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聖地のポリティクス ユーラシア地域大国の比較から /人類学集刊 上製
杉本良男,松尾瑞穂 編
出版社:風響社
出版年:2019年03月
コード:   354p   ISBN/ISSN 9784894892620
 
価格 5,500円
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インド、中国、ロシアの聖地について、物語性や観光化、宗教や国家イデオロギーの介入、「再」聖地化といった現代の諸相に切り込む。
聖地はいつも「満員御礼」
「聖性」についての論議はひとまず置き、本書では、インド、中国、ロシアそれぞれの聖地について、その物語性や観光化、宗教や国家イデオロギーの介入、「再」聖地化といった現代の諸相に切り込む。人々にとって聖地とは何かを考究する、民博共同研究の成果。

目次:
目次
序論(杉本良男・松尾瑞穂)

Ⅰ 物語性と歴史性
第1章 聖山は遠くにありて:19世紀の修道士パルフェーニーのアトス(望月哲男)
 1 はじめに――聖山アトスと19世紀のロシア人修道士
 2 ピョートル・アゲーエフ(修道士パルフェーニー)とその遍歴記
 3 アゲーエフ(パルフェーニー)の見た聖山アトス
 4 修道生活の頂点と失楽園の周辺
 5 結び――聖なる空間の記憶

第2章 歴史のなかの聖地と記憶のなかの〈聖地〉:福建客家社会における寧化石壁、李氏大宗祠、保生大帝廟(小林宏至)
 1 はじめに
 2 客家社会と調査地における複数の聖地
 3 エスニックグループの聖地とクランの聖地
 4 記録としての祖先と記憶としての祖先
 5 調査地における〈聖地〉保生大帝廟
 6 D村の廟を中心とする保生大帝の「信仰圏」と信仰体験
 7 保生大帝を「信じる」ことと「知る」こと
 8 保生大帝の神秘性と不確かさ
 9 おわりに

第3章 聖地と物語:マハーヌバーヴ教団の事例から(井田克征)
 1 はじめに
 2 インド的文脈における聖地という概念
 3 マハーヌバーヴ教団とは
 4 リッダプルにおける聖地の再構築
 5 なぜ聖地が求められるか
 6 おわりに

II 観光化と再整備
第4章 北ロシアにおける聖地と文化遺産:社会主義の経験と景観表象の変容(高橋沙奈美)
 1 はじめに
 2 「ロシアの北」
 3 「驚嘆すべきナロードの芸術」――キジにおける木造建築と民俗文化の博物館
 4 語られぬ過去と懐古する語り――ヴァラーム島博物館・自然公園
 5 結びに代えて――聖地はいつも満員御礼(свято место пусто не бывает)

第5章 近代中国の指導者ゆかりの聖地構築(韓敏)
 1 はじめに
 2 中国社会の聖地とその意味
 3 中華民国建国の父である孫文の生誕の地とその聖地化
 4 毛沢東の生誕地である韶山の聖地構築
 5 聖地作りにおける地域の関わり方
 6 結び

第6章 グローバル化を生きるインド「仏教聖地」(前島訓子)
 1 はじめに
 2 インドにおける「仏教聖地」
 3 遺跡及びその周辺の「仏教化」
 4 ブッダガヤにおける「観光地化」
 5 遺跡およびその周囲空間の変貌
 6 ブッダガヤにおける「仏教聖地」の固有性
 7 おわりに

III 再聖地化の諸相
第7章 新仏教聖地建設の夢:カルムィク人の仏教復興と民族文化復興のあいだ(井上岳彦)
 1 はじめに
 2 ロシアの仏教信仰の歴史
 3 カルムィク人仏教教団の「仏教復興」
 4 仏教聖地と民族文化のあいだ
 5 おわりに

第8章 聖地言説と信仰実践:中国梅州市の呂帝廟をめぐる「聖地」の複雑性(河合洋尚)
 1 はじめに
 2 新呂帝廟の建設と活動
 3 旧呂帝廟をめぐる記憶と信仰
 4 おわりに――誰にとっての「聖地」なのか?

第9章 洪水を超えて:南インド、タミル農村における廃墟の聖地化(杉本良男)
 1 はじめに
 2 カーヴェーリ・デルタ―地方都市の聖地
 3 生きている洪水神話――クンバコーナムのマハーマハン
 4 洪水の先へ――ティルップランビヤム村
 結論 洪水を超えて――外部者の介在

IV イデオロギーの介入
第10章 ロシアの「メッカ」の創造:ロシア連邦ボルガル遺跡の開発とイスラーム(櫻間瑛)
 1 はじめに
 2 ボルガルの盛衰と遺跡化
 3 ボルガルの再生と世界遺産化
 4 ロシア/タタールの「メッカ」としてのボルガル
 5 「あるべきイスラーム」を求めて
 6 おわりに

第11章 「中華聖地」と「我々の聖地」に見る現代中国の政治、宗教、親族:炎帝黄帝陵から祖先墓まで(川口幸大)
 1 はじめに
 2 「中華聖地」としての炎帝黄帝陵
 3 我々の聖地――直近の祖先の墓と祖先祭祀
 4 一族の聖地――宗族の祖先墓と祭祀
 5 一族の祖先の聖地――上位宗族の墓と祖先祭祀
 6 宗族の聖地――南雄珠璣巷と宗親会(クラン)レベルの祠堂
 7 私の祖先から民族の始祖まで
 8 おわりに

第12章 インド・ヒンドゥー聖地の複数化する宗教資源とその正当性(松尾瑞穂)
 1 はじめに
 2 聖地の宗教資源
 3 聖地をめぐる競合――バラモン集団と在地社会
 4 儀礼の正当性をめぐる競合――イデオロギーの対立
 5 おわりに
あとがき(杉本良男)
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