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2012年08月

 ネット小説や漫画が人気!?
  中国のモバイル読書事情

   
   

普及しつつあるスマホでの読書中国のインターネット利用者数は6月末時点で5億3760万人(人口の39.9%)に増え、うち携帯電話でのネット利用者数は3億8800万人で、初めてパソコンでのネット利用者数(3億8000万人)を上回った(中国インターネット情報センター:CNNIC、接続状況に重複がある)。
また、パソコンや携帯電話、電子書籍リーダーなどを使った「数字化閲読方式」(デジタル化された読書スタイル)への接触率は、2011年に前年比5.8ポイント増の38.6%に上ったという(第9次全国国民閲読調査、中国新聞網4月19日付 http://bit.ly/JeIhdo)。
いずれの調査からも、中国人のネット利用率やデジタル読書接触率が4割近くまで増加したことがうかがえる。つまりネット利用者は、その多くが新聞や雑誌、書籍など何らかのデジタルコンテンツを読んでいるといえそうだ。

北京の地下鉄やバスの中でも、多機能携帯電話のスマートフォンやタブレット端末などのモバイル機器を利用している人が、ここ数年で急増した。その利用法や人気コンテンツといった全体像はなかなかつかめなかったが、折しもモバイル読書の最新レポート「2012中国人移動閲読報告」が中国で発表された。
このレポートに注目するとともに、モバイル読書に親しむ北京っ子にリアルな利用法などを聞いた。
 

   
 

■「80後」の男性が「iPad」や「iPhone」を使う

「2012中国人移動閲読報告」は、中国の大手ポータルサイト「網易」(ワンイー、163.com、NASDAQ:NTES NetEase)のクラウド図書サーチエンジン「網易雲閲読」が6月11日に発表したレポート。中国人のモバイル読書事情の一端がうかがえて興味深い。
※「2012中国人移動閲読報告」
http://wenku.baidu.com/view/42ad85146edb6f1aff001fa0.html

「2012中国人移動閲読報告」よりレポートは、網易雲閲読のユーザー約500万人を対象にして、ユーザーの過去1年間のダウンロード回数のべ6億回、読書時間9億分(約17世紀に相当)のデータから、モバイル機器を利用した読書傾向を分析した。
それによると「モバイル読者の概況」では――

○ ユーザーの男女別では、男性が圧倒的多数。男性(83.8%)は女性(16.2%)の5倍に上った。

○ ユーザーの大半を占めたのが「80後」(1980年代生まれ)だった。
 内訳は、50年代生まれ(2%)、60年代(5%)、70年代(18%)、80年代(57%)、90年代(17%)、その他(1%)。

○ 利用OS(基本ソフトウェア)の分析では、「Android」(アンドロイド、米グーグル社開発のモバイル向けOS)が50.3%、「iOS」(米アップル社開発のOS。アップルのスマートフォン「iPhone」やタブレットの「iPad」などに組み込まれている)が49.7%と拮抗。

○ 利用機器のブランドシェアでは上から順に、①「iPad」(25.1%)、②「iPhone」(24.6%)、③「Samsung」(12.39%)、④「その他」(10.88%)、⑤「HTC」(7.72%)、⑥「Motorola」(5.97%)、⑦「TCL」(4.9%)、⑧「Lenovo」(2.7%)、⑨「Huawei」(2.5%)、⑩「Sony」(1.75%)、⑪「Meizu」(1.49%)…など。
アップルのiPad、iPhoneで約5割を占め、アップル社製が圧倒的人気をほこる。
国産では7位以降にTCL、Lenovo(聯想)、Huawei(華為)、Meizu(魅族)の各メーカーがランキングされた。

そこからは、80後(今年23~32歳)の若い男性が、iPadやiPhoneを使うケースが多いことがうかがえる。
 

■ニュースやIT関係、ファッション情報

さらに「読書傾向」を見てみると――

○ 平日のページビュー(PV)数が多い時間帯と行動は、上から順に、①午前7時台の「起床、出勤途中」、②午後10時台の「就寝前」、③午後8時以降の「ソファー上」(夕食後のくつろぎタイム)だった。
休日は、午後10時台の「就寝前」が最も多く、日中は午前8時台の「起床」からなだらかに推移していた。

