民衆画の世界 欧州と東アジアを比較する
原聖 編著
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出版社:三元社 |
出版年:2023年03月 |
コード: 258p ISBN/ISSN 9784883035687 |
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新しい文化史としての比較史研究の試み。 市井の人々のあいだで、信仰の対象として、また娯楽として用いられてきた「民衆画」。洋の東西を問わず、今もかたちを変えながら人々の暮らしの中に息づくそれら―日本の絵馬や大津絵、中国の年画、フランスのエピナル版画など―の関係性を俯瞰する。
目次: まえがき/原聖
第1章 日本の民衆画の諸相――民衆が手にして用いた素朴な絵画/久野俊彦 はじめに 1 柳宗悦の民藝運動における「民画」 2 柳が収集した「民画」の概念 3 藤沢衛彦の「民俗版画」 4 出版物・展覧会の「日本の民画」 5 日本の素朴絵と民画 6 「日本の民衆画」の特質と用途・機能 7 民具としての民衆画 8 量産された日本の民衆画 おわりに
第2章 奥多野地方における初絵の民俗/鈴木英恵 はじめに 1 生活文化となった初絵 2 初絵の作り手とその変化 3 初絵からみた絵の民俗 おわりに
第3章 描かれた願いを選ぶ――おいらせ町氣比神社の絵馬市を事例に/三津山智香 はじめに 1 絵馬市の背景と変遷 2 絵馬の画風・構図の変遷 3 絵馬を選択し、祀り、返す おわりに
第4章 民衆画としての地口行灯/加藤紫識 はじめに 1 近世江戸市中の地口行灯 2 現代の地口行灯 3 地口行灯の作り手 おわりに
第5章 中国民間版画「竈神図」の地域差について/三山陵 はじめに 1 竈神信仰と祀竈について 2 竈神図の地域差について 3 暦が付いた民間版画「春牛図」 おわりに
第6章 天理参考館の中国民間版画資料について/中尾徳仁 はじめに 1 天理参考館の紹介 2 当館所蔵の中国民間版画について 3 蒐集の経緯 4 民間版画の調査と整理 5 古い紮糊の発見と版木の新刷 6 天理と東京で開催した企画展 おわりに
第7章 リトグラフ民衆画にみる民衆性の定義に関する試論――ジョルジュ・ビゴーのエピナル版画における日本イメージを例に/上田あゆみ はじめに 1 エピナル版画にみる民衆木版画の民衆性 2 植民地省画家ジョルジュ・ビゴーとエピナル版画 3 リトグラフ時代のエピナル版画にみる「民衆性」の拡張 おわりに
第8章 民衆画を東西で比較する――フランスのエピナル版画と日本の大津絵、中国・ベトナム・韓国の年画を題材に/原聖 はじめに 1 ヨーロッパの民衆画 2 日本の民衆画 3 中国の民衆画 4 ベトナム、韓国の民画 おわりに
あとがき/原聖
資料「民衆画の世界」展 小冊子――2022年2月17日(木)~23日(水)/日仏会館
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