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五胡十六国―中国史上の民族大移動 /東方選書36
三﨑良章 著
出版社:東方書店
出版年:2002年02月
コード:00581   224p   ISBN/ISSN 4-497-20201-1
 
価格 1,760円
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大分裂時代は中国に何をもたらしたか?
三世紀末から五世紀半ばにかけて、中国北部では匈奴を始めとする諸民族が移動・定住し、彼らによって建てられた政権が並立する「五胡十六国時代」と呼ばれる大分裂時代を迎えた。従来、この時期は暗黒時代と考えられがちであった。しかし、ほぼ同時期に起こった西方における民族大移動によってヨーロッパ世界の原型が形作られたように、後の隋唐帝国の制度や文化、東アジア世界の国際関係などは、五胡十六国時代の諸政権にその淵源を求めることができるのである。本書は、諸政権の興亡を詳述する傍ら、新たな中国建設への胎動の時代という観点からこの時代に光を当て、中国社会が多くの民族の活動・融合の上に形成されてきたことを明らかにする。

編著者のことば
ゲルマン民族の移動に比べると、「五胡十六国」についてのこれまでの評価には否定的なものが多い。……実際、この時期は政治的に多くの政権が併存し、統一的な権力、強力な皇帝が中国を統治したわけではない。しかしせれは果たして本来非難されるべき、あるいは否定されるべきことなのであろうか。……従来のしがらみから離れてみると、この時代は存外魅力的な、様々な可能性に満ちていた時代に思われてくる。漢族を含め、数多くの民族が中国の大地で自己を主張し、影響し合い、また融合して新たな社会、新たな文化を生み出し、そして新たな中国を形成していく時代なのである。(序章より)

構成
序 章 民族の時代
第一章 後漢~西晋時代の少数民族
第一節 少数民族の中国移住
匈奴/烏桓/鮮卑/羌/氐/丁零/夫餘・高句麗
第二節 中国王朝の少数民族に対する対応
官爵の授与/異民族統御官/徙戎
第二章 「五胡」とは何か、「十六国」とは何か
第一節 『晋書』と『魏書』と『十六国春秋』
『晋書』/『魏書』/『十六国春秋』
第二節 「五胡」
数字と少数民族/「五胡」の出現/「五胡」の具体化
第三節 「十六国」
『晋書』載記冒頭記載の諸国/『晋書』載記本文の諸国/『魏書』『宋書』『北史』の諸国/「十六国」の定着化
第三章 「十六国」の興亡
第一節 五胡十六国時代の全体像
八王の乱/西晋の滅亡と東晋の成立/「十六国」興亡の梗概
第二節 五胡十六国時代前期
成漢/前趙/後趙/冉魏/前燕/前仇池/前涼/代
第三節 前秦の華北統一と淝水の戦い
前秦の華北統一/淝水の戦い/淝水の戦い後の前秦
第四節 五胡十六国時代後期
西燕/後燕/南燕/北燕/翟魏/後秦/西秦/夏/後涼/南涼/北涼/西涼/後仇池/北魏
第四章 「十六国」の国際関係と仏教と国家意識
第一節 朝鮮半島との関係
高句麗への亡命者/遼西・遼東と朝鮮半島の関係
第二節 西方・北方との関係
西域経営/トゥルファン/吐谷渾/柔然
第三節 仏教の展開
涼州の仏教/仏図澄/釈道安/鳩摩羅什/現世利益的様相/敦煌
第四節 東晋との関係と国家意識
「十六国」の東晋対策/君主の称号/国家意識
第五章 移動と融合
第一節 遷都
遷都の実態/遷都の目的/遷都に伴う人間の移動
第二節 流民
流民の発生/塢/僑州郡県
第三節 徙民
徙民の目的/徙民の方向と規模/徙民の全貌
第四節 融合
「五胡」君主の漢文化受容/漢人士人の「五胡」政権参加/王猛/軋轢と衝突
終 章 南北朝から隋唐帝国へ

本書は現在、下記の「新訂版」を販売しております。
  五胡十六国 中国史上の民族大移動 新訂版/東方選書43  三崎良章 著 2012年10月

■編著者紹介
三﨑 良章(みさき よしあき):1954年埼玉県生まれ。早稲田大学卒業、同大学院博士後期課程単位取得退学。東洋史専攻。マールブルク大学客員研究員、早稲田大学講師等を歴任。現在早稲田大学本庄高等学院教諭。
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