戦後米国の対台湾関係の起源 「台湾地位未定論」の形成と変容
上製
鍾欣宏
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出版社:明石書店 |
出版年:2022年02月 |
コード: 248p ISBN/ISSN 9784750353609 |
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台湾の法的地位に関し、米国の台湾政策での「台湾地位未定論」を外交史的に考察、戦後米台関係の起源と台湾の法的地位の問題を検討する。対米関係という国際的視野からの台湾島の位置づけの問い直し、台湾の国家像をめぐる「台湾の来歴」の理解の一助とする。
目次: 序章 第1節 本書の目的と意義 1 台湾の法的地位と現代東アジア国際関係下の台湾問題 2 台湾における台湾史研究の形成過程と「台湾の主体性」 3 米台関係史の視座と台湾の法的地位 4 「米台」と「米華」の二重構造 第2節 先行研究の概観
第1章 戦後米国の対台湾関係の始動と「台湾地位未定論」の形成 第1節 米国の対台湾関係の前史 第2節 米国の戦後国際秩序構想と台湾処理 第3節 戦後米国対台湾関係の黎明期と「台湾地位未定論」の形成――「国府返還のための台湾地位未定論」から「中台分離のための台湾地位未定論」へ 第4節 「台湾地位未定論」に伴う台湾政策の模索――国連介入構想の台頭 第5節 国連信託統治論の形成と「台湾地位未定論」――浮沈する「中台分離のための台湾地位未定論」
第2章 米国の対台湾関係の展開――国連介入の試行、対日講和での「台湾地位未定論」の確定 第1節 「台湾地位未定論」に伴う国連介入構想の試行――「国際問題化のための台湾地位未定論」とその挫折 第2節 米国の対日講和と平和条約による「台湾地位未定論」の確定――「国連決定のための台湾地位未定論」から「恒常化のための台湾地位未定論」へ 第3節 日華平和条約外交交渉から見る国府と台湾の地位 1 米華外交交渉 2 日米外交交渉 3 日華外交交渉
第3章 「米・台・華関係」の「調和」過程――主権と施政権の分離体制の形成 第1節 朝鮮戦争停戦と台湾問題 第2節 米国の「負債」から米国の「資産」になった国府 第3節 「米台安保条約」の政策意図――米華同盟に対する米政府の直面と抵抗 第4節 アイゼンハワー政権による「台湾地位未定論」の再確認――分離する主権と施政権を「調和」した米台関係体制の成立
終章
あとがき 参考文献 索引
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