関東軍と満洲駐兵問題 現地軍「独断的行動」のメカニズム
上製
後藤啓倫
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出版社:有志舎 |
出版年:2023年02月 |
コード: 296p ISBN/ISSN 9784908672620 |
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1931年に満洲事変を引き起こした関東軍は、政府の不拡大方針をことごとく突破し、その独断的行動によって満洲国を承認させ、満洲における駐兵権と軍事行動の自由を確立していく。だが、戦前日本において現地軍が「独断的行動」をとっていくのは、単なる「統帥権独立」の結果ではない。外地・満洲における駐兵問題の解決が統帥権の問題と密接に絡み合って登場したとき、それは引き起こされたのである。本書は、満洲現地において統帥権が「独立」するメカニズムと同時に、関東軍そのものの構造だけではなく、現地軍と提携相手との関係にも注目して、近代日本の政軍関係研究に新しい視角を切り拓く。
目次: 序章 現地軍と軍事行動の自由をめぐって 第一章 関東都督府の設立 第二章 日中陸軍共同防敵軍事協定の締結 第三章 関東軍の独立 第四章 日中陸軍共同防敵軍事協定の廃止と北満駐兵問題 第五章 ワシントン会議と在中国外国駐屯軍問題 第六章 治安維持と関東軍 第七章 独立政権樹立論の登場と張作霖爆殺事件 第八章 柳条湖事件の勃発 第九章 日満議定書と日満守勢軍事協定の締結 終章 関東軍・提携相手・統帥権独立 主要参考文献 あとがき 索引
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