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近代のなかの漢語
/研究叢書
上製
浅野敏彦
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出版社:和泉書院 |
出版年:2019年05月 |
コード: 310p ISBN/ISSN 9784757609044 |
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かつて「文学にとって近代とは何か」との問いが大きく取り上げられた時代があった。本書は、ことばにとって近代とは何であるのか、との問題意識の下に書かれた論を序章において、近代における漢語の様相の一斑を次のような論考によって明らかにしようとしたものである。「漢語が日本語の語彙の深くに入り込んでいく歴史的な過程を眺めた論考」、「西洋医学の翻訳書に用いられた漢語・西洋の文物、思想を表すのに用いられた漢語・近代文学の装置としての漢語など、漢語の共時的な様相をとりあげて考察した論考」、「仮名垣魯文が創出した、識字層の反対の極にあった人物の会話に現れる漢語を取り上げた論考」等である。
目次: 第一章 序に代えて―近代語をめぐって― 第二章 日本語の歴史の中の漢語 I 漢語について II 漢語「綺麗」の歴史 III 漢語「光景」の歴史 第三章 近代と漢語―新しい世界の受け入れ― I 西洋医学思想の受け入れと漢字・漢語―『扶氏経験遺訓』を例に― II 『航米日録』の漢語語彙―巻一を中心にして― III 『航米日録』に見える「行頭」をめぐって―幕末武士の近代語― IV 新島襄の書簡にみえる「博物館」について―新語の獲得と広がり― V 新島襄の書簡に見える「幸福」について―新しい思想との出会い― VI 森鴎外『舞姫』に見える白話語彙 VII 森鴎外『舞姫』の白話語―「食店」をめぐって― 第四章 近代語―非識字層の漢語― I 明治の漢語 II 『西洋道中膝栗毛』主人公三人の漢語の層―魯文執筆部分において― III 『西洋道中膝栗毛』主人公三人の漢語語彙―『童蒙必讀漢語圖解』の漢語語彙と比較して― 第五章 おわりに あとがき 索引(書名、人名、事項、語句)
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