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サンフランシスコ講和と日本外交
上製
波多野澄雄
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出版社:吉川弘文館 |
出版年:2024年04月 |
コード: 376p ISBN/ISSN 9784642039345 |
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米国の思惑を背後にして講和条約体制を築く日本外交の苦闘を軸に、領土と安全保障問題が交錯する沖縄「密約」の問題にも迫る。
1951年の講和条約は、領土・領域、賠償、戦争責任などの「敗者」としての戦後処理問題に加え、「植民地帝国」の清算という難題にも直面した。米国の思惑にも左右されながら、日本外交はこれらの課題にいかに対応し、講和条約体制を築いていったのか。その形成過程と揺らぎを軸に、領土と安全保障問題が交錯する沖縄「密約」の問題にも迫る。
目次: 序 はじめに 一 本書の概要と校正 二 本書のねらい
第一部 講和条約体制の形成とその揺らぎ 第一章 講和と安全保障 はじめに 一 初期の講和構想 二 アジアの冷戦と講和問題の停滞 三 朝鮮戦争の衝撃―講和・安保の合意― おわりに―「吉田外交」の評価をめぐって― 第二章 講和条約と領土・領域問題 はじめに 一 初期の講和構想と領土問題 二 ダレスと領土問題 三 沖縄・小笠原と竹島 おわりに 第三章 戦争賠償と経済協力 はじめに―「賠償」の登場― 一 講和と賠償 二 東南アジア賠償交渉の展開 三 賠償と経済協力 四 「二つの中国」と賠償問題 おわりに 第四章 講和条約と戦争責任問題 はじめに 一 東京裁判 二 天皇の免責と退位論 三 講和条約と戦争責任 四 戦犯釈放の奔流 おわりに―政府にとって戦争責任とは― 第五章 「帝国の解体」と講和体制の揺らぎ はじめに 一 講和体制の形成と「脱植民地化」問題 二 帝国の解体と国籍問題 三 「戦後補償問題」の噴出 四 揺らぐ講和体制―個人請求権問題の浮上― おわりに
第二部 講和後のアジアと日本 第一章 日韓会談と請求権問題―いわゆる「徴用工」問題を中心に― はじめに 一 サンフランシスコ講和条約と日韓会談 二 在韓私有財産をめぐる応酬 三 停滞と前進 四 請求権問題の本格討議 五 被徴用者の補償問題 六 経済協力と請求権 七 大法院判決の前哨 おわりに―国家と「個人」― 第二章 「地域主義」をめぐる戦後アジア外交 はじめに 一 日本の復興・アジアの復興 二 中国の「喪失」と「地域統合」構想 三 「多角地域主義」構想の展開 四 ナショナリズムへの対応 五 「アジアの一員」としての役割とは 六 南北問題と地域主義 おわりに 第三章 コロンボ・プラン東京会議(一九六〇年)と日本 はじめに 一 コロンボ・プラン加盟と「地域主義」構想 二 鳩山・岸内閣と「多角的地域協力」の推進 三 「地域主義」構想の退潮と技術協力の浮上 四 コロンボ・プラン東京会議 おわりに
第三部 沖縄返還交渉と「密約」の虚実 第一章 事前協議制の揺らぎと「核密約」 はじめに 一 沖縄返還と韓国・台湾 二 事前協議制をめぐる相克 三 事前協議はVETOか? 四 事前協議と韓国・台湾 五 「核の再持ち込み」交渉と「核密約」 六 韓国と台湾の反応 七 「核密約」とは何であったか おわりに―「核密約」は有効か?― 第二章 沖縄「密約」の構図 はじめに 一 「柏木・ジューリック了解覚書」―すべての投資は回収する― 二 請求権問題 三 請求権とVOAをめぐる最後交渉 四 「密約」の構図 おわりに
あとがき 索引
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