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「水子供養」の日台比較研究 死者救済儀礼の創造と再構築 上製
陳宣聿
出版社:晃洋書房
出版年:2023年02月
コード:   320p   ISBN/ISSN 9784771037137
 
価格 8,030円
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水子供養の日本伝来説を再考し、現代社会における胎児観の変化を紐解く。

医療の発展に伴い、夭逝した胎児という新たな「死者」が生まれ、その霊を慰める儀礼も生じた。これまで、台湾の「水子供養」は日本から伝来したものと言われてきたが、それは本当だろうか? 比較研究で「メイド・イン・ジャパンの水子供養」を再考するとともに、現代社会における胎児観の変化を紐解く。


目次:
はしがき
図表・写真一覧
凡例

序章 「水子供養」の国際比較研究の試み
 日本の水子供養研究とその成果
 問題の所在:世界の「水子供養」研究をめざして
 本書の視座:現代社会における〈民間信仰〉
 定義と用語説明
 比較の軸:「水子」「嬰霊」の現代的特徴
 本書の見取り図
 台湾の歴史について

第Ⅰ部 通時的概観
 第1章 日本における水子供養――その発生、流行と変容
 1-1 前近代日本における堕胎と間引き
 1-2 子返しの民俗
 1-3 儀礼の背景:戦後日本の人口政策、医療技術と出産環境
 1-4 胎児を弔う儀礼と「水子供養」の発生
 1-5 日本を席巻した「水子ブーム」
 1-6 水子供養の現在を考える
 おわりに
 第2章 前近代中国における胎児のいのち
 2-1 中国における嬰霊殺しと堕胎
 2-2 善書が語る子殺しの罪
 2-3 輪廻転生と夭折した子の運命
 2-4 産死者としての胎児
 おわりに
 第3章 嬰霊慰霊が生じる前――台湾人の人生儀礼といのちの区切り
 3-1 人生儀礼からみる生命観
 3-2 記録された夭折した子ども
 3-3 出生前:胎神に関する信仰
 3-4 出生後:大人になれなかった子どもたち
 3-5 夭折した子どもの遺体処理
 3-6 後継ぎのない死者の救済:過房と冥婚
 おわりに
 第4章 戦後台湾社会における嬰霊慰霊の発生と変容
 4-1 「嬰霊」の表象について
 4-2 儀礼の背景:戦後の台湾社会の家庭計画、堕胎(中絶)、出産環境について
 4-3 1970年代~1980年代中盤:「堕胎児の霊」の登場
 4-4 1980年代後半~1990年代初期:「嬰霊」の広がり
 4-5 1990年代末~2000年代以降:中絶反対運動と嬰霊慰霊の普及
 おわりに

第Ⅱ部 儀礼の現場
 第5章 日本における水子供養の諸相――起業家的宗教家、檀那寺での展開
 5-1 「神仏への信仰」と「死者への救済」
 5-2 起業家的宗教家:紫雲山地蔵寺の「水子供養」概念の形成
 5-3 起業家的宗教家:紫雲山地蔵寺の水子供養の儀礼実践
 5-4 檀那寺:「水子地蔵像」の建立と祭祀空間の形成
 5-5 檀那寺:水子供養の儀礼実践
 おわりに
 第6章 Made in Japan? 嬰霊慰霊の「日本伝来説」再考
 6-1 問題の所在:「嬰霊慰霊は日本伝来」という定説
 6-2 日本伝来説を再考する:「嬰霊供養の元祖廟」龍湖宮を通して
 6-3 龍湖宮の出版物からみる「嬰霊」の概念の形成と展開
 6-4 龍湖宮における儀礼実践の様相
 6-5 越境する知識と「民間知識人」の役割
 おわりに
 第7章 台湾における嬰霊慰霊の諸相――「廟」での儀礼を中心に
 7-1 台湾の宗教事情
 7-2 漢民族の宗教的宇宙観と宗教施設「廟」
 7-3 調査対象:民間知識人たちの廟と地域中心の公廟
 7-4 民間知識人たちの廟:独創的な儀礼を作り上げる
 7-5 地域中心の公廟:「伝統」の死者救済儀礼と胎児霊の特徴
 おわりに

終章 水子供養と嬰霊慰霊の比較研究
 水子供養と嬰霊慰霊以前の生命観
 現代社会における胎児の生命観の変遷
 海を越える「水子の祟り」
 日本伝来説をくつがえす:死者救済儀礼の構造の比較から
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