戲曲演進史 7 明清傳奇編(下)
/國學大叢書
曾永義
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出版社:三民書局股份有限公司 |
出版年:2023年10月 |
コード:495038 468p 24cm ISBN/ISSN 9789571476964 |
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【第一人者による戯曲研究総括:明清伝奇編 下】
『戯曲演進史』全8冊は、伝統的な戯曲を研究した学界の巨人、中央研究院筆頭戯曲院士の曽永義(1941-2022)が、50年の歳月をかけて完成させた遺作である。
「明清伝奇編」下巻には、第8章から第16章までを収録している。
第8章は、明末の沈璟および呉江諸家について取り上げ、沈璟の『南曲全譜』が曲学に果たした貢献について評価している。沈璟は呉江諸家の筆頭格であったが、徒党を組むことを望まなかったため、いわゆる呉江派ではないとし、学界の「湯沈の争い」を明らかにしている。
第9章は、明末詞律の三名家、袁于令・呉炳・孟称舜を取り上げる。代表作は、袁于令が『西楼記』、呉炳が『粲花五種曲』、孟称舜が『嬌紅記』である。
第10章より清代伝奇に入る。李玉および蘇州の劇作家について論じ、中でも李玉『一笠庵伝奇』は「場上」「案頭」ともに申し分なく、明末清初最大の戯曲家であると評価する。
第11章は、李漁および『笠翁伝奇十種』について論じる。李漁は明清交替の際に文化商人として生きることを選択し、自ら劇班を起ち上げて喜劇を演じて回り、また儒家を認めようとしなかった。しかし、その劇作品は広く大衆に受け容れられ、また戯曲理論も卓見に富んだものであった。
第12・13章は、清代曲壇において名を馳せた南洪北孔について論じる。洪昇『長生殿』は案頭・場上とも兼ね備え、千百年来、戯曲史における巨作とされている。孔尚任『桃花扇』は製作に15年以上を費やし、三度も筋を書き換えてようやく完成した。智慧と才能が詰まった豪華絢爛な結晶であり、まさに歴史劇の手本中の手本である。
第14章は、蒋士銓『蔵園九種曲』を乾隆以後の最高傑作として論じる。
第15章は、崑曲が徐々に下火になる中で、「有曲無戯」の『帝女花』はなお見るべきところがあることを論じる。
第16章は、呉偉業『秣陵春』・尤侗『釣天楽』など6種の伝奇について簡潔にまとめて論じる。
本書の上下巻は、明清伝奇の発展傾向や盛衰現象について理解するために最適の書である。
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