満洲の民話と伝説 黒龍江省三家子村の満洲語とその特徴
上製
包聯群
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出版社:三元社 |
出版年:2023年03月 |
コード: 392p ISBN/ISSN 9784883035663 |
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本書では、話者の語りをそのままに、国際音声字母(IPA)と満洲文字で示すとともに、単語ごとの品詞・接辞などの文法範疇と日本語対訳とを併記する。日本語/中国語訳をつけた画期的著作。しばし、満洲人話者の語りに耳を傾けたい。
目次: 口絵 グロス略語一覧 xi 凡例 xii 1 「民話・伝説」及び文例の行数などの説明 xii 2 本書に用いる各記号の説明 xiii 3 音声表記についての説明 xiv 4 満洲文字の表記 xv 5 本書で用いる満洲文字 xv はじめに xvi
第1部 物語・伝説 1 第1話 犬の事件を起こし、夫を説得 2 第2話 天河に会える夫妻 26 第3話 満洲人はなぜ犬のお肉を食べないのか 43 第4話 満洲人が家を建てる際に西窓を作る理由 64 第5話 満洲人が祭祀を執り行う際の習慣(1) 「なぜ夕日の後にお肉を食べるのか」 66 第5話 満洲人が祭祀を執り行う際の習慣(2) (i)「お肉を夕日の後に食べる」 69 第5話 満洲人が祭祀を執り行う際の習慣(2) (ii)「家系図を書く」 76 第6話 カラスは木の上に巣をつくる 79 第7話 他人から僅かの恩を受けても永遠に忘れずに恩を返すべきだ 83 第8話 ハン王の物語 93 第9話 ヌルハチハン王 144 第10話 満洲人の祭祀 150 第11話 私たち祖先の由来(三仙女) 153 第12話 満洲人の春節 158 第13話 魚をとる 160 第14話 狩猟をする 163 第15話 魚をとる物語 167 第16話 トウモロコシの種 170 第17話 私の結婚 174 第18話 葬式 182 第19話 野草と果物 186 第20話 野菜と魚 189 第21話 農作物 192 第22話 三家子村の満洲人 201 第23話 私たち満洲人の祖先‥長白山から三家子に来た理由 205 第24話 フォ満洲とイチ満洲の伝説 209 第25話 『水滸伝』の伝説 216
第2部 自伝・歴史等 291 第26話 牛番の歴史 232 第27話 私の両親 237 第28話 三家子村の満洲語について 240 第29話 私の家族 249 第30話 祖父と狩り 257 第31話 私の父はシャーマン 264 第32話 三家子村の遺跡 270 第33話 私の経歴(計金録氏の提案による会話) 273 第34話 三家子村の満洲語学習 300
第3部 歌謡 303 第35話 揺りかごの曲 304 第36話 お正月の十五日 306 第37話 神の歌 308 第38話 十五の月 アオバオの出会い(1) 318 第38話 十五の月 アオバオの出会い(2) 320 第39話 白霊鳥(ラーク1)322 第39話 白霊鳥(ラーク2) 324
第4部 三家子満洲語の特徴 327 1 はじめに 328 1―1 三家子村の満洲語口語に関する研究 328 1―2 黒龍江省における他の地域の満洲語口語に関する研究 330 2 音韻的特徴 330 2―1 発話における話者自身の音韻的な差異 330 2―2 発話における話者同士間の音韻的な差異 332 2―3 満洲語口語における二重母音 [ɑi]と[ʊi]及び非円唇前舌半広母音[ɛ] 334 2―4 音節の脱落 335 3 形態的特徴 336 3―1 接尾辞「-niŋ~-niŋə」 336 3―2 方向を示す接辞[-dʑi](クル)と [-nɑ](イク) 338 3―3 接辞の使用における話者間の相違点 343 4 統語的特徴 344 4―1 「動詞(V)+助動詞(AUX)」構造の変化 344 4―2 文法要素の借用 345 4―3 動詞 348 4―3―1 判断動詞の借用 348 4―3―2 バイリンガル動詞 350 4―4 コード切り替え 352 4―5 重複使用 355 5 中国語の助詞・助動詞などの借用 356 5―1 助詞「的de」の借用 356 5―2 助動詞「得děi(dəi)」の借用 357 5―3 量詞(類別詞)の借用 358 5―4 接続詞の借用 360 6 語彙的特徴 361 6―1 名詞の借用 361 6―2 指示詞の借用 362 6―3 形容詞の借用 362 6―4 副詞の借用 364 6―5 方言語彙の借用 365 7 物語・伝説などの「語り」からみる文化習慣や自然環境等 3696 7―1 文化習慣による隠喩表現 366 7―2 自然環境や日常生活等 367 8 おわりに 367 注 369
附録 371
1 三家子満洲村の概要 372 2 満洲語話者の紹介 372 3 満洲語の継承 374 4 話者の中国語による「語り」に見られる音韻的特徴 375 注 376
参考文献 377
あとがき 379
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