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満鉄経営史 株式会社としての覚醒
上製
平山勉
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出版社:名古屋大学出版会 |
出版年:2019年03月 |
コード: 506p ISBN/ISSN 9784815809454 |
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満州経営の全方位的担い手とみなされた巨大植民地企業が、国策会社化の挫折と満州国成立後の解体的再編をへて、鉄道を主軸とした市場志向の企業として覚醒する姿を、株式市場への対応からとらえ、終戦まで異例の高収益企業であり続けたメカニズムを解明、日本帝国主義の先兵とする満鉄理解を大きく書き換える。
目次: 凡例 序章 満鉄の歴史的位置づけを問いなおす 1 侵略と支配の歴史研究から 2 地域史の中の中国東北 3 満鉄史研究 4 本書の課題と分析視角
第Ⅰ部「国策会社」としての挫折 第1章 満鉄経営を担った人々——課長級以上社員の分析 はじめに 1 満鉄の組織と人事異動 2 満鉄社員会の制度と本部役員人事 3 社員会機関誌『協和』の特性 おわりに 第2章 社員の経営参画——課長級以上の人事異動と社員会の活動 はじめに 1 満鉄社員会の設立 2 1930年職制改正と満州事変 3 満鉄改組問題と東京支社 4 社員会の体制化 5 満州重工業の設立 おわりに 第3章「国策会社」の統計調査——慣習的方法による達成と限界 はじめに 1 後藤新平という端緒——調査活動の始まり 2 調査活動の拡大 3 統制政策立案への挑戦 4 調査基盤の脆弱性 5 調査活動の専業化 6 調査方法の改善と失敗 7 国策調査との不協和——満鉄調査の硬直性 おわりに
第Ⅱ部 株式市場の中の満鉄 第4章 満鉄の資金調達と民間株主——1933年増資とその制度的前提 はじめに 1 満鉄と株主の良好な関係 2 1933年増資と第二新株の発行 おわりに 第5章 満鉄改組と株式市場——変動する民間株主と満鉄の対応 はじめに 1 第二新株発行後の民間株主の動態 2 満鉄株の放出と引受の要因 3 株主の声と経営の合理化 おわりに 第6章 株式市場の拡大と零細株主の参入——満鉄株をめぐる訴訟の分析 はじめに 1 事件と訴訟の経過 2 法廷の外の原告と被告 3 株式市場の拡大の「実態」 おわりに 第7章 経済統制下の満鉄経営——1940年増資と株式市場からの反応 はじめに 1 統制の展開と満鉄の増資 2 株主と東京支社の認識 3 満鉄の相対的位置の変化 おわりに
終章「調査部史観」を超えて 1 各章の概要 2 本書の成果 巻末付表 文献一覧 あとがき 図表一覧 索引
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