○ 読書の興味対象は、「Android」ユーザーが「ゲーム、科学技術、文学・歴史」。
「iOS」ユーザーが、「自動車、ファッション、有名人」という結果で、後者のほうが「金持ちのイケメン・美女率がやや高いようだ」と同レポートでは分析。

○ 地域別による興味対象(読書キーワード)は、北京市―健康、上海市―韓寒、江蘇省―歴史、浙江省―NBA、広東省―ゲーム。
上海は、中国の人気作家・韓寒の出身地であり活動拠点。浙江省は、米国のプロバスケットボールリーグ(NBA)初の台湾系米国人選手ジェレミー・リンの祖先の出身地であることが影響したか?

○ 世代別の興味対象は「90後」が他の世代とは明らかに異なり、「ゲーム、笑い話、美女、スポーツ、ファッション」などが多かった。逆に他の世代で多いのは「自動車、旅行情報」で、「90後はまだ若いから(興味対象が異なる)」と分析。

○ 男女別の読書対象は、女性が時事ニュースのほかにファッション情報。購読キーワードは『昕薇(ViVi)』『米娜(mina)』『ELLE』といったファッション誌のタイトルなど。
男性は、ファッション情報以外のすべて。

○ 読書指数(購読者数と実際のアクセス回数の比率による指数。最多比率のIT情報「cnbeta新聞」を100とする)は上から順に、①「cnbeta新聞」(100)、②「網易新聞」(61)、③情報系サイト「Engadget中国版」(60)、④「Android中文網」(57)、⑤アップル製品ファンの中国語コミュニティーサイト「威鋒網」(56)など。
ニュースサイトやIT関係サイトが上位を占めた。

○ 読者指数で新聞・雑誌は、37位『南方週末』(26)、42位『南方人物週刊』(24)、43位『三聯生活週刊』(23)、74位『新週刊』(13)の順だった。

○ 2011~12年、中国人の携帯電話利用の注目ニュースは上から順に、①党中央の政治局員と中央委員を解任された薄熙来氏と、その元側近で亡命未遂をした王立軍氏の職務について、②韓寒と評論家・方舟子の(代筆疑惑の)争い、③「舌尖上的元素周期表」(食の危険を暴くもの)、④「温州動車事件」(高速鉄道事故)、⑤「郭美美事件」(“中国赤十字商会の商業総経理”で「郭美美Baby」と名乗る若い女性が、豪奢な生活をネット上で公開し、慈善団体の信用を失墜させた事件)……などが上がった。

中国人のモバイル読書傾向を概観すると、出勤途中や就寝前に、男性はニュースやIT関係情報を、女性はニュースやファッション情報をよく読んでいることがわかる。
 

■スマートフォンで便利な時代に

北京の地下鉄でもスマートフォンユーザーが増えてきたただし、このレポートはあくまでも「網易雲閲読」ユーザーの読書傾向を示すものだ。そこで、実際にモバイル読書に親しんでいる北京っ子に話を聞いた。

北京のIT関連会社勤務を経て、現在はフリーランスの技術者などとして活動する男性Lさん(35歳)は、Androidスマートフォンを愛用している。
昨年11月に購入したソニー・エリクソン(現・ソニーモバイルコミュニケーションズ)の「Xperia Neo」で、1台2100元(1元は約12.5円、約2万6000円)だった。アップルの新型機種「iPhone4S」の中国での平均価格4000~5000元に比べれば、半額ほどと割安だ。

利用する時間帯は主に、「バスや地下鉄乗車時の“時間つぶし”と就寝前」。
利用するアプリケーションは多い順に、①音楽・動画(アニメやドラマ)、②ミニブログ「微博」などのSNS、③電子書籍――。
さらに③でよく読むコンテンツは、「個人的に仏教に関心がある」ため『金剛経説什麼』(南懐瑾・著)などの仏教関連の読み物や、笑い話集の『糗事』だという。

