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朝鮮王朝の侯国的立場と外交 /汲古叢書167 上製
木村拓
出版社:汲古書院
出版年:2021年02月
コード:   396p   ISBN/ISSN 9784762960666
 
価格 11,000円
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朝鮮前期の対外関係――対日本・琉球・女真人外交の実態に迫る!

目次:
序章 本書への導入
 一 本書の目的
 二 先行研究の議論とその限界
 三 本書の構成と概要
 (一)第一部――朝鮮の外交論理・秩序――
 (二)第二部――朝鮮の外交と「私交」問題――
 (三)終章――一七世紀前半朝鮮の対日本外交の変容――

第一部 朝鮮の外交論理・秩序
 第一章 朝鮮世宗代における女真人・倭人への授職の対外政策化
 はじめに
 一 授職の対外政策化前史
 (一)五衛職授与への一本化
 (二)向化受職人の待遇
 二 授職の対外政策化とそれ以後
 (一)授職目的の変化――侍衛から羈縻へ――
 1 女真人の場合
 2 倭人の場合
 (二)授与官職の変化――実職から散職へ――
 三 女真人・倭人の官教における印の変更とその意味
 おわりに
 補論 朝鮮の国王印と侯国的立場
 第二章 朝鮮による女真人酋長への授職と羈縻――明の品帯を超えて――
 はじめに
 一 女真人羈縻における品帯の意味
 二 都万戸授与による女真人酋長の羈縻
 (一)女真人への万戸職授与の再開
 (二)酋長への都万戸授与と明の金帯
 おわりに
 第三章 朝鮮による女真人・倭人への授印政策
 はじめに
 一 印信と図書
 二 女真人・倭人への授印政策の意味
 (一)女真人への授印信
 (二)倭人への授図書
 三 女真人・倭人への授印政策と侯国的立場
 おわりに
 第四章 朝鮮の対馬認識の体系的考察――一五世紀を中心として――
 はじめに
 一 朝鮮の対馬認識の変遷
 (一)高麗末期から己亥東征までの対馬認識
 (二)己亥東征前後における対馬認識の変化
 二 朝鮮の「藩籬」としての対馬の性格――豆満江流域の女真人集落との対比から――
 おわりに
 第五章 朝鮮の対日外交秩序の新たな理解――『海東諸国紀』を手掛かりとして――
 はじめに
 一 『海東諸国紀』のなかの「日本国」
 二 対日外交秩序における「日本国」 
 (一)進上・粛拝儀礼と「日本国」
 (二)授図書の制度と「日本国」
 三 対日外交秩序の新たな理解
 (一)朝鮮の主張した二つの対日外交秩序
 (二)明中心の国際秩序との関わり方
 おわりに

第二部 朝鮮の外交と「私交」問題
 第六章 朝鮮初期における室町幕府への遣使の目的
 はじめに
 一 太祖・定宗代――頻繁な使節往来までの前史――
 二 太宗代――倭寇対策のための遣使――
 (一)頻繁な使節の往来
 (二)室町幕府への遣使の途絶
 三 世宗代――「交隣の礼」履行のための遣使――
 (一)初期三度の回礼使の派遣――宋希璟・朴熙中・朴安臣――
 (二)通信使朴瑞生の派遣 
 (三)回礼使李藝・通信使高得宗・通信使卞孝文の派遣
 四 室町幕府への遣使の再途絶
 おわりに
 第七章 一五世紀前半朝鮮の対日「交隣」と「私交」――明に送られた世宗の行実を手掛かりとして――
 はじめに
 一 明の「東藩」の立場と対日通交 
 二 明の「東藩」の立場と「私交」・「交隣」
 おわりに
 第八章 朝鮮世宗による事大・交隣両立の企図
 はじめに
 一 世宗による被虜明人張清らの送還の意味
 (一)事大の礼に基づく被虜明人の送還
 (二)事大と交隣の矛盾の解消
 二 交隣使節の接待をめぐる世宗と臣下の立場 
 (一)日本使節の場合
 (二)琉球使節の場合
 おわりに
 第九章 朝鮮の交隣文書における図書使用の理由
 はじめに
 一 書契における印の選択 
 二 世宗による印信使用の提案の意図
 三 図書使用と「私交」問題
 (一)「私交」問題をめぐる世宗と臣下の対立
 (二)図書使用による「私交」問題回避の論理
 おわりに

終章 一七世紀前半朝鮮の対日本外交の変容――「為政以徳」印の性格変化をめぐって――
 はじめに
 一 対日本国書と「為政以徳」印
 二 「為政以徳」印の性格変化――図書から璽宝へ――
 三 対日本外交の変容――国書の「公文書」化――
 (一)明の権威を借りた対日本外交
 (二)対日本外交における「天の申命」の登場
 (三)対日本国書における璽宝の使用
 おわりに

引用文献一覧
あとがき
索引
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