信仰と越境のウイグル 「進歩」の共和国から復興のイスラム共同体へ
上製
中屋昌子
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出版社:文理閣 |
出版年:2023年10月 |
コード: 176p ISBN/ISSN 9784892599286 |
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中国の宗教統制のゆえに亡命を余儀なくされた新疆のウイグル。彼らは何故、いかにしてトルコへ逃れたのか。現地でのインタビューを交え、トルコのイスラム共同体で暮らすウイグルの実態を明かす。
目次:
まえがき
序 章 はじめに 1.問題の所在 (1)新疆ウイグル自治区、およびウイグルの民族名称について (2)ウイグルの亡命の歴史的経緯 (3)信仰と越境 2.ウイグルのイスラム復興、および宗教政策に関する先行研究 3.イスラム復興によるディアスポラ (1)ディアスポラとしてのウイグル (2)イスラム復興ディアスポラとしてのウイグル 4.イスラムと国家 5.調査の概要 6.本書の構成
第1章 新疆における宗教統制の成立過程 はじめに 1.「階級」とイスラム(1949年から1957年) 2.社会的機能の解体とイスラム(1958年から1965年) 3.イデオロギー闘争の激化とイスラム(1966年から1978年)
第2章 新疆におけるイスラム復興と宗教統制 はじめに 1.「五行」にみられる信仰の自由と制限 (1)「信仰告白」(kelime shahadet) (2)「礼拝」(namaz) (3)「喜捨」(zakat) (4)「断食」(roza) (5)「巡礼」(hej) 2.中国共産党の宗教理論─新疆における宗教統制の背景 (1)宗教統制の法体系と「時間」・「空間」からの統制 (2)宗教統制の宗教理論 (3)「宗教の五性」論の背景 (4)自由と統制の交錯 3.新疆における宗教統制の実態 (1)「政治屋イマーム」と愛国精神 1)「政治屋イマーム」 2)「愛国は信仰の一部である」(要旨) 3)説教の政治化とムスリムの反応 4)イマームの政治動員 5)説教大会 6)イマームの登録制度 (2)新疆における脱宗教化─女性管理 1)ブウィ管理の開始 2)ニカーブ着用の規制 (3)新疆における脱宗教化─未成年者管理
第3章 サラフィーのウイグル はじめに 1.なぜサラフィーになり、ディアスポラになったのか 2.7・5ウルムチ事件とは何だったのか 3.ウイグルに同情を寄せるトルコ 4.信仰に命をかけた亡命 (1)二度と戻れない故郷、新疆からの離散 (2)中国との決別、そしてムスリムとしての再出発 (3)先の見えない道のり (4)あっけない国境越えマレーシアへ (5)ムスリムの国で受けた屈辱と一筋の希望 (6)安住の地トルコへ
第4章 民族主義者はいかにイスラムの覚醒を経験したのか はじめに 1.敬虔な父を責める 2.共産党員になる 3.民族主義者になる 4.クルグズスタンでの日々 5.イスラムの覚醒 6.マレーシアでのウイグル支援
第5章 スーフィーはなぜトルコに来たのか はじめに 1.社会主義政権下での信仰生活 (1)ヤルカンドから北京へ─マドラサでの学び (2)信仰を秘して生きる 2.中国からトルコへ (1)「文革による汚れ」の浄化、改革開放による覚醒 (2)期待と失望のサウディアラビア (3)ドイツで発見したイスラム共同体 (4)治安の悪さに怯える日々 3.トルコでディアスポラとして生きる
第6章 トルコで見出したイスラム共同体 はじめに 1.協会の設立のための手続きと設立目的 2.協会の主な活動 (1)ウイグルのための身分保証 (2)医療支援の請願 (3)教育支援の請願 3.協会を支える人々 (1)協会を支えるウイグル (2)協会を支えるトルコの諸機関とトルコ人
終 章
参考文献 あとがき
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