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「満洲」をめぐる児童文学と綴方活動 文化に潜む多元性、辺境性、連続性 上製
魏晨
出版社:ミネルヴァ書房
出版年:2023年11月
コード:   250p   ISBN/ISSN 9784623094752
 
価格 6,600円
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多元的な「満洲」文化がいかにして生まれ、 戦後に継承されたかを児童文学と綴方活動から探る。

本書は「満洲」の児童文学と綴方活動の考察を通して、「満洲」の文化的特徴を問い直す一冊。児童文学作家の活動、満鉄社員会機関誌『協和』や満洲移住協会機関誌『拓け満蒙』などの関連メディアを紹介。児童を日満双方で派遣しあい、綴方を書かせた日満綴方使節についても、新たな調査を実施し、検証することで、「満洲」の児童文学と満洲綴り方の全貌を解明。「満洲」文化に潜んでいる多元性、辺境性、連続性を浮き彫りにする。

[ここがポイント]
・「満洲」における児童文学の役割を考える。
・「満州」児童文学と日満綴方の全貌を明らかにする。


目次:
凡 例

序 章 児童文学から「満洲」の文化特徴を問い直す
 1 「満洲」とは何か──多元性、辺境性、連続性
 2 「満洲」の文学に関する既存研究とその空白
 3 児童文学と綴方活動の有効性
 4 児童文学から見た「満洲」

 第Ⅰ部 「満洲」児童文学と様々な「満洲」像

第1章 「満洲」における児童文学展開の歴史──機関誌、同人誌、大衆メディア
 1 〈内地〉から「満洲」へ渡る児童文学
 2 「満洲」児童文学の発展──様々なメディアを舞台にして

第2章 「満洲」童話作家・石森延男の登場──満鉄社員会機関誌『協和』における創作活動
 1 渡満初期の石森延男と『協和』
 2 『協和』の全体像
 3 『協和』を舞台にした児童文学者・石森延男
 4 「満洲」童話作家・石森延男の登場

第3章 大陸開拓動員と児童文学──「満蒙開拓青少年義勇軍」をめぐる児童文学試論
 1 満蒙開拓青少年義勇軍の動員と児童文学
 2 満洲移住協会機関誌とその小学生欄
 3 少年義勇軍をめぐる児童文学作品
 4 動員する文学・動員される文学

第4章 「満洲」育ちの童話作家・山田健二──「満洲」次世代の主体性を描く
 1 「満洲」育ちの童話作家に注目する
 2 日本生まれ「満洲」育ちの「満洲」童話作家
 3 日満から期待された「満洲」童話作家とその「満洲色」
 4 満鉄に支えられる「満洲」の日常と未来
 5 「満洲」育ちの日本人として夢見る「満洲」未来像
 6 「満洲」次世代の主体性を描く

第5章 戦後日本における「満洲」経験の再構築──山田健二「満蒙開拓青少年義勇軍」作品群の改稿
 1 戦前における「満洲」経験を再構築する戦後の「引揚げ文学」
 2 序文からわかる戦前と戦後の作品の位置づけ
 3 戦後における戦前テクストの書き直し
 4 子供の友情を描く危険性と可能性
 5 戦後日本社会に閉じ込められた「満洲」体験

 第Ⅱ部 日満綴方使節をめぐる「満洲」次世代の誕生

第6章 日満綴方使節の活動──児童がいかに「満洲国」支配へ統合されたのか
 1 子供が綴って旅する日満綴方使節の活動
 2 日満綴方使節の企画
 3 日満綴方使節の選抜
 4 日満綴方使節の入選者発表
 5 日満綴方使節の「親善」の旅
 6 児童を統合する連動のメカニズム

第7章 交錯するまなざし、齟齬する満洲夢──『綴方日本』と『綴方満洲』の比較から見る日満関係のポリティクス
 1 日満綴方使節と『綴方満洲』・『綴方日本』
 2 『綴方満洲』から見る日本人の「満洲国」像
 3 『綴方日本』から見る「満洲」人の主体性
 4 「満洲国」はだれのモノなのか

第8章 川端康成と綴方──戦時中の帝国主義とつながる回路
 1 なぜ戦時中なのか、なぜ綴方なのか
 2 綴方と帝国の夢
 3 帝国からの乖離
 4 綴方から見る川端の文学的理想
 5 踏み台としての帝国拡張、理想の実践場としての「満洲」

終 章 「満洲」次世代の誕生とゆくえ
 1 本書のまとめ
 2 児童文学から見る「満洲」の特徴とその意義
 3 戦後の「満洲」経験に目を向けて

参考文献
初出一覧
あとがき
参考資料
人名・事項索引
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