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大正デモクラットの精神史 東アジアにおける「知識人」の誕生 上製
武藤秀太郎
出版社:慶應義塾大学出版会
出版年:2020年02月
コード:   370p   ISBN/ISSN 9784766426465
 
価格 6,160円
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▼大正デモクラシー期に活躍した日本の知識人=大正デモクラットたちの、中国を中心とした東アジアにおける思想的交流を丹念に描く。
▼戦後、いわゆる「オールド・リベラリスト」というレッテルを貼られることになった彼らが、戦後民主主義にはたした役割を再検討する。

1910年代後半、東アジアにおいて「知識人」という社会集団が輪郭をあらわすようになる。本書では吉野作造を中心とする学術団体「黎明会」の面々や、河上肇、朝河貫一ら大正デモクラットが、ナショナリズムに目覚めはじめた中国知識人たちとどのような思想的交流を展開したのか、そして小泉信三、高橋誠一郎といった「オールド・リベラリスト」たちが、どのような「理想」をもって戦後改革に参与したのかを生き生きと描き出す。

目次:
序論
 「知識人」としての大正デモクラット
 「インテリゲンチャ」の受容と普及
 ドレフュス事件と「知識人」
 大逆事件と「知識人」の不在
 黎明会と「知識人」の誕生
 黎明会と「知識人」界
 黎明会と朝鮮「知識人」
 黎明会と中国「知識人」
 本書の目的

第一部 大正デモクラットと中国
 第一章 吉野作造と中国知識人――キリスト教をめぐる「連帯」と「離反」
 「大正デモクラシー」の旗手・吉野作造
 拠点としてのYMCA
 新人会と少年中国学会
 「宗教」と「科学」
 吉野作造の苦悩
 第二章 福田徳三と中国知識人――「共感」と「反感」のはざまで
 政治学の吉野作造と経済学の福田徳三
 「解放」への共感と反発
 中国講演の光と影
 ソ連とアメリカ
 福田徳三と胡適
 第三章 河上肇と中国知識人――マルクス主義の「変奏」
 マルクス主義伝道者としての河上肇
 「宗教的真理」と「科学的真理」
 李大釗の宗教観
 陳啓修の宗教観
 河上肇と毛沢東
 第四章 堀江貴一と張公権――挫折した自由貿易主義の理念
 忘れられた大正デモクラット・堀江帰一
 中国銀行と日本
 張公権と停兌令
 堀江帰一の貨幣・銀行論
 中国銀行則例改正をめぐる攻防
 満蒙をめぐる葛藤 理想と現実のはざまで
 第五章 今井嘉幸と李大釗――アジア主義の同床異夢
 李大釗の師・今井嘉幸
 北洋法政専門学堂と『中国国際法論』
 『建国後策』と「省制と憲法」
 今井嘉幸の「大亜細亜主義」
 隠された師弟関係
 第六章 朝河貫一と胡適――祖国の「民主」を求めて
 日中「知米」派の交流
 日中関係への期待と不安
 「国故整理」と「封建」
 日中戦争とアメリカ参戦をめぐる攻防
 祖国からの裏切り

第二部 大正デモクラットと戦後民主主義
 第七章 小泉信三と戦後天皇制――君主をめぐる公と私
 戦後民主主義と天皇
 大逆事件をめぐる思索
 「不合理的なもの」としての愛国心
 福澤諭吉の「発見」
 天皇像をめぐる相克 戦後天皇制のジレンマ
 第八章 高橋誠一郎と戦後文化・教育行政――連続する「協同」理念
 マルチプレイヤーとしての高橋誠一郎
 学生時代の高橋誠一郎 協同主義と浮世絵
 連続する「文化国家」の理念
 大正デモクラシーから戦後民主主義へ

結論
 大正デモクラットと中国
 知識人の「周縁化」
 黎明会の終焉
 日中「知識人」の乖離
 大正デモクラットと戦後民主主義


参考文献
おわりに
索引
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