■原住民の視点から台湾の近現代史を照射する斬新な試み　堀井弘一郎（日本大学）
菊池一隆著　『台湾北部タイヤル族から見た近現代史』　四六判　354頁　集広舎　2,750円＋税

■百年を跨いで照らしあう二つの「世紀末的輝き」　石井剛（東京大学）
王徳威 著／神谷まり子・上原かおり訳　『抑圧されたモダニティ　清末小説新論』　A5判　528頁　東方書店　5,000円＋税

■中日両国の言語文化研究の道を照らす書　彭広陸（中国東北大学秦皇島分校）
高橋弥守彦著　『中日対照言語学概論―その発想と表現―』　A5判　256頁　日本僑報社　3,600円＋税

■ 唐・宋文人の作品に見える道教的なもの　浅野春二（国学院大学）
砂山稔著　『赤壁と碧城　――唐宋の文人と道教――』　A5判　516頁　汲古書院　［本体13,000円+ 税］

■ できることをする　――中国でフィールドワークすること　岩間一弘（慶応義塾大学）
西澤治彦・河合洋尚編　『フィールドワーク　中国という現場、人類学という実践』　A5判　554頁　風響社　［本体3,600円+ 税］

■ 複数の“チャイニーズネス”を生み出す　公民教育の変遷と現在　砂山幸雄（愛知大学）
阿古智子・大澤肇・王雪萍編　『変容する中華世界の　教育とアイデンティティ』　A5判　312頁　国際書院　［本体4,800円+ 税］

■ 道教的観点から漢墓とその画像を読み解く　菅野恵美（関東学院大学）
姜生著　『漢帝国的遺産：漢鬼考』　24.6× 22.6cm　590頁　科学出版社　［本体11,440円+ 税］

■ “近代朝鮮”は魯迅にどう出会ったのか　畑山康幸（東アジア現代文化研究センター）
洪昔杓著　『루쉰과 근대 한국 동아시아 공존을 위한 상상』　22.5× 15.4cm　502頁　梨花女子大学出版文化院　［29,000ウォン／朝鮮語］

■ 漢詩の奥義をわかりやすく　中尾健一郎（熊本大学）
宇野直人著　『漢詩名作集成　中華編』　A5判　1,122頁　明徳出版社　［本体6,000円+ 税］

■ 知られざる米中関係の解明　井川義次（筑波大学）
松尾文夫著　『アメリカと中国』　四六判　368頁　岩波書店　［本体3,000円＋税］

■ 新旧「同志」の相克と対話　三須祐介（立命館大学）
許維賢著　『従艶史到性史　同志書写与近現代中国的男性建構』　A5判　352頁　国立中央大学出版中心　［本体3,780円+ 税］

■ 多様なアジアを知るための書　嵯峨隆（静岡県立大学名誉教授）
水羽信男編　『アジアから考える　日本人が『アジアの世紀』を生きるために』　A5判　286頁　有志舎　［本体2,800円+ 税］

■ 今後の対中実務・理論のための書　御手洗大輔（早稲田大学・招聘研究員）
吉村徳重・上田竹志編　『日中民事訴訟法比較研究』　A5判　784頁　九州大学出版会　［本体9,000円+ 税］

■ 現代的意義のある伝奇　萩野脩二（関西大学名誉教授）
葉広芩著　福地桂子・奥脇みち子・田蔵訳　『青木川伝奇』　A5判　412頁　中国書店　［本体4,000円+ 税］

■ グレーゾーン研究による新たな問題の発見　石島紀之（フェリス女学院大学名誉教授）
堀井弘一郎・木田隆文編　『アジア遊学205　戦時上海グレーゾーン　溶融する「抵抗」と「協力」』　A5判　240頁　勉誠出版　［本体2400円+ 税］

■ 中国知識人を研究する方法について　土屋昌明（専修大学）
楠原俊代著　『韋君宜研究　記憶のなかの中国革命』　A5判　554頁　中国書店　［本体10000円+ 税］

■ 楚簡研究の導き手――『竹簡学入門　楚簡冊を中心として』――　宮島和也（東京大学大学院博士課程）
陳偉著／湯浅邦弘監訳／草野友子・曹方向訳　『竹簡学入門 楚簡冊を中心として』　A5判　240頁　東方書店　［本体2400円+ 税］

■ 新たな術数研究へのファンファーレ　堀池信夫（筑波大学名誉教授）
池田知久・水口拓寿編　『中国伝統社会における　術数と思想』　A5判　274頁　汲古書院　［本体 8000円 + 税］

