1.『丑陋的中国人』(醜い中国人)
柏楊著 人民文学出版社 2008年4月初版
2.『貨幣戦争』
宋鴻兵編著 中信出版社
3.『沈思録』(Meditations)
マルクス・アウレリウス著 何懐宏訳 中央編訳出版社 2008年2月初版
4.『明朝那些事儿(伍)』(明朝それらのこと5)
当年明月著 中国友誼出版公司 2008年3月初版
5.『従頭到脚説健康』(頭から足まで健康を語る)
曲黎敏著 長江文芸出版社 2008年7月初版
著者は、中国伝統医学などを専攻する北京中医薬大学助教授。本書では、頭部、五官、頚椎、両手、足など体の各部に応じて、中国医学に基づいた健康法を伝授する。たとえば、就寝前に20分ほど、うっすらと汗をかくくらいお湯に足を漬けると、不眠症に効くという。
「よく生きたいと思うなら、心の状態がカギになる。(中略)素晴らしいことを持続させ、悪い習性を改めるのが、私たちの一生の追求と目的だ」(序)と著者。難しい中国医学を、日常の実践へとわかりやすく説いた点で、人気を集めているようだ。
6.『藏地密碼2』(チベット・コード2)
何馬著 重慶出版社 2008年7月初版
チベット仏教1000年の秘史を尋ねる「百科全書タイプ」の長編小説とある。紀元838年、吐蕃ランダルマ王の「廃仏」により、いっさいの仏教信仰が禁止された。僧侶たちは、膨大な経典や仏像をひそかにある場所へと運び出す。
20世紀になると、ヒットラーやスターリンが意味深な視察団をチベットへと派遣する。そしていよいよ、在米チベット人ら考古学者、生物学者、特殊兵、密教修行者からなる探検隊がチベットへと出発した。秘められたチベット仏教史ははたして解明されるのか? 貴重な宝物のゆくえは?
伏線となるチベット仏教、チベット犬、地理や自然のふんだんな情報が、小説をよりリアルなものにしているという。
第1作は、オンライン書店の「当当ネット」「卓越ネット」などで新刊ベスト1に輝くなど、「2008年最も注目されるベストセラー」といわれている。
7.『求医不如求己2』
中里巴人著 江蘇文芸出版社
8.『浮沈―最激励人心的職場生存小説』(浮沈―最も人心を励ます企業小説)
崔曼莉著 陝西師範大学出版社 2008年5月第5刷
IT関係の外資系企業でフロント係を務めていた女子社員・喬莉(チアオ・リー)は、総経理秘書の助けを借りて、販売担当を任される。だが、経験不足からのプレッシャー、社内政治への当惑、そして100万米ドルの案件が彼女の身にふりかかり……。
「外資系企業の成長と知恵の真実を描いた小説」と本書のコピーに。
ヒロインのOL・拉拉(ララ)の奮闘と人間模様をリアルに描き、今年上半期にベストセラーになった『杜拉拉昇職記』(杜拉拉のプロモーション、陝西師範大学出版)と同様、外資系オフィスものが話題を呼んでいるようだ。
9.『鯉・孤独』
張悦然主編 江蘇文芸出版社 2008年6月初版
「孤独とはもともと果てしなく広く、永久のもの。(本書で)孤独と対峙する……」(巻頭言)。「孤独」をテーマに、選りすぐりのエッセイやホロスコープ、小説、フォトなどをまとめたアンソロジーだ。村上春樹や青山七恵、干物女、オタク女(宅女)、腐女子(腐女)など今どきの日本文化も紹介されているが、「孤独」を感じる点で共鳴するものがあるのだろう。
10.『淘気少女的愛情無間道』(おてんば少女の愛情一直線)
月星汐著 新世界出版社 2008年6月初版
比類のないおてんば少女・衣漸離(イー・ジェンリー)は、貴族学校に通うことになるが、そこは「色女」「怪物」などの異名を持つ"問題児"たちの巣窟だった。クラスメートに疎まれながらも、ようやく見つけた宿舎では、女装した少年・北星璇(ベイ・シンシュアン)と同居することになり……。
ユーモラスで小気味のよい筆致で描かれる、おてんば少女の冒険ラブコメディーだ。
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