趙幹・江行初雪図
/中国美術史・大師原典
上製
中信美術館/橋本健太 訳
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出版社:中信出版日本 |
出版年:2019年02月 |
コード: ISBN/ISSN 9784909874191 |
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風雪が河を舞い、岸辺を行くロバや馬、旅人は寒さで皆縮こまって前に進もうとしない。旅の困難を表現し尽くしている。 漁夫はそれに構わず、なおも漁を行う。苦しい力仕事に精を出す漁民の真実の姿を描く。 『宣和画譜』ではこの趙幹の作品の感化力について、 「にぎやかな街中にいるのに、この画を見ると、あたかも寒い河辺にいるかのようになり、人々が上着の開いた部分をぎっちりと合わせて河を渡ろうと、水辺で渡り船はどこかと尋ねる光景が見えるようだ」と評論する。
江行初雪図 絹本著色、縦26cm、横376.5cm
作品は長江沿岸の漁村の初雪風景。寒々として、アシや樹林、岸辺の小橋には初雪が積もり、寒風が吹きすさんで物寂しく、河の水はさざ波を立てる。漁夫は寒さにもかかわらず漁を行い、ロバに乗った旅人は縮こまって前に進む。江南の初冬における漁民や旅人の姿を表現し、描かれる景色や人物は真に迫っている。 作品の中の樹木や岩は運筆が硬く、水紋は筆の先で力強く流れるようで、空は唐の時代から伝わる「酒粉法」を用いて、画面に落とした鉛白粉が暗い青緑色の水面に映え、舞う雪が水面に落ちて融ける情景が目に浮かぶようである。
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