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ヒップホップ・モンゴリア 韻がつむぐ人類学
島村一平
出版社:青土社
出版年:2021年02月
コード:   426p   ISBN/ISSN 9784791773510
 
価格 2,860円
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「ヒップホップ文化のグローバルな独自進化、これはその東アジアにおける、最良の一例だろう……なのに自分は、何も知らなかった!」ライムスター宇多丸(ラッパー/ラジオパーソナリティ)
青空と草原の遊牧民の国――それは理想化されたモンゴル像に過ぎない。都市化と開発が進み、そしてヒップホップ、ラップが深く浸透した「ヒップホップ・モンゴリア」でもある。ラップの盛況ぶりからは、口承文芸・伝統宗教との接点、社会主義による近代化によって生じたねじれ、民主化以降の西側へのコンプレックスとナショナリズム、ゲットーから放たれる格差への怒りが見えてくる。新自由主義に翻弄され「周縁」に置かれた国家のリアルをすくい取り、叫びを韻に込めるラッパーたちの息遣いを伝える異色の人類学ドキュメント。

目次:
プロローグ

第一章 創世記――ポスト社会主義という混沌
イントロ/知られざるモンゴルの近現代/社会主義の光と影/国家統制されたポピュラー音楽/「密輸入」されたポピュラー音楽/サブカルチャーとしての「オルツの歌」/歌に隠された意味/崩壊する社会主義/移行期の混沌を生きる/テレビとラジオと闇市場/ディスコ、クラブとDJの誕生

第二章 群像――第一世代ラッパーたちの葛藤
イントロ/露天市場(ザハ)での出会い/先駆者MCIT の生い立ち/ダイン・バ・エンへ始動/プロデユーサーMCIT/初アルバム/抵抗/一時代の終わり/エリート・ラッパー、スキゾ/Luminoの商業的成功/ラブソングと流用/選挙ショーという儲け話/アウトロ

第三章 伝統――口承文芸からヒップホップへ
イントロ/西洋化した民族音楽/「モンゴル化」という文化実践/ペンタトニック大賞/外来文化を飼い慣らす/ポピュラー音楽と民族音楽の融合/ヒップホップと民族音楽/韻踏む文学、口承文芸/韻踏むことわざ/韻踏む呪文/ラップ・バトルとしての掛け合い歌/遊牧民の交渉術としてのバトル/アウトロ

第四章 憑依――ヒップホップからシャーマニズムへ
イントロ/ライムの理論/モンゴル語ラップの教本/MCビーツのラップ理論/ TATAR のライム技法/Quizaのライム技法/シャーマニズムと押韻/精霊の声が聞こえないシャーマン/「精霊とは言葉のことである」/韻と憑依/シャーマニズムからヒップホップへ/アウトロ

第五章 憤激――ゲットーに響く声
イントロ/ ICE TOP と社会批判/グローバルとローカルの結節点としてのクラブ/政治批判/ナショナリズムと排外主義/反キリスト教/S&Iと殺人事件/ゲル地区の世界/ギャングスタ、Desant/Geeの生い立ち/ヒップホップとの出会い/TVのバトルで優勝する/モンゴル・ラッパーVS欧米留学組/アメリカ留学組の真実/ゲル地区とGee/Geeの哲学/シャーマンになるヒップホッパーたち/競争社会とプライド/アウトロ

第六章 変成――今を生きる女性ラッパーたち
イントロ/遊牧文化における女性/高い離婚率と家庭内暴力/初の女性ラッパー・ジェニー/MCITとの出会い/ラッパーとして生きる/ MCIT との再会/母の死/ 覆面のフェミニスト、Mrs M/自立する女/理系女子NMN/ウェブ上のラップ・バトル/恋する女/アウトロ

第七章 越境――ヒップホップが生んだ声の共同体
イントロ/分断される「書き言葉」/〝南モンゴル人〞/植民地的状況の中で/内部の敵/国境を超える音楽/内モンゴル・ラップの黎明期/俺たちはワン・ブラッド/ブリヤートのラッパーDze/モンゴルで共鳴するブリヤート・ラップ/アウトロ

エピローグ
あとがき
参考文献
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