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2008年7月

 五輪直前でピリピリ、

      オフィシャル新聞も発行
   
 

8月8日開会の北京五輪まで、残すところ数日となった。中国の国家的イベントの開催に向けて、街はいよいよカウントダウンの時を迎えている。
北京五輪の足となる新しい地下鉄3路線がこのほど開通し、大気汚染の改善と渋滞緩和のための大掛かりな交通規制も行われている。四川省からは、五輪の盛り上げ役として8頭の子パンダたちがやってきたし、観光客をあてこんで、古い街並みを再現した繁華街「前門」の大通りも、リニューアルオープン間近となっている。
主要道路には、中国の赤い国旗や「Beijing(北京)2008」とプリントされた赤や青の幟(のぼり)がはためき、天安門広場には、北京五輪の巨大なロゴをあしらった大規模花壇がつくられている。五輪ムードはここへきて、一気に盛り上がりを見せているようだ。

 

   
 

bj200807_04一方、五輪期間中の安全対策は十分なのか? 五輪がぶじに開かれるのか? 不安視する声も実際には上がっている。
経済格差や民族問題、地方役人の腐敗などへの不満が噴出したものだろう、このところ各地で、地元当局への抗議活動が相次いでいる。また、7月21日には雲南省昆明で、無差別攻撃となるバスの連続爆破事件が発生した。中国当局は否定しているが、「五輪中止」を求めるウイグル独立派によるテロ攻撃の可能性も捨てきれていない。
こうした問題がオリンピックに影響しないようにと、当局は過去最多となる11万人の治安要員を投入。街では以前にも増して警官隊の姿を見かけるようになり、空港や地下鉄では一部、荷物のX線検査が行われるなど、どこかピリピリしたムードも漂っている。

期待と不安とが見え隠れする開催直前のようすだが、北京五輪は「中国100年の夢」「千載一遇のチャンス」とも喩えられている。アジアで開催される夏季五輪としては、1964年東京、88年ソウルに続いて3回目。中国ではもちろん初の開催である。
中国メディアの報道も、五輪一色になってきたが……。
今回は五輪をよりいっそう楽しもう、より深く知ろうとするために、期間限定で発行されたオフィシャル新聞『奥林匹克運動会官方会刊』(Beijing 2008 Olympic Games Official Newspaper)をご紹介したい。

同紙は、北京五輪組織委員会の委託で、北京日報グループが発行。7月25日から8月25日まで、オリンピック期間(8月8日~24日)をはさんだ1カ月間と、9月4日から18日まで、パラリンピック期間(9月6日~17日)をはさんだ半月間、それぞれ毎日発行される。
同紙の第1号によると、五輪のオフィシャル新聞はこれまでに英語版、フランス語版が製作されたことがあるが、中国語版は初めて。「世界の選手1万人以上の成果を記録し、ホスト都市・北京の友好と情熱を記録したい」(編集部)と意欲を語る。

現在、連日12紙面で製作されているが、内容やカラー写真は多岐にわたる。
北京市北部の五輪公園内にある選手村での開村式(27日)や、日本選手団の結団式と壮行会(28日)のもようなど、五輪に関する最新ニュースはもちろんのこと、選手639人、役員を含めると1099人と過去最多の編成となる中国代表団の全リスト、活躍が期待される中国選手、各競技会場の特徴、聖火リレーが通過する各地の概況、そして北京の観光ガイドなどが美しい写真とともに紹介されて、読み応えもたっぷり。
国営・新華社通信のニュースも数多く引用されているが、個人的に役立つのは、あまたある五輪ニュースの中でも、主要なものがこの1紙にまとめられていること。オフィシャル新聞だけに、中国当局の意向も公式発表もこれでまとめて確認できる。コンパクトに、ダイレクトに北京五輪を知る新聞として、大いに活用できそうなのだ。

1部1元(約15円)。郵便局で購読予約もできるし、街角の新聞・雑誌スタンドで購入することもできる。今年の夏、北京を訪れる方は、"五輪のつまった"オフィシャル新聞をお手にとってみてはいかがだろうか――。

   
   
bestsellere  

★『新京報』図書ベスト
(北京図書大廈、王府井書店、中関村図書大廈、三聯書店など、市内主要書店やネット書店のデータから統計)
2008年7月17日~7月23日

     








 

