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漢字系文字の世界 字体と造字法
日本漢字学会 編/吉川雅之 編集主幹/荒川慎太郎,笹原宏之,清水政明,蘇柳朱,矢田勉,山下真里
出版社:花鳥社
出版年:2022年03月
コード:   182p   ISBN/ISSN 9784909832481
 
価格 3,080円
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中国から広まった漢字は各地でどのように発展を遂げたのか。
漢字文化圏で起きた文字現象の本質とは。

日本製漢字、朝鮮(韓国)製漢字、ベトナム語のチュノム、西夏語の西夏文字、中国国内では広東語と福州語に特有な字体、少数民族チワン族の古壮字――を取り上げ、各言語が新しい漢字系文字を造る方法に迫る。

A Study of Sinoform Scripts: Principles of Glyph Creation
Edited by Japan Society for Cultural studies of Chinese Characters
Masayuki Yoshikawa (Editor-in-Chief)



「前書き」より:
本書では「漢字系文字」を、通時的な書体の変化も含めた漢字、および漢字に影響されて創製された文字体系、そして漢字と異なる文字体系に入り込んだ個別の漢字まで含めた総称として用いている。そこには、本元たる漢字は勿論のこと、西夏文字という文字体系や、(本書では取り上げないが)象形文字・表語文字である「ナシ象形文字」の中に借用される漢字の字体まで含める。



目次:

前書き
術語について

序章 文字史のなかの漢字系文字とその研究意義……矢田勉
1.文字史の全体像と漢字系文字
2.文字史の原理と漢字系文字
3.日本語圏における漢字使用の方法
4.日本語圏から漢字系文字を考えること
5.漢字の「応用性」の内奥へ
6.本書の概要

第1章 漢語派諸言語の字体新造……吉川雅之
1.はじめに
2.漢語派諸言語の類型と形成過程
3.新造とその認定について
4.新造字に関わる事柄
4.1. 成立過程と記載媒体
4.2. 19世紀以前:漢文資料から
4.3. 19世紀:欧文資料から
5.字体新造について
5.1. 確認できた造字法と分類案
5.2. 造字法を巡る共通点と相異点
6.新造字誕生以後の変化
6.1. 新造字が新造字を生む
6.2. 主客がすり替わる:「ポンプ」の字源
7.おわりに

第2章 古壮字の字体と造字法……蘇柳朱
1.はじめに
2.チワン語について
2.1. チワン語の音と文法
2.2. チワン語の分布
2.3. タイ諸語とチワン語の関係
3.古壮字の造字法
3.1. 古壮字の範疇
3.2. 古壮字の発生時期
3.3. 古壮字の特徴
3.4. 古壮字の分類
3.4.1. 借用漢字
3.4.2. 新造字
3.4.3. 造字法不明
4.借用漢字と新造字の使用頻度
5.古壮字の地理的変異
5.1. 無声有気音と無声無気音に関する表記上の特徴
5.2. 末子音に関する表記上の特徴
5.3. r類の頭子音に関する表記上の特徴
5.4. 音価の一致と字体の選択
6.おわりに

第3章 チュノムの造字法……清水政明
1.チュノムの定義
2.表記される音声言語の類型的特徴
3.成立過程や使用環境、記載媒体
4.チュノムの造字法に基づく分類
4.1. チュノムの分類法
4.2. チュノムの造字法
5.各造字法の出現頻度とその変遷
6.チュノム造字のプロセス
7.おわりに

第4章 西夏文字の「部首」と造字法……荒川慎太郎
1.はじめに
1.1. 体系性と権威性
1.2. 西夏時代の文字分析
1.3. 機能からみた西夏文字
1.4. 筆画・字形からみた西夏文字
2.西夏文字の部首
2.1. 「部首」とそのパターン
2.2. 部首と出現位置
2.3. 「部首」+αの造字、派生字の形成
2.4. 「否定」部首による派生字
3.西夏文字独特の「部首」と造字
3.1. 「音符(声符)」による派生
3.2. 「反切上下字合成字」
3.3. 2音節語における造字
3.4. 派生のためだけの偏旁
3.5. 西夏文字に新造字はあるか
4.まとめ

第5章 日本製漢字の造字法 付・朝鮮(韓国)製漢字の造字法……笹原宏之
1.はじめに
2.各種の特徴
2.1. 表記される音声言語の類型的特徴
2.2. 歴史的存続期間と地理的分布
2.3. 書記される媒体や素材
2.4. 成立過程や使用環境、記載媒体
2.5. 研究史概説
2.6. 文字集合の成す体系性や複層性の有無・強弱
2.7. 可変性の強弱:通時的変化や共時的変異の有無
2.7.1. 時代差
2.7.2. 地域差
2.7.3. 集団差
2.7.4. 場面差
3.優勢な造字法
3.1. 異体字の「日本製漢字」化
3.1.1. 全体の変形
3.1.2. 旁の変形:類形字への変化・置換
3.1.3. 部首の置換
3.1.4. 旁の置換
3.2. 「六書」の会意:意×意型(「×」は複雑な結合を表す)
3.2.1. 部首の字が上位概念(属性、素材など)を表示して意味の範疇を限定し、旁などで字義を特定するタイプ
3.2.2. 結合において部首の字が主語的な機能をもつSV型
3.2.3. 結合において部首の字が目的語的な機能をもつVO型
3.2.4. 構成要素が複合して新たな意味を生むA×B=C型
3.2.5. 旁が意味と読みを兼ねて表すタイプ:いわゆる会意形声
3.2.6. 同字集積(同体集積)による会意
3.2.7. 否定詞を含めるタイプ
3.2.8. 動態に対する分析
3.3. 形声:意×音型
3.3.1. 旁の字音による利用
3.3.2. 旁の字訓による利用
3.4. 象形:単独型
3.5. 指事:形±符型など
3.6. 漢字の要素の二次的象形利用(高次利用):形喩的利用
3.7. 合字:音+音型
3.7.1. 字音
3.7.2. 字訓
3.7.3. 字音+字訓
3.7.4. 熟字訓
3.7.5. その他
3.8. 熟字
3.9. 字源未詳
3.10. 日本製漢字の異体字
3.11. 造字における日本製漢字の二次利用:構成要素化
4.狭義の「漢字」との関係
5.おわりに

終章 漢字系文字の造字法の比較……山下真里
1.はじめに
2.表記される言語の特徴、成立と使用時期、構成要素
3.造字法の比較
3.1.(1)象形
3.2.(2)既存の文字の利用
3.3.(3)既存の新造字の利用
4.特殊な構成要素の配置
5.造字法の特徴
6.造字法の横断的比較
6.1. 音符と音符を組み合わせる造字法
6.2. 差異化符号の機能
7.おわりに

後書き
英文要旨
索引
著者略歴
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