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詳細情報
現代中国の社会ガバナンス 政治統合の社会的基盤をめぐって /北東アジア学創成シリーズ第5巻 上製
江口伸吾
出版社:国際書院
出版年:2021年03月
コード:   320p   ISBN/ISSN 9784877913090
 
価格 4,620円
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国内社会のグローバル化により、流動化、多元化する政治社会の統合をはかる社会ガバナンスの特徴と問題性を明らかにし、党・国家主導の中国型の国民国家建設、それと表裏一体をなす権威主義体制の行方を考察する。

目次:
序章 現代中国の社会ガバナンスと政治統合
 1 問題の位相
 2 現代中国の社会ガバナンスと政治統合をめぐる諸考察
 (1)社会ガバナンス:グローバリゼーションと新たな政治統合の模索
 (2)政治統合の分析枠組み
 (3)現代中国の政治統合の独自性と普遍性:北東アジア学創成の試みの文脈において
 3 本書の構成

第1部 グローバリゼーションの制度化
 第1章 社会主義市場経済体制における所有権改革と基層社会の変容:物権法と転形期の政治社会
 はじめに
 1 物権法の制定とその意義:市場経済化の過程における「法治」建設
 2 所有権をめぐる基層社会の諸動向
 (1)基層社会の近代化
 (2)基層社会における所有権問題の諸相
 1)都市における住宅の所有権問題:業主委員会をめぐって
 2)農村地域における土地所有権問題:土地収用をめぐって
 おわりに

第2部 都市ガバナンス
 第2章 基層社会の再編と党の役割:都市の社区建設と政治・社会統合の試み
 はじめに
 1 市場経済化の過程における基層社会の再編と党の役割:政治文化論の視点から
 2 社区建設の動向と党の役割:山東省青島市の事例から
 (1)社区建設の政策とその展開:中央-地方関係の視点から
 (2)青島市における党のリーダーシップと社区建設
 おわりに
 第3章 都市の社区建設と社会管理:山東省の事例を中心に
 はじめに
 1 都市の社区建設と社会管理の展開
 2 山東省における社区建設と社会管理:事例調査を中心に
 (1)調査地域の概観
 (2)事例調査
 1)山東省青島市X社区
 2)山東省煙台市Y社区
 おわりに
 第4章 都市における流動人口問題と社会ガバナンスのとりくみ:北京市の事例を中心に
 はじめに
 1 流動人口問題とその政策課題:農民工の市民化に向けて
 2 社会ガバナンスのとりくみと流動人口問題:北京市を事例にして
 (1)北京市における社会ガバナンスのとりくみ
 (2)社区における流動人口問題
 おわりに

第3部 農村ガバナンス
 第5章 広西チワン族自治区における村民自治の制度化:周縁地域における国民国家の再編
 はじめに
 1 広西チワン族自治区の概況:調査村における問題の位相
 2 広西チワン族自治区における村民自治の諸相
 (1)統治構造の溶解と村民自治の実践
 (2)「村規民約」と村民自治
 (3)村民自治の制度的発展:「村民自治章程」を中心に
 (4)党と村民委員会:「両委聯席会議制度」とその政治的含意
 おわりに:国民国家の再編過程における村民自治の諸相
 第6章 農村地域におけるアクターと統治の再編:「村官」政策の動向をめぐって
 はじめに
 1 農村地域のアクターの多元化と農村統治の問題性:非政治的・半政治的なエリートと大衆の流動化
 2 「村官」政策の実施と統治構造の再編の試み:江蘇省を事例にして
 (1)「村官」政策の試み
 (2)江蘇省における農村政策の展開:「村官」政策の動向をめぐって
 (3)「村官」政策の統治構造への影響とその課題
 おわりに:アクターからみた農村地域の統治構造

第4部 中国型「国民」統合の試みと対外政策へのインプリケーション
 第7章 現代中国の国家建設と「公民社会」のガバナンス:市民社会・ボトムアップ型国家コーポラティズム・人民社会をめぐって
 はじめに
 1 近代化のプロセスと国家建設:伝統との連続性と断絶性
 (1)官僚制支配と国家・社会関係の諸相
 (2)中国共産党の「領導」の権力観:政治文化論の視点から
 2 現代中国の政治社会の変容と「公民社会」という課題の顕在化:市民社会、ボトムアップ型国家コーポラティズム、人民社会をめぐって
 (1)都市の社区建設の諸動向
 1)「維権」と社区建設の変化:「所有権」意識の浸透と市民社会の萌芽
 2)「社区協調理事会」とボトムアップ型国家コーポラティズム
 (2)党・国家主導の統治改革と「人民社会」:大衆路線を例にして
 おわりに:「新常態」における「公民社会」の行方
 第8章 「協商民主」の展開と国家ガバナンスの再構築:基層社会の「民主懇談」、「郷賢参事会」を事例にして
 はじめに
 1 「協商民主」をめぐる諸考察
 (1)「協商民主」の概念と機能
 (2)「協商民主」の普遍性と独自性
 (3)「国家ガバナンス体系とガバナンス能力の現代化」と手段としての「協商民主」
 (4)非制度的な領域の存在と社会関係資本(social capital):政治文化論の問題の系譜
 2 基層社会における「協商民主」の多様な実践:浙江省の事例を中心にして
 (1)「民主懇談」(浙江省温嶺市):市民参加の「民主決策」と協商型権威主義体制の再構築
 (2)「郷賢参事会」(浙江省湖州市徳清県):「農村エリート(郷村精英)」のリクルートと三位一体のガバナンスの試み
 おわりに
 第9章 習近平政権における国内政治の諸動向と対外政策へのインプリケーション:「人民」統合の過程を中心にして
 はじめに
 1 中国外交と国内政治の関連性をめぐる諸論議:対外的な積極化を契機として
 (1)中国外交の積極化と国内政治の諸要因
 (2)習近平政権の対外政策と国内政治の動向
 2 習近平政権における大衆路線と国内政治の諸動向:党・国家主導の「人民」統合の過程を中心にして
 (1)習近平政権における大衆路線の政治過程
 (2)大衆路線と党・国家による政治的、社会的ガバナンスの再編の諸特徴
 3 対外政策へのインプリケーション:日中関係を参照して
 おわりに

終章 現代中国における社会ガバナンスと中国型の国民国家建設の行方
 1 社会ガバナンスへの転換の試みと基層社会の政治統合
 2 中国型の国民国家建設の試みと権威主義体制の構築への示唆

あとがき
参考文献
初出一覧
索引
著者紹介
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