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六朝書翰文の研究
上製
福井佳夫
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出版社:汲古書院 |
出版年:2020年03月 |
コード: 608p ISBN/ISSN 9784762966514 |
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虚実を見極め真意を読み解く―分かりやすい解説と流麗な訳文でつづる文学としての書翰文研究
目次: まえがき
第一章 作家の簡潔な注釈たりうるか─書翰文の概観─ 一 書翰のジャンル 二 殷周の書翰文 三 秦漢の書翰文 四 六朝の書翰文 五 簡潔な注釈たりうるか 六 標題の命名 第二章 友と清宴をたのしもう─曹丕「与呉質書」を中心に─ 一 「与呉質書」の内容 二 「与呉質書」の四特徴 三 文雅な曹丕像 四 曹丕と蕭兄弟 五 曹丕と蕭兄弟書翰 六 陳後主「与詹事江総書」の内容
第三章 書翰の名手はわしじゃ─応璩の書翰文─ 一 日常性 二 ユーモア 三 誇張 四 美文的彫琢 五 応璩書翰の意義
第四章 二流の書翰で失敬─王羲之の書翰と尺牘─ 一 尺牘の三段構成 二 尺牘解釈の困難 三 公私と雅俗の比例 四 尺牘の価値 五 書翰と尺牘の連続性 六 「与会稽王牋」の文章 七 桓温「薦譙元彦表」との比較 八 天は二物を与えず
第五章 書翰は文学であります─鮑照「登大雷岸与妹書」を中心に─ 一 鮑照「登大雷岸与妹書」の文章 二 呉均「与朱元思書」の文章 三 庾信「為梁上黄侯世子与婦書」の文章 四 劉孝標「重答劉秣陵沼書」の文章 五 鑑賞用書翰文の価値
第六章 裏をよまねばならぬぞ─劉孝儀の「北使還与永豊侯書」─ 一 南北の交流使節 二 「北使還与永豊侯書」の内容 三 蔑視感情 陳腐な先入観 四 優等生の感想文 五 ホッとしたわい
第七章 皇太子がお便りします─蕭統蕭綱兄弟の書翰文─ 一 早熟な十五歳(兄) 二 文学と賢才(兄) 三 哀悼の情(兄) 四 大仰な表現(弟) 五 攻撃性(弟) 六 繊細な感覚(弟) 七 兄弟の文学的資質
第八章 構成は三段できめよう─美文書翰の書式─ 一 書儀と月儀 二 三段構成 三 二流文人の文例集 四 書儀としての信憑性 五 「十二月啓」の価値
第九章 これが書翰のお手本じゃ─「十二月啓」訳注─ 一 太簇正月 二 夾鍾二月 三 姑洗三月 四 中呂四月 五 蕤賓五月 六 林鍾六月 七 夷則七月 八 南呂八月 九 無射九月 十 応鍾十月 十一 黄鍾十一月 十二 大呂十二月
第十章 書翰は気どってかこう─王褒「与周弘譲書」を中心に─ 一 千里の面目 二 望郷の書翰文 三 類型的な叙しかた 四 隠逸書翰の食言 五 恋情書翰の虚構 六 装飾と美文
第十一章 母さまにお会いしたい─宇文護母子の書翰文 一 無名氏「為閻姫与子宇文護書」 二 宇文護「報母閻姫書」 三 口語化と美文化 四 率直な感情吐露 五 健全な儒教精神 六 いちずな訴え
第十二章 臣にならぬか─招隠書翰─ 一 楊暕の「与逸人王貞書」 二 招隠の風 三 魏の招隠書翰 四 沈約「為武帝与謝朏勅」 五 梁武帝期の招隠書翰 六 清節と寛仁 七 江淹「為宋建平王聘逸士教」 八 平和な世の産物 九 読後感よき文学
あとがき 索引
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