1.『蔡康永的説話之道』(蔡康永の話の道)
蔡康永・著 瀋陽出版社 2010年11月初版
台湾の人気司会者・蔡康永。本書では、人との会話を生きたものにする彼の奥義40本を収録。
「話題を押さえるにはどうする?」「敏感な問題はどう口を切る?」「話のオチは最後でなくてもいい」「誉めることについて」などをテーマに、魅力的な会話の達人になるための秘訣を教える。
2.『不一様的卡梅拉』(異なるカメラ)、全6冊
ハインリッヒ絵(仏) 21世紀出版社 2006年10月初版
2~10歳向けの児童書。にわとりママのカメラとパパ、その子どもたちの冒険物語。
ある日、カメラの家に災難が発生。太陽が突然見えなくなってしまったのだ。パパは失業の危機にあった。そこで、にわとりたちを救うために、娘のカメリドが太陽を探しに行くのだが……。
美しい挿絵と、創造性に富んだ物語。親しみやすい内容で「子どもたちに読書の楽しさを教えるのに最適の本」などと親子の人気を集めている。
3.『橙:陪安東尼度過漫長歳月2』(橙:アントニーについて過ごした長い歳月2)
安東尼・著 長江文芸出版社 2010年10月初版
豪メルボルンに留学したアントニー、24~26歳のときのエッセイ風記録。日常の1コマから旅の見聞、人生や命への思いまでを、若者らしい素直な筆致でつづる。
「嘘ばかりの大げさな人物伝が多い中で、私たちは身近な真実の物語を求めている。複雑で小さな感動を求めているのだ」「さあ、アントニーについて、ゆったりとした時を過ごそう」と本書(内容紹介)。中国の若者たちの留学熱も相まって、関心を集めている。
4.『1988:我想和這個世界談談』(1988:この世界と話したい)
韓寒・著 国際文化出版公司 2010年9月初版
5.『大投資家:牛股基因』(大投資家:ブルの要因)
凱恩斯、楊永清・著 山西人民出版社 2010年11月初版
「牛股」(ニュウグウ)とは中国語で、株価の上昇が期待される株のこと。株価が上がることを英語でブル(牝牛)というところから来たようだ。
本書は、投機学を専門とする著者が、大投資家の「必経の路」(必ず通らなければならない路)をレクチャー。
「大投資家の秘密」「株式市場の三大周期の規律」「周期投資の5つの法」「ブルとベアの境界線」「適切な価格で買う」「高度成長業種、会社の分析」など、ブルにかかわる神秘の要因を解き明かす。
「一生に何度もない株投資のチャンスをつかめば、経済的自由を実現できる。貧富は往々にして、一念の間にある!」と読者を奮い立たせている。
6.『打撈中国憤青』(中国憤青をすくい取る)
廖保平・著 北方文芸出版社 2010年11月初版
「憤青」(フェンチン)とは、中国語の「憤怒青年」を略した「怒れる若者」のこと。愛国者を自称するが、社会に強い不満を持ち、排他主義的な傾向が強い。
そんな憤青たちを、中国で初めて理論的に分析・解剖したのが本書。
コラムニストで評論家の著者が、「カルフール排斥運動」などに見られる憤青の特徴や行動、精神面を、政治経済的な背景を通して分析する。
「憤青の破壊的な情熱は、往々にして(国家)建設の情熱よりも大きい」
「民族主義の憤青に決然として言おう。『NO!こうした逆流に対して、我々は断固、攻撃するのだ!』」
現代の“憤青現象”を解き明かしつつ、「健全な自己実現こそが最大の愛国だ」などと怒れる若者に語りかけた異色の一冊。
7.『侯衛東官場筆記4』(侯衛東の官界メモ4)
小橋老樹・著 鳳凰出版社 2010年11月初版
村から鎮(町)、県、市、そして省の政府へ。主人公の公務員・侯衛東の10年にわたる栄転ドラマを描くとともに、ベールに覆われた官界の実情と秘密に迫る。
第4巻では、侯衛東は共産党茂雲市委員会書記・周昌全の秘書として副市長の重大汚職事件の処理にかかわるほか、同書記代表として臨津県の鉱山の乱状を治めに行くのだが……。
清廉潔白な人あれば、陰険狡猾な人ありで、公務員の世界は千姿百態、陰陽怪気……。そんな得体のしれない官界の内情を、某市の局長の肩書きを持つ中国人作家・小橋老樹が自伝的小説にした。
シリーズは、今年6月出版の第1巻からこれまでに4巻を数え、物語も佳境に入った。
8.『気場』(カリスマ)
ピケ・フィル著(米)=音訳 重慶出版社 2010年10月初版
世界の政界、経済界、芸能界などで金字塔を打ち立てた人物に共通したもの、それは「気場」(カリスマ)。
3000年前に中国やインド、エジプト、古代バビロニアでわずかに知られた、カリスマを運用し成功する秘密は、現在160カ国で流行。オバマ大統領からビル・ゲイツ、アリババ創業者のジャック・マーまで運用している。
人と人は、カリスマが近ければうまくいくという。ではカリスマとは何か? どのように得るのか? どう使えば、幸せや楽しさ、健康、愛が得られ、運命を変えることができるのか?
カリスマの秘密とそれを持つためのトレーニング、運用方法などを教え、自分の望みをかなえようと説いている。
9.『包容的智慧Ⅱ 修好這顆心』(包容の智恵Ⅱ―この心の修行を積む)
星雲大師 劉長楽・著 江蘇文芸出版社 2010年10月初版
著者の1人、星雲大師は1927年中国江蘇省に生まれ、臨済宗48代伝承者となった後の49年に台湾へ。67年に仏光山を創建し、仏教の道場と学院を設けて布教に努めている。昨年、中国本土でもベストセラーとなった『寛心』(心を広く持つ)など著書多数。
また著者のもう1人、劉長楽氏は、香港・フェニックステレビの主席兼行政総裁(会長兼CEO)。
本書は、星雲大師と劉長楽氏が近年、仏光山の共同ドキュメンタリー制作などで交流を深めたことから生まれた。
釈迦は「一切唯心造」「心外無法」と「心」を説いた。自分の心を知れば「自在」(自由さ)を得ることができる。気力や意識、目標があれば、心を正すことができる。心を正しく持って大きなパワーを発揮しよう――本書はそう、心の修行の大切さを教えている。
10.『幸福了嗎?』(幸せですか?)
白岩松・著 長江文芸出版社 2010年9月初版
|