「満洲国」における抵抗と弾圧 関東憲兵隊と「合作社事件」
／小樽商科大学研究叢書
上製
荻野富士夫，兒嶋俊郎，江田憲治，松村高夫
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| 出版社：小樽商科大学出版会／日本経済評論社発売 |
| 出版年：2017年03月 |
| コード： 376p ISBN/ISSN 9784818824584 |
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満洲国の成立と統治のため猛威をふるった関東憲兵隊。それが弾圧した反満抗日運動・在満日系共産主義運動、特に合作社事件の実態を新史料で解明。研究史の更新を迫る一冊。
目次：
まえがき
序章 「満洲国」の治安・司法体制――「抵抗と弾圧」の背景（荻野富士夫）
はじめに
第一節 「電拳団事件」――外務省警察による治安維持法運用
第二節 関東州・満鉄付属地における治安維持法運用
第三節 暫行懲治叛徒法・暫行懲治盗匪法から「満洲国」治安維持法へ
第四節 「満洲国」の司法体制
第一章 日本人共産主義者の闘い――日本共産党満洲地方事務局を中心に（兒嶋俊郎）
はじめに
第一節 ケルン協議会の結成と検挙
第二節 満洲労働組合協議会と日本共産党満洲地方事務局の設立へ
第三節 満洲労働組合協議会の成立と組合活動の展開
第四節 日本共産党満洲地方事務局の成立とその活動
第五節 日中共産党の活動とその破綻
第六節 日本共産党地方事務局の終焉
第七節 ケルン協議会・地方事務局の活動をどのように見るべきか
第二章 関東憲兵隊史――反満抗日運動の弾圧（荻野富士夫）
はじめに
第一節 創設と整備――「満洲事変」以前
第二節 軍事的討伐の補完――「満洲事変」期の憲兵活動
第三節 思想的討伐の主導――「満洲国」治安体制の要へ
第四節 「対ソ」防諜態勢と「思想警察」の遂行――ノモンハン事件・関特演期の憲兵活動
第五節 「熱河省粛正工作」と「民心の動向」警戒――アジア太平洋戦争期の憲兵活動
第六節 関東憲兵隊の終焉――一九四五年八月
おわりに
第三章 合作社運動の軌跡――「合作社事件」の背景として（江田憲治）
はじめに――満洲における合作社運動
第一節 調査と政府の「公認」――一九三七年二月～一九三八年
第二節 綏化県農村協同組合（農事合作社）の信用事業・組織化と「論争」――一九三八年五月～一九三九年二月
第三節 綏化県農事合作社による交易市場・農業倉庫の経営――一九三八年一一月～一九三九年五月
第四節 浜江省の合作社運動の状況――一九三九年三月～一九四〇年三月
第五節 「合作社事件」逮捕者たちの証言――一九四二年
おわりに
第四章 「合作社事件」から「満鉄調査部事件」へ――「在満日系共産主義運動」弾圧における「中核体」をめぐって（荻野富士夫）
はじめに
第一節 「合作社事件」
第二節 「満鉄調査部事件」
おわりに
第五章 関東憲兵隊による反満抗日抵抗者の「七三一部隊送り」＝「特移扱」（松村高夫）
はじめに――関東憲兵隊の「特移扱」に関する基礎史料
第一節 関東憲兵隊（送出側）の「特移扱」
第二節 七三一部隊（受入側）と特設監獄
第三節 「特移扱」――送出から受け入れまでの過程
第四節 「特移扱」――振り分けの割合とその基準
第五節 特設憲兵隊八六部隊の設立
第六節 特務機関や保安局からの七三一部隊送り
おわりに――細菌戦への憲兵隊の関与
あとがき
索引
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