顧愷之・洛神賦図
/中国美術史・大師原典
上製
中信美術館/橋本健太 訳
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出版社:中信出版日本 |
出版年:2019年02月 |
コード: ISBN/ISSN 9784909874412 |
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顧愷之は、中国絵画の先駆者で、「蒼生以来未だこれあらざる」(謝安)。 彼以前、画家は職人に過ぎず、尊重されることなく、名前さえも忘れ去られた。 彼以後、琴や碁、書画は文人や社会に重んじられ、歴史に名を留めるようになった。 描線が鉄線のような「鉄線描」の画法を創始し、筆法は「春の蚕が糸を吐く」がごとくで、軽快でなめらか、力強く途切れることがなかった。
洛神賦図 絹本著色、縦27㎝、横573㎝
三国時代の曹植による『洛神賦』を基に、曹植の洛水の女神への愛慕および人と神との垣根、共に交わることができないやるせなさを描いた。 作品には主要人物が繰り返し登場し、山石、樹木、河水を背景にそれぞれの情景に分けて描き、画面を分割し、またつなげている。作品全体は細筆で力強く素朴に描かれ、ちょうど「春の蚕が糸を吐く」がごとくである。著色は濃厚であでやか、山、河、樹、岩は輪郭のみで皴を使っていない。まさに六朝時代特有の「人は山より大きく、水は広からず」の画法である。
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