『左伝』に「類似した佚書」で、その内容から、出土後に「春秋事語」と命名。貴族社会で初学者に与える教科書の如きものとされる。既存の古典の裏付や校勘資料を提供する。本邦初訳。
●編著者のことば
『春秋事語』の資料的価値として、在来文献の不足を補い得るものは少ないながらも、第二章の「燕」に関する記事はその貴重な一つであること、第五章の暁朝に関する記事が、『韓非子』の記載の信頼性を保証するものであること、また『説文解字』よりも三百年早いものとして、古漢語・古漢字の研究に貴重な資料を提供すること、さらに第一六章によって『管子』大匡篇の文章に校勘資料を提供することができる。(解題より)
●構成 解題 凡例 第一 殺里克章 第二 燕大夫章 第三 韓魏章 第四 魯文公卒章 第五 晋献公欲得隋会章 第六 伯有章 第七 斉桓公与蔡夫人乗舟章 第八 晉献公欲襲〓章 第九 衛献公出亡章 第一○ 呉人会諸侯章 第一一 魯桓公少章 第一二 長万章 第一三 宋荊戦泓水之上章 第一四 呉伐越章 第一五 魯荘公有疾章 第一六 魯桓公与文姜会斉侯于楽章 参考文献 あとがき 『春秋事語』人名索引 研究者人名索引 シリーズ紹介
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