月初版


5.『毛沢東箴言』(毛沢東の箴言)
中国中共文献研究会・編 人民出版社 2009年9月初版


中華人民共和国の初代国家主席であり、中国共産党主席であった毛沢東の箴言(しんげん、戒めの言葉)を集めた。出典は『毛沢東選集』『毛沢東文集』『建国以降の毛沢東の草稿』など。毛沢東が提唱した「対立と統一」「矛盾と転化」といった弁証法に基づいて、「観世」「正己」「待人」「処事」の4章に分けた360の箴言を収めている。
「いつでも、どこでも、誰にでも矛盾は存在する。矛盾がないのは世界がないということだ」など、今に生き続ける毛沢東の哲学に触れられる。


6.『手到病自除』
楊奕・著 江蘇人民出版社 2009年8月初版・10月第3刷
 


7.『暮光之城』(トワイライト:Breaking Dawn)、4冊セット
ステファニー・メイヤー著(米) 張雅琳ほか訳 接力出版社


8.『世界因你不同 李開復自伝』(世界はあなたによって異なる)
李開復、范海涛・著 中信出版社 2009年10月第3刷


9.『寛心』(心を広く持つ)
星雲大師・著 江蘇文芸出版社 2009年9月第4刷初版
著者は中国江蘇省に生まれ、臨済宗48代伝承者となった後の1949年に台湾へ。67年に仏光山を創建し、仏教の道場と学院を設けて布教に努めているという。
本書のサブタイトルに「星雲大師の人生幸福課」とあるとおり、事業、生活、人生、精神の各カテゴリーにそって“幸せな人生”を送るための秘訣を明かす。その究極の方法が「寛心――心を広く持つこと」だという。


10.『毎天憧一点好玩心理学』(原題・マンガでわかる心理学)
原田玲仁・著(日)、郭勇・訳 陝西師範大学出版社 2009年12月初版


日本のソフトバンククリエイティブから2008年6月に出版された『マンガでわかる心理学』の中国語版。原著者は、ポーポー・ポロダクション氏。
上司と部下のよりよい関係は? 一目ぼれの原因は? エレベーターで人はなぜ上を見るの? といった仕事や恋愛、家庭、生活などに関する心理学をマンガとともにわかりやすく解説。心理学の気軽で身近な入門書として、日本でも話題になった1冊だ。


 

 
     

■北京便り――おわりに
 
早いもので、2009年もあとわずか。
中国は今年、新中国の建国60周年を迎え華やかな祝賀ムードに包まれましたが、一方では新疆ウイグル自治区など各地で暴動が起こり、なおも複雑な国内情勢が明らかになりました。
2010年は、中国が「世界第2の経済大国」として、影響力をさらに強める年だともいわれています。名実ともに大国となる中国が、国内外でどんなリーダーシップをとっていくのか。隣国・日本はどのようにこの国とつきあえばいいのか?
北京に住まう日本人の1人としては、来年も目が離せなくなりそうです。

 

 

文・写真 小林さゆり
日本の各種メディアに中国の文化、社会、生活などについて執筆中。
著書に『物語北京』(五洲伝播出版社)
訳書に『これが日本人だ!』(バジリコ)

 

  Blog: http://pekin-media.jugem.jp/
   
  b_u_yajirusi
 
 
     
   
中国・本の情報館~東方書店 東方書店トップページへ
会社案内 - ご注文の方法 - ユーザ規約 - 個人情報について - 著作権について