1.『思念依然無尽――回憶父親胡耀邦』(思慕は尽きず――父・胡耀邦の追憶)
満妹著 北京出版社 2005年11月初版
学生の民主化運動への対応を批判され、1987年に解任された故胡耀邦・元総書記の生誕90周年、死去16周年を記念して、編み出された伝記である。筆者は、胡氏の長女であり、現在、中華医学会理事などの要職を務める満妹さん。
11月20日が胡氏の生誕90周年にあたったことから、今年は、温家宝総理が主催の「記念座談会」が人民大会堂で開かれるなど、死去後初めて国家レベルでの再評価の動きが高まっていた。「あとがき」によれば「6年前にすでに脱稿していた」という本書の満を持しての出版も、その流れと無縁ではないだろう。
89年4月の胡氏の死去が、その死を悼む学生たちによる、同年6月の「天安門事件」のきっかけとなったことは記憶に新しい。呼吸困難に陥り、担ぎ込まれた北京病院に趙紫陽、李鵬、楊尚昆らの要人が次々と訪れたこと、15日の死去後に北京、上海、広州、ウルムチ、香港の各地に追悼集会が広がったことなど、娘の目から見たその波乱の人生がリアルなまでに描かれている。
2.『哈利・波特与"混血王子"』(ハリー・ポッターと混血のプリンス)
J.K.ローリング著(英) 馬愛農・馬愛新訳 人民文学出版社 2005年10月初版
3.『劉心武 掲秘《紅楼夢》(第2部)』(劉心武があばく『紅楼夢』)
劉心武著 東方出版社 2005年12月初版
この11月に第2版・14刷を出したベストセラー『劉心武 掲秘《紅楼夢》』につづく第2弾。「賈宝玉の人格の謎」「玉石の謎」「妙玉の情愛の謎」など、中国を代表する古典名作の謎にせまる。
それにしても、今さらながらに中国の歴史小説や古典文学への人気の高さには驚かされる。例えば、今の日本で『源氏物語』の"謎解き本"を出したとしても、ベストセラーになるだろうか。それだけ中国では古典名作が重視され、一般に浸透しているということだろう。
4.『小故事 大道理(精華版)』(小さな物語、大きな道理)
韓冰編著 西苑出版社 2005年9月初版
この春、よく似たタイトルの『小故事大道理全集』(「小さな物語、大きな道理の全集」、雅瑟・編著、海潮出版社)が出版され、ベストセラーにランキングしていたが、本書はそれとは関係がないようだ。
「5年後の生活がどんなであるか、考えよう」「愛とは即ち信じること」「選択と放棄を学ぶ」「お金が世界のすべてではない」など、全30章600余りの小さな物語から、人生や家庭、仕事を成功させるための知恵を紹介している。
前者の『~全集』とは体裁も似ているし、タイトルもまるで借用したかのよう。問題にならないのだろうか、気になるところだ。
5.『藏獒』(ザンアオ)
楊志軍著 人民文学出版社 2005年9月初版
6.『Outsider 局外人』(アウトサイダー)
可愛淘著(韓) 中国城市出版社 2005年11月初版
青春小説『那小子真帥』(イケてるあいつ)で大ブレイクした韓国の若手女流作家・可愛淘(中国語)の新作だ。
家人が亡くなり、孤児となった18歳の韓雪理は、ひきとられた家の兄弟、江天空、江尹湛と互いに意識するようになるが……。息子たちに対して冷酷な父親、深夜に泣いている江尹湛。そして、江天空のアルバムにはられた女の子の顔写真は、黒く焼きこがされていた。謎だらけの家は、韓雪理を"部外者"として排除するかのようだった……。可愛淘の「最高傑作」の呼び声もたかい、甘く切ない青春小説。
7.『狼図騰』(オオカミのトーテム)
姜戎著 長江文芸出版社 2004年4月初版
8.『史努比2006』(スヌーピー2006)
チャールズ・シュルツ著 陝西旅遊出版社
2006年版カレンダー。手のひらに乗るコンパクトサイズながら、1ページに1日分のメモ欄と、スヌーピーで知られる漫画「ピーナッツ」のカラー4コマ漫画が掲載されている。英語版の原作の横には中国語の対訳も付されていて、メモと漫画、英語学習をかねた"一石三鳥"のカレンダーとなっている。
テレビのアニメチャンネルで再放送されていることもあり、「スヌーピー」は現代っ子にも知名度が高いようだ。
9.『執行:如何完成任務的学問』(執行:いかに任務を全うするかの学問)
ラリー・ボシディ/ラム・チャラン著(米) 機械工業出版社
世界的にも有名なCEOラリー・ボシディとコンサルタントのラム・チャランが、経営における「実行」の重要性を説き明かす。ビジネスの核となる「人材、戦略、業務」の3つの要素を結びつけ、機能させる「実行力」こそが、リーダーの役割だと説く。日本語版は『経営は「実行」―明日から結果を出す鉄則』として、日本経済新聞社から出版。中国語版は2003年に初版発行。
10.『細節決定成敗』(ディテールが成敗を決める)
汪中求著 新華出版社
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