中国人留学生と日本 近代知識の受容とネットワーク形成
/神奈川大学人文学研究叢書54【近刊】
上製
孫安石,郭夢垚 編著
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| 出版社:東方書店 |
| 出版年:2026年03月 |
| コード:22605 448p ISBN/ISSN 9784497226051 |
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本書は、神奈川大学人文学研究所の日中関係史共同研究グループが中国人留学生と日本を研究対象にした6冊目の論文集である。前回の論文集は明治から昭和に至るまでの時系列に沿った企画であったが、今回は、近代知識の受容とネットワーク形成という補助軸を立て、清末中国人留学生と日本との関係、マルクス主義という思想と翻訳との関係、文化と芸術分野との関係、各地方や地域ネットワークとの関係にそれぞれ焦点を絞ることとした。(「まえがき」より)
【関連書籍】
『明治から昭和の中国人日本留学の諸相 /神奈川大学人文学研究叢書46』 孫安石,大里浩秋 編著 2022年03月
『中国人留学生と「国家」・「愛国」・「近代」 /神奈川大学人文学研究叢書42』 孫安石,大里浩秋 編著 2019年03月
●著者の言葉
一九世紀末から二〇世紀前半の明治日本の文化的位相は、中国との比較においても、またはその他のアジア諸国に比べても圧倒的な優位を占めていたことに改めて気づく。中国、朝鮮などの多くのアジアの国々は日本に留学生を派遣し、多くのことを学び取り、自分たちの言葉で翻訳し、自国の文化に移植する時代であったとも言えよう。しかし、(略)日本が中国や朝鮮半島を経由し、漢字、仏教、稲作などの日本文化の根幹をなす多くの文化を受け入れていたことをも忘れるわけには行かない。(略)今、時代は再び代わろうとしており、AIやIT産業における中国の台頭は著しい。我々はその変革の真っ只中で、新たな選択を余儀なくされている。(「まえがき」より)
●構成
まえがき(孫安石)
第Ⅰ部 清末中国人留学生と日本
日清戦争以前の東京における中国人学生――東文学堂学生と華僑・華人学生(川島真)
広東同文館の設置と長谷川雄太郎の研究補遺(孫宏雲〔孫安石訳〕)
「宇都宮太郎関係文書」中の陸軍中国人留学生関係資料について(櫻井良樹)
清末の中国人陸軍留学生教育政策の変遷について(張希)
第Ⅱ部 思想と翻訳
一九〇〇年代初の中国人留学生による社会主義知識の翻訳(郭夢垚)
『共産党宣言』の初期中国語訳者「蜀魂」に関する一考察(項旋〔川尻文彦・椎屋伽蓮訳〕)
中国マルクス主義と中国人日本留学――日本留学経験者による人的ネットワークとマルクス主義に関する学知の伝達(川尻文彦)
第Ⅲ部 文化・芸術と留学生
清末における中国人日本留学生による音楽活動の再評価――「亜雅音楽会」を中心に(郭君宇)
東京音楽学校留学生・柯政和と北京における音楽活動(鄭暁麗)
二〇世紀初頭の私費留学生銭稲孫と『源氏物語』――講義・底本考(稲森雅子)
第Ⅳ部 地域ネットワークと組織化
清末の湖南省留日学生同郷会の組織と運営――宋教仁と黄尊三の日記を中心に(胡穎)
清末民国期の広西省出身留学生――日本留学の地域ネットワークとアジアへの拡大(吉川次郎)
広東省の留日学生関連の統計資料――清国留学生会館、『官報』、中華民国留日学生監督処、日本外交史料館、台湾国史館の資料を中心に(孫安石)
日本の地方師範学校と「満州国」留学生(見城悌治)
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■編著者紹介
孫安石(神奈川大学外国語学部教授) 郭夢垚(神奈川大学外国語学部助手、非常勤講師) 川島真(東京大学大学院総合文化研究科教授) 孫宏雲(中国中山大学歴史学系教授) 櫻井良樹(麗澤大学国際学部教授) 張希(中国工人出版社編輯) 項旋(中国人民大学清史研究所副教授) 川尻文彦(愛知県立大学外国語学部教授) 〔翻訳〕椎屋伽蓮(愛知県立大学国際文化研究科博士前期課程) 郭君宇(東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程) 鄭暁麗(中国浙江音楽学院音楽学系講師、長三角音楽歴史文化研究センター研究員) 稲森雅子(九州大学人文科学研究院専門研究員) 胡穎(神奈川大学、東洋大学ほか非常勤講師) 吉川次郎(中京大学国際学部教授) 見城悌治(千葉大学大学院国際学術研究院教授)
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