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詳細情報
清代小説『鏡花縁』を読む 十九世紀の音韻学者が紡いだ諧謔と遊戯の物語 /楡文叢書2 上製
加部勇一郎
出版社:北海道大学出版会
出版年:2019年03月
コード:   346p   ISBN/ISSN 9784832968493
 
価格 9,350円
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中国清代の長編小説『鏡花縁』を、物語内部に由来する「圏」「縁」「半」といったキーワードを用いて分析、解読する。書き手の意図や趣向に沿う形で読み直すことで、作者の李汝珍や清代文人が当時眺め考えていた世界を現代に描き出す。中国古典小説の豊穣な世界を伝える一冊。

目次:
はじめに
第一部 『鏡花縁』とは何か
第1章 『鏡花縁』とその周辺――あらすじ・作者・過去の評価
 あらすじについて
 『鏡花縁』の書き手について
 李汝珍の生年と没年について
 李汝珍と許兄弟について
 『七嬉』について
 主要な版本・翻訳・研究書について
 『鏡花縁』は、どのように読まれてきたか
第2章 〈圏〉について――わかるものとわからないもの
 睡魔を払い、笑わせる書――「才学小説」『鏡花縁』
 笑うことと、笑われること―― 黒歯国(こくしこく)と岐舌国(きぜつこく)の場面から
 書き手の〈圏〉――李汝珍の周囲の記事から
 さまざまな〈圏〉
 〈圏〉を書くこと――『七嬉』第一篇「画圏児」から
 すべては「あとがき」から始まる

第二部 『鏡花縁』が描いたこと
第3章 〈縁〉について――有縁と無縁のはざまで
 中国文学と「縁」
 『鏡花縁』における〈縁〉字の使用
 有縁のものと無縁のもの
 白猿の役割について
 キャラクターとしての白猿
 不思議な文書と白いサル
 有縁についての、書き手のまなざし
 鏡花の縁とは?
第4章 〈半〉について――世界を切り分ける楽しみ
 半分の物語
 半分の半分
 〈半〉とはなにか、と問うこと
 文字を分けること
 岐舌国の慣例
 〈半〉と〈嬾〉
 花カゴの食べ物
第5章 〈女〉について――小さいこともいいことだ
 婦女の問題を討論する書
 女子の才の興隆について
 武則天と才女試験
 才を上回るもの
 「満腹」な多九公
 小さいこと・半分であること・周縁的であること
 璇璣図と『鏡花縁』

第三部 『鏡花縁』のおもしろさを探る
第6章 縛りたい男――林之洋の纏足を端緒として
 男の纏足を描く『鏡花縁』
 縛られ、繫いでゆく女
 『鏡花縁』と纏足
 林之洋のクライシス
 終わらない『鏡花縁』と、その続き
 清末の『鏡花縁』物語
 解(ほど)く女にためらう男
 女装する男たち
 「祝祭」としての女の活躍
第7章 清代文人の遊戯世界――謎々・数理・音韻
 〈嬉〉――清代文人の遊びごと
 灯謎(とうべい)について
 『紅楼夢』と『鏡花縁』の謎々
 数理の楽しみ
 灯籠の数を数えること
 音韻学者の小説『鏡花縁』
 『李氏音鑑』について
 空谷伝声(撃鼓射字)について
 遊戯と児童教育
結びにかえて
付録1 『鏡花縁』あらすじ
付録2 『七嬉』あらすじ
参考文献
事項索引
人名・書名索引
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