「北京ではスマホはかなり普及していて、僕たち“75後”(75年以降生まれ)の中高時代の友人たちは約半数が、また“80後”ならほぼ1人1台は持っている感じ。電池のモチが悪くて1日に最低1回は充電が必要ですが、移動中でもサイト閲覧やメールができるし、“プチパソコン”のようで便利です」とスマホの時代を享受している。
 

■漫画やネット小説を読む若者たち

Lさんが見るところ、80~90後の若い男女がよく読んでいるコンテンツは漫画やネット小説で、漫画なら『名探偵コナン』『NARUTO -ナルト-』『BLEACH』(ブリーチ)といった日本漫画が断然人気。とはいえ「デジタル著作権保護管理技術」の対応端末であるアップルのiPadやiPhoneなどを除けば、つまりAndroid端末である場合は、「彼らが読んでいる日本漫画は、ほとんどが海賊版」という問題もある。
ネット小説では、武侠小説やサスペンスものが評判だ。最近のランキングでも、順に①『武動乾坤』、②『遮天』、③『神印王座』といった武侠小説や冒険小説がトップを占める(百度「今日小説排行榜」)。 http://top.baidu.com/buzz/book.html 
中国メディアが最近よく、「読書が“碎片化”(断片化)している」と指摘するが、空いた時間にモバイルで読む小説は、武侠小説のようなポピュラーな娯楽系が好まれるのだろう。

電子書籍リーダーについては、2010年秋にiPadが中国大陸で正式リリースされる前は、中国の電子書籍リーダー大手「漢王科技」(漢王、Hanvon Technology)が同市場でトップ級のシェアを誇った。
だが、漢王が電子書籍リーダーだけで生き残るのは難しいと、Lさんはいう。
「中国人にすれば、読書だけでなくメールができ、音楽も聞ける多機能なスマホのほうが“お買い得感”がある。それになぜ5割もの人がアップル製品を持っているのか? それは最新トレンドを周囲に見せびらかしたいという、中国人の面子にもかかわりがある(苦笑)」

今後、中国人のデジタル読書率はさらに高まり、書籍のデジタル化も進むと見るが、「大きなネックが海賊版問題です。アップル製品利用者の中にも、著作権保護ロックを解除して正規版コンテンツを無料で見る“脱獄”という手を使う人も……。海賊版問題が解決しない限り、中国の電子書籍市場が正しく発展することはないでしょう」
海賊版の浸透は、中国人の所得格差や教育の問題にも密接に関係するため、解決には時間がかかるとLさんはいう。

そうした中で今年秋には、アップルに対抗する米マイクロソフトのOS「ウィンドウズ8」を搭載したスマートフォンやタブレットが、中国でも販売される予定だ。
海賊版対策の強化につながるかどうか課題は残るが、中国人のモバイル読書スタイルがさらに広がることは間違いがないだろう。
 

 
   
   
bestsellere
総合
 

★『新京報』図書ベスト
(北京図書大廈、王府井書店、中関村図書大廈、三聯書店など、市内主要書店やネット書店のデータから統計)
2012年7月13日~7月19日

     
第1位:『舌尖上的中国』

第2位:『笑猫日記-永遠的西瓜小丑』

第3位:『我是馬政委』

第6位:『念叨念叨 給愛情一個説法』
                                                                
 

1.『舌尖上的中国』(舌先の上の中国)
中央電視台(CCTV)ドキュメンタリーチャンネル編 光明日報出版社 2012年6月初


2012年5月にCCTVで放送され、評判を呼んだ中国の美食探究ドキュメンタリー「舌尖上的中国」(全7話)の同名書籍。
ドキュメンタリーは「自然の贈り物」「主食の物語」「厨房の秘密」「五味の調和」などをテーマに、美食とそのゆかりの土地を綿密に取材。「マントウ」や「蘭州牛肉麺」、「マーボー豆腐」など代表的な料理や食材の数々を、歴史や文化、習俗などとともに紹介した。美しい風景や垂涎ものの食べ物の映像も、話題になった。
本書ではその文字記録をはじめ、美食マップや美食に関するエッセイなども収める。
ドキュメンタリーは、年末にも続編の撮影がスタートする予定だという。 


