狩野君山の阿藤伯海あて尺牘集
上製
狩野直禎 監修・注釈/杉村邦彦,寺尾敏江 編
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出版社:法蔵館 |
出版年:2019年02月 |
コード: 384p ISBN/ISSN 9784831877215 |
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中国学を牽引した狩野君山(直喜)が漢詩人の阿藤伯海にあてた175通の未公開書簡を、君山の嫡孫狩野直禎氏の注を付して翻刻紹介。文化人交流の一端をうかがう貴重な資料。 書簡の年代は、大正14年(1925)~昭和22年(1947)にわたるおよそ23年間。すなわち君山の京都帝国大学退官前の57歳から逝去する80歳までの様子を伝える。(年齢は数え年。) 注釈者は狩野君山の嫡孫にして、阿藤伯海より素読を受けた、狩野直禎氏(2017年2月逝去)。 「狩野君山遺墨図版」には、蒐集された78点の君山の墨蹟作品の図版を収録。 また附録として、狩野君山研究の貴重資料である『東光』第五巻「狩野直喜先生永逝記念」号を影印掲載。
■狩野君山(直喜。1868~1947) 京都帝国大学教授として、内藤湖南・桑原隲蔵らとともに京都を中心に中国に関する学問、いわゆる中国学を牽引した。とくに中国哲学・中国文学を講じ、門下からは小島祐馬・吉川幸次郎等のその後の学界をリードしたすぐれた学者が輩出した。
■阿藤伯海(1894~1963) 東京帝国大学にて岩元禎に西洋哲学を学び、上田敏に私淑。京都帝国大学大学院に入り狩野君山に中国文学を学んだ。駒澤大学や第一高等学校で漢文を教え、また多くの漢詩を残した。高潔かつ時流に超然とした人柄から、多くの一高生の敬慕の的となったという。漢詩壇の第一人者・土屋竹雨は「現代日本の代表的漢詩人」と評し、また一高で伯海に学んだ清岡卓行(芥川賞作家)は伯海を主人公に『詩禮傳家』を著わした。
※「阿藤伯海略伝」「阿藤伯海年譜」は、岡山大学名誉教授・廣常人世氏より特別に御寄稿いただいた。
目次: 序(杉村邦彦)
狩野君山略伝(杉村邦彦) 狩野君山年譜(狩野直禎) 阿藤伯海略伝(廣常人世) 阿藤伯海年譜(廣常人世) 祖父狩野君山と阿藤伯海先生(狩野直禎) 狩野君山が阿藤伯海に与えた尺牘百七十五通との邂逅(杉村邦彦) 狩野君山の人と書(杉村邦彦) 一 はじめに 二 君山の人 三 君山の書 四 おわりに
狩野君山遺墨図版 図版釈文 狩野君山の阿藤伯海あて尺牘集 翻刻・注釈(杉村邦彦,寺尾敏江 翻刻/狩野直禎 注釈) 附録 『東光』第五号「狩野直喜先生永逝記念」(弘文堂、昭和二十三年)影印 あとがきに代えて(狩野直敏)
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