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漢字とは何か 日本とモンゴルから見る 上製
岡田英弘
出版社:藤原書店
出版年:2021年07月
コード:   394p   ISBN/ISSN 9784865783193
 
価格 3,520円
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「漢字」の本質をめぐる、かつてない鋭い洞察。
「世界史は13世紀モンゴルから始まった」と提唱した歴史家、岡田英弘が見抜いた、「漢字」の用法の特殊な事情とは!?「儒教」とは本当は何だったか!?
漢字から平仮名・片仮名を発明した日本、そしてモンゴルから俯瞰し、漢字のみを用いてきた漢語世界が抱える困難を鋭く見抜いた、著者の偉業。

秦の始皇帝による文字の統一は、「口頭で話される言語」の統一ではなく、「漢字の書体」とその漢字に対する読み音を一つに決めたことだった。その結果、読み音は、漢字の意味を表す言葉ではなく、その字の名前というだけのものになった。このあと二千年以上、シナ文明では、文字と言葉は乖離したままだったのである。
長い間、シナには共通の話し言葉はなかった。読み音が地方によってばらばらである漢字を使いこなすためには、一つずつの漢字が持つ意味がわからなければならないが、それを説明する文字はない。だから、漢字を習得するためには、古典の文章をまるごと暗記し、文脈を思い出しながら使うしかない。
儒教の経典である「四書五経」が、国定教科書になったために、科挙を受験するようなひとにぎりの知識人は、これを丸暗記し、その語彙を使って文章を綴った。そのために漢字を使う人びとが儒教徒に見えたのであって、儒教が宗教として信仰されたわけではない。
(宮脇淳子「序章」より)


目次:

序 章 岡田英弘の漢字論(宮脇淳子)

第1章 シナにおける漢字の歴史
 漢字の正体──マクルーハンの提起を受けて
 漢字の宿命
 漢字が生んだ漢人の精神世界
 漢字が苦手な中国人
 文字の国の悲哀──漢字は中国語ではない
 漢字文明についてのエッセイ集

第2章 日本の影響を受けた現代中国語と中国人
 漢文から中国語へ
 魯迅の悲劇
 周令飛著『北京よ、さらば』を読む
 日本を愛した中国人──陶晶孫の生涯と郭沫若

第3章 文字と言葉と精神世界の関係
 書き言葉と話し言葉の関係
 日本語は人工的につくられた
 漢字文明圏における言語事情

終 章 モンゴルの視点から見た漢字(樋口康一)

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