李成・寒鴉図 茂林遠岫図
/中国美術史・大師原典
上製
中信美術館/橋本健太 訳
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出版社:中信出版日本 |
出版年:2019年02月 |
コード: ISBN/ISSN 9784909874122 |
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<品切>
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李成、唐の宗室の後裔、北宋山水画の大家。郊外の広く遠大な原野風景を多く描く。 広く寒々とした林、あびしい情景を好んで描き、淡墨を巧みに用いて「墨を金の如く惜しむ」画法であると評価される。 描く山石は巻き上がる雲の如しで、後世の人は「巻雲皴」と称した。 寒々とした林の樹の枝が交差する姿を描き、「蟹爪法」を創造した。北宋の時代には「古今第一」と絶賛される。
寒鴉図 絹本墨筆、縦27cm、横113cm
本画巻は冬の雪が降った後の池のほとりの樹林にカラスの群れが集まり、鳴いたり飛んだりする光景を描く。作品の中の樹の幹は運筆が極めて淡泊であり、痩せた幹枝は枯れて節くれ立ち、針のような枝がびっしりと茂り、その細い枝は蟹の爪のようである。物寂しく広大無辺な景観である。
茂林遠岫図 絹本水墨、縦45cm、横142cm
近景は水面に軽快な舟、道には人や馬が往来する。遠景は奇鋒がそびえ立ち、塔が見え隠れすることから、城郭が遠くないことがわかる。流泉と飛瀑が山間を飾り、連なる山の峰は緑がうっそうと茂る。作品は自然の発する音の中の静けさを表しているかのようで、剛柔共に引き立て合い、画面は穏やかでありながら生き生きと躍動している。
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