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台湾文学の発掘と探究
上製
下村作次郎
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出版社:田畑書店 |
出版年:2019年08月 |
コード: 466p ISBN/ISSN 9784803803631 |
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本書は佐藤春夫と高一生を除いて、主に台湾人文学者の台湾文学について論じたものである。一九二〇年代に生れた近代の台湾文学は、白話文、台湾話文、日本語、そして母語などの言語と格闘し、時代に翻弄され、体制に利用され、時に抑圧され、さらに政府に否定され、そして禁圧されながら生きてきた文学である。その過程で、多くの記録と、そして記憶が失われてきた。本書をまとめていると、これまでお会いした台湾人日本語作家の顔が眼に浮かんでくるが、そうした作家たちの声が本書に少しでも反映されていることがささやかな願いでもある。(「はじめに」より)
目次: はじめに Ⅰ 台湾における頼和と魯迅、そして高一生 第一章 日本人の印象の中の台湾人作家・頼和 第二章 虚構・翻訳そして民族 第三章 文学から台湾の近代化を見る 第四章 戦後初期台湾文壇と魯迅 第五章 戦前日本における魯迅の翻訳と戦後初期台湾
Ⅱ 台湾人「内地」留学生たちの文学――『フォルモサ』 第一章 台湾芸術研究会の結成――『フォルモサ』 第二章 台湾芸術研究会の解体 第三章 台湾人詩人呉坤煌の東京時代(一九二九年―一九三八年)――朝鮮人演劇活動家金斗鎔や日本人劇作家秋田雨雀との交流をめぐって 第四章 現代舞踊と台湾文学――呉坤煌と崔承喜の交流を通して 第五章 フォルモサは僕らの夢だった――台湾人作家の筆者あて書信から垣間見る日本語文学観とその苦悩
Ⅲ 日本語文学――純文学と「大衆文学」 第一章 戦前期台湾文学の風景の変遷――試論龍瑛宗の「パパイヤのある街」 第二章 龍瑛宗「宵月」について――『文芸首都』同人、金史良の手紙から 第三章 龍瑛宗先生の文学風景――絶望と希望 第四章 台湾大衆文学の成立をめぐって 第五章 「外地」における「大衆文学」の可能性――台湾文学の視点から 第六章 佐藤春夫の台湾――日月潭と霧社で出会ったサオ族とセデック族のいま 初出一覧 あとがき 人名索引
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