1.『丑陋的中国人』(醜い中国人)
柏楊著 人民文学出版社 2008年4月初版


2.『貨幣戦争』
宋鴻兵編著 中信出版社


3.『沈思録』(Meditations)
マルクス・アウレリウス著 何懐宏訳 中央編訳出版社 2008年2月初版


4.『明朝那些事儿(伍)』(明朝それらのこと5)
当年明月著 中国友誼出版公司 2008年3月初版


5.『従頭到脚説健康』(頭から足まで健康を語る)
曲黎敏著 長江文芸出版社 2008年7月初版


著者は、中国伝統医学などを専攻する北京中医薬大学助教授。本書では、頭部、五官、頚椎、両手、足など体の各部に応じて、中国医学に基づいた健康法を伝授する。たとえば、就寝前に20分ほど、うっすらと汗をかくくらいお湯に足を漬けると、不眠症に効くという。
「よく生きたいと思うなら、心の状態がカギになる。(中略)素晴らしいことを持続させ、悪い習性を改めるのが、私たちの一生の追求と目的だ」(序)と著者。難しい中国医学を、日常の実践へとわかりやすく説いた点で、人気を集めているようだ。


6.『藏地密碼2』(チベット・コード2)
何馬著 重慶出版社 2008年7月初版


チベット仏教1000年の秘史を尋ねる「百科全書タイプ」の長編小説とある。紀元838年、吐蕃ランダルマ王の「廃仏」により、いっさいの仏教信仰が禁止された。僧侶たちは、膨大な経典や仏像をひそかにある場所へと運び出す。
20世紀になると、ヒットラーやスターリンが意味深な視察団をチベットへと派遣する。そしていよいよ、在米チベット人ら考古学者、生物学者、特殊兵、密教修行者からなる探検隊がチベットへと出発した。秘められたチベット仏教史ははたして解明されるのか? 貴重な宝物のゆくえは?
伏線となるチベット仏教、チベット犬、地理や自然のふんだんな情報が、小説をよりリアルなものにしているという。
第1作は、オンライン書店の「当当ネット」「卓越ネット」などで新刊ベスト1に輝くなど、「2008年最も注目されるベストセラー」といわれている。


7.『求医不如求己2』
中里巴人著 江蘇文芸出版社


8.『浮沈―最激励人心的職場生存小説』(浮沈―最も人心を励ます企業小説)
崔曼莉著 陝西師範大学出版社 2008年5月第5刷


IT関係の外資系企業でフロント係を務めていた女子社員・喬莉(チアオ・リー)は、総経理秘書の助けを借りて、販売担当を任される。だが、経験不足からのプレッシャー、社内政治への当惑、そして100万米ドルの案件が彼女の身にふりかかり……。
「外資系企業の成長と知恵の真実を描いた小説」と本書のコピーに。
ヒロインのOL・拉拉(ララ)の奮闘と人間模様をリアルに描き、今年上半期にベストセラーになった『杜拉拉昇職記』(杜拉拉のプロモーション、陝西師範大学出版)と同様、外資系オフィスものが話題を呼んでいるようだ。


9.『鯉・孤独』
張悦然主編 江蘇文芸出版社 2008年6月初版


「孤独とはもともと果てしなく広く、永久のもの。(本書で)孤独と対峙する……」(巻頭言)。「孤独」をテーマに、選りすぐりのエッセイやホロスコープ、小説、フォトなどをまとめたアンソロジーだ。村上春樹や青山七恵、干物女、オタク女(宅女)、腐女子(腐女)など今どきの日本文化も紹介されているが、「孤独」を感じる点で共鳴するものがあるのだろう。


10.『淘気少女的愛情無間道』(おてんば少女の愛情一直線)
月星汐著 新世界出版社 2008年6月初版


比類のないおてんば少女・衣漸離(イー・ジェンリー)は、貴族学校に通うことになるが、そこは「色女」「怪物」などの異名を持つ"問題児"たちの巣窟だった。クラスメートに疎まれながらも、ようやく見つけた宿舎では、女装した少年・北星璇(ベイ・シンシュアン)と同居することになり……。
ユーモラスで小気味のよい筆致で描かれる、おてんば少女の冒険ラブコメディーだ。

 
     

これは、五輪を前にリニューアルオープン間近となった北京の繁華街「前門大街」のようすです。
今から100年ほど前の中華民国時代初期の街並みを再現しています。
修復工事は、1年ほど前からスタート。楼閣の屋根をかたどった、昔ながらのアーチ型建造物「正陽門五牌楼」や、南北840メートルの大通りを10分ほどで走り抜けるチンチン電車、さらに老舗の大御所・北京ダックの全聚徳、シューマイの都一処、しゃぶしゃぶの壹条竜、写真館の大北照相館などが当時のままに軒を連ねているそうです。
修復工事は急ピッチで進められましたが、当初予定のメーデー(5月1日)の連休に合わせた再オープンが遅れていました。
正式オープンは、8月上旬の五輪直前となるもよう。あと数日もすれば、北京の新名所として、昔日のようなにぎわいを見せることでしょう。

 

 

写真・文 小林さゆり
日本のメディアに中国の文化、社会、生活などについて執筆中

 

   http://pekin-media.jugem.jp/
   
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