夏目漱石の見た中国 『満韓ところどころ』を読む
西槇偉,坂元昌樹 編著
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出版社:集広舎 |
出版年:2019年03月 |
コード: 298p ISBN/ISSN 9784904213711 |
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満韓旅行から110年──。漱石の民族差別意識(レイシズム)の有無をめぐって議論百出の紀行文『満韓ところどころ』を、10人の気鋭の漱石研究者がその足跡をたどりながら今日(こんにち)的読み直しの意義を問う。 外に開かれた複眼的視点で、『満韓ところどころ』を再検討することは、今日においてますます必要であり、かつ東アジアの近代を考える好個の課題でもあるように思われる。その意味で、本書に中国、韓国の研究者による論稿、コラムを収録できたことはまことにありがたい。近代日本を代表する作家、夏目漱石が中国、朝鮮をいかに描いたのか、それについて批判すべきところを批判し、評価すべきところを評価することで、東アジア地域の知的連帯を図りたいと考えている。(本書「まえがき」より)
目次: まえがき 第一章 大連の日の下で 第二章 旅順体験における漱石の戦勝意識考 第三章 黍遠し河原の風呂へ渡る人 第四章 怪物の幻影 第五章 「奉天」へのまなざし 第六章 老人を轢いた馬車の乗客は誰か 第七章 体液の変質としての文体孤独な言語としての文体 コラム① 満洲に渡った安井 コラム② 漱石詩にみる水平線の系譜 コラム③ 漱石先生への祈り コラム④ 上海パブリック・ガーデン コラム⑤ 仏訳「満韓ところどころ」 あとがき 関連年表
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