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樹間爽風 創刊号
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出版社:和漢韻文研究会 |
出版年:2021年12月 |
コード: 106p ISBN/ISSN 2436-7494 |
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<東京店在庫有り>
東京店に在庫がございます。少部数のものもございますので、ご来店の場合は直接お問合せください。
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『樹間爽風』創刊のご挨拶
ここに『樹間爽風』と題した小冊子を皆様のもとへお届けできますことを大変嬉しく思います。本誌は、二〇二一年三月をもって東京外国語大学国際日本学研究院の職を務めあげられました、柴田勝二教授、並びに、村尾誠一教授の御退官を記念した冊子をとの企画を機に、両先生の薫陶を受けた有志が編集委員会を立ち上げ、ここに創刊と相成りました。
『樹間爽風』という誌名には、是非、皆さまの思い思いのイメージを読み込んで頂きたいと存じます。私自身は、この四字の中に、大地にしっかりと根を張った樹木の間を吹き抜ける爽やかな一陣の風の景を見ます。文学研究の基本はどこまでも文献に対する実直な読みにあること。その着実な読みに基づいて、自由で清新な発想をこの世界に生み出すこと。そのことを、私たちは両先生のもとで学んで参りました。
今回、小誌創刊にあたりまして、学内外の多くの先生方によるご寄稿や査読審査のご協力を賜りました。この先生各位のお蔭をもちまして、「文学」という共通項で結ばれた、様々な文章を掲載することができました。ご尽力いただいた先生各位、並びに執筆者の皆様には、この場をお借り致しまして心から御礼を申し上げます。今後、更に一号一号と刊行数を重ね、多くの「文学」に関わる文章が、本誌を通じて世に出ることを望みます。
小誌は特に、今まさに研究のとば口に立つ方々からの、チャレンジングな投稿を心よりお待ちしております。そして、爽やかな風がいつまでも吹き続けることを心より願います。
二〇二一年十二月
黄金に色づく樹間に爽風が吹く永田町にて 『樹間爽風』編集委員会編集長 藤井嘉章
目次: ●創刊のご挨拶 ●寄稿 自己表現としての研究[柴田勝二] 『樹間爽風』創刊に寄せて[菅長理恵] 東京外国語大学に着任して[西原大輔] アナロジーを通訳する―「国際日本学」の可能性[土田耕督] 中国西安交通大学におけるAI和歌創作の研究―村尾先生のご指導と関連して―[金中] 書評 柴田勝二著『谷崎潤一郎 美と生命の間』勉誠出版2021年[陳璐] 京極派和歌における景と「心」―「向かふ」の周辺[板野みずえ] 「幽玄批判」再読ノート[村尾誠一] ●投稿論文 安部公房『砂の女』論―揺らぎの終焉と定着の黎明―[解放] 「安永三年蕪村春興帖」の蕪村挿絵再考―その手法と意図をめぐって―[胡文海] 梶原景時と『六十六部縁起』―「取り成し」をする景時像の背景―[香取千晴] 『雲玉和歌抄』の蒙求題「漢祖龍顔」考―「三尺剣」と「草薙剣」の比較を通して―[二階健次] 菅原道真の詩におけるリズムの変相に関する一考察[梁奕華] 二系統の明刊本「楊家将演義」小説における共通底本の可能性―『北宋志伝』と『楊家府演義』の二系統をその対象に―[平原真紀] 本居宣長における評語「縁」と「よせ」の輪郭―宣長の縁語解釈の解明に向けて―[藤井嘉章] ●『樹間爽風』投稿規程 ●編集後記・刊記
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