2.『笑猫日記――永遠的西瓜小丑』(笑う猫の日記――永遠のスイカピエロ)
楊紅桜・著 明天出版社 2012年5月初


中国の人気児童小説『淘気包馬小跳』(わんぱく少年・馬小跳)の作者が描く、7~10歳の子ども向け絵本シリーズ。本作品はシリーズ第16巻。
初夏の楠木林に、スイカのピエロのサーカス・クラスがあり、子どもたちの秘密の楽園となっていた。しかし何者かの陰謀でスイカピエロは「偷心罪」(心を盗んだ罪)という濡れ衣を着せられ、遠い孤島に送られてしまう。法力(神通力)のある緑毛亀や笑猫たちが、これを救おうと奮闘する。 


3.『我是馬政委』(英語題『Read my true story then judge me』)
ステフォン・マーブリー(米)、王猛・著 北京出版社 2012年6月初


ステフォン・マーブリーは、アメリカのバスケットボール選手。2010年に中国プロバスケットボールリーグ(CBA)の山西中宇(山西ドラゴンズ)に入団し、11年から北京金隅(北京ダックス)に所属している。ニックネームは、「馬政委」「老馬」など。
本書は正式出版された「世界初」のマーブリーの自伝で、未公開写真も多数掲載されている。折しも2011-12シーズンで北京ダックスはリーグ初優勝を果たし、マーブリーはチームの優勝に大きく貢献。これを評価し北京市は12年春、同市で就業する外国人の最高栄誉とされる「長城友誼賞」を授与した。
本書では、米NBAのスターだった彼がなぜ、発展段階にあるCBAに挑戦したか? なぜ、地下鉄に乗り、中国漫才を聞き、京劇を学び、中国サッカーを観戦する、彼自身がいうところの「北京小伙儿」(北京っ子)に変身したのか? なぜ「NBAが契約するといっても行かない。CBAで引退するまで頑張り、それから多くの若者を指導したい」とまで言い切るのか?
その比類なき軌跡に迫る。 


4.『你若安好 便是晴天:林徽因伝』(あなたが無事なら晴天に:林徽因伝)
白落梅・著 中国華僑出版社 2011年9月初


5.『植物大戦僵尸:武器秘密故事系列』(植物大戦ゾンビ:武器の秘密の物語シリーズ)
葛冰など編著 中国少年児童新聞出版総社  2012年1月初版


6.『念叨念叨――給愛情一個説法』(話す――愛を与える論法)
王為念・著 中国物資出版社 2012年6月初


北京テレビやCCTVなどで活躍する有名テレビディレクターの王為念が、これまでに2回離婚したという自身の経歴や、北京テレビの愛情トーク番組「選択」にゲスト司会者として参加した経験などを交えつつ、愛とは? 愛の悩みとは? について解説する。
恋愛中の男女や結婚した男女に贈る、婚姻の箴言の数々を収める。 


7.『虚実之間』(虚実の間)
芮成鋼・著 長江文芸出版社 2012年4月初


8.『因為痛,所以叫青春』(痛いから青春という)
キム・ナンド著(韓)/金勇・訳 広西科学技術出版社 2012年2月初版


9.『百年孤独』(百年の孤独)
G.ガルシア=マルケス著(コロンビア)、范曄・訳 南海出版公司 2011年6月初版


10.『不一様的卡梅拉』(異なるカメラ)
Chrisian Jolibois作/Christian Heinrich絵 二十一世紀出版社 2006年10月初版


 
     

 

 

文・写真 小林さゆり
日本の各種メディアに中国の文化、社会、生活などについて執筆中。
著書に『物語北京』(五洲伝播出版社)
訳書に『これが日本人だ!』(バジリコ)

 

  Blog: http://pekin-media.jugem.jp/
   
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