モンゴル伝統医学に関する木版本と手写本
楊海英,近衛飛鳥 編
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出版社:風響社 |
出版年:2023年11月 |
コード: 386p ISBN/ISSN 9784894899421 |
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オルドス・モンゴルに伝わる貴重な医学書『普済雑方』の清朝末期の木版本とその写本2点、その他の医学関連写本8点の影印版に詳細な解説を付す。伝統医学の研究や保存が盛んだった時代を示す貴重な史料とその由来・内容を解説。
モンゴル人は少なくとも13世紀から自らの医療技術と衛生観念、それに心のケアの理論を体系化した、と今日の研究者たちは見ている。紀元前の匈奴時代から中央ユーラシアの遊牧民は居住地の衛生管理に余念はなく、騎馬と戦闘に伴って生じた外科治療と接骨を発達させてきた。モンゴル人の医術の一部は早い段階からチベット高原にも伝わり、かの地の医学界にも導入された。その後、チベット医学の思想と技術がモンゴル高原に将来されると、インドに淵源するアーユルヴェーダの医学思想も体系的に紹介され、定着していった。チベット医学との結合が進むにつれ、モンゴルの医学者たちは無数の医学書をモンゴル語とチベット語で著し、広く読まれてきた(ソロングト1991;楊2002:5-9;楊2005:140-167)。本書では複数のモンゴル医学の文献を紹介し、写真版で呈示する。(「一 文献解説」より)
目次: 一 文献解説 1 治療と心理学的療法に関するテキスト 1.1 『普済雑方』 1.2 名医の処方箋と医学詩 2 歴史文化としての医学研究 2.1 日本とモンゴル人民共和国の学知 2.2 文化復興としての医学書出版 2.3 医学書の学術的特徴 3 本書の意義 参考文献
二 文献影印 1 木版本『普済雑方』 2 『普済雑方』写本一 3 『普済雑方』写本二 4 『普済雑方』各種写本 写本4.1 写本4.2 写本4.3 写本4.4 写本4.5 写本4.6 写本4.7 写本4.8
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