■ 『白沢図』の展開から見えてくるモノからコトへ　高戸聰（福岡女学院大学）
佐々木聡著　『復元　白沢図　古代中国の妖怪と辟邪文化』　四六判　176頁　白澤社／現代書館発売　［本体 2000円 + 税］

■ 冷静な筆致で通州事件を見直す試み　大野絢也（一橋大学大学院博士後期課程）
広中一成著　『通州事件　日中戦争泥沼化への道』　新書判　192頁　星海社／講談社発売　［本体 880円 + 税］

■ 心豊かにtohoに向き合う──『杜甫全詩訳注』登場の意味　安藤信廣（東京女子大学）
下定政弘・松原朗編　『杜甫全詩訳注（一）～（四）』講談社学術文庫　文庫判　講談社　［本体 2300円+ 税／本体 2300円+ 税／本体 1900円+ 税／本体 2900円+ 税／］

■ 魯迅『野草』の中を透過した日本その他　吉田富夫（佛教大学名誉教授）
秋吉収著　『魯迅　野草と雑草』　A5判　398頁　九州大学出版会　［本体 5800円+ 税］

■ 清末民国期破産制度の実態を明らかにした注目すべき研究　本野英一（早稲田大学）
段宝玫著　『近代中国破産法制流変研究』　A5判　202頁　復旦大学出版社　［本体 2450円+ 税］

■ 内藤湖南の世界を新たな視覚で切り開く　小林義廣（東海大学）
高木智見著　『内藤湖南　近代人文学の原点』　四六判　400頁　筑摩書房　［本体 3300円+ 税］

■ 東アジアの思想交流をアジア主義から見通す　関智英（日本学術振興会特別研究院）
嵯峨隆著　『アジア主義と近代日中の思想的交錯』　A5判　378頁　慶応義塾大学出版会　［本体 5000円+ 税］

■ 書評『中国のメディア・表象とジェンダー』　森紀子（神戸大学名誉教授）
中国女性史研究会編　『中国のメディア・表象とジェンダー』　A5判　324頁　研文出版　［本体 4500円+ 税］

■ 日中民間信仰の地下水脈を照らす　金文京（鶴見大学）
山口建治著　『オニ考　コトバでたどる民間信仰』　四六判　296頁　辺境社／勁草書房発売　［本体2800円+ 税］

■ もうひとつのチベットとそこから見た「チベット問題」　奈良雅史（北海道大学）
川田進著　『東チベットの宗教空間　中国共産党の宗教政策と社会変容』　A5判　478頁　北海道大学出版会　［本体6500円+ 税］

■ 知識人の思想的転換を通してみる中国革命の光と影　西澤治彦（武蔵大学）
聶莉莉著　『「知識分子」の思想的転換　建国初期の蕃光旦、費孝通とその周囲』　A4判　412頁　風響社　［本体5000円+ 税］

■ 民国期文学者たちの真骨頂─『中国現代散文傑作選』を読む　松浦恆雄（大阪市立大学）
中国1930年代文学研究会編　『中国現代散文傑作選1920-1940　戦争・革命の時代と民衆の姿』　四六判　448頁　勉誠出版　［本体4200円+ 税］

■ 堂々たる映画文化交流の通史─「歴史」と「物語」　好並晶（近畿大学）
劉文兵著　『日中映画交流史』　A5判　352頁　東京大学出版会　［本体4800円+ 税］

■ “人文探偵”が切り開く植民地期台湾文学の新地平　八木はるな（東京大学大学院博士課程）
星名宏著　『植民地を読む　「贋」日本人たちの肖像』　四六判　318頁　法政大学出版局　［本体3000円+ 税］

■ 域外漢籍研究の新たなる展開　　大渕貴之（鹿児島大）
陳正宏著　『東亜漢籍版本学初探』　B5判　290頁　中西書局　［本体7040円+ 税］

■ トランスナショナルな空間が生み出したナショナルなアイデンティティ　　坂井田夕起子（愛知大学国際問題研究）
エリック・シッケタンツ著　『堕落と復興の近代中国仏教　日本仏教との邂逅とその歴史像の構築』　A5判　398頁　法蔵館　［本体5000円+ 税］

■ 『三国志演義』の「幸福」　　竹内真彦（龍谷大）
井口千雪著　『三国志演義成立史の研究』　A5判　496頁　汲古書院　［本体10000円